透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

― 東屋に姿を変えた火の見櫓

2012-08-05 | A 火の見櫓っておもしろい





撮影120805

 松本市の西隣、山形村の中大池という地区の火の見櫓は消防団の詰所と共に解体・処分されてしまいましたが、地元の人たちの希望で脚部が残され、屋根を載せて東屋に生まれ替わりました。

小屋組は敷き桁を設置してアンカーボルトで固定し、隅木を掛け、垂木を取り付けるというごく一般的なものです。なかなかいいプロポーションの東屋になったと思います。

これからは地元の人たちの憩いの場として、第二の人生、じゃないか、第二の何だろう・・・を送って欲しいと思います。


在りし日の火の見櫓

長身でなかなか整った姿・形の火の見櫓でした。取り壊されてしまったのは残念ですが、その一部が別の用途に転用され、残されたのは喜ばしいことです。


 


ロンドンオリンピック 競泳と柔道に思うこと

2012-08-05 | A あれこれ

 ロンドンオリンピックの前半、競泳陣がすばらしい活躍をした。最終種目の男子400メートルメドレーリレーで日本は史上初の銀メダルを獲得し、その前に行われた女子400メートルメドレーリレーでも銅メダルを獲得して有終の美を飾った。先ほど録画でレースを見て涙がでた。選手やコーチがひとつになったチームワークの勝利、女子選手とコーチがプールサイドで円陣を組む様子を見てそう思った。

「27人でひとつのリレーをしていると思っていた」 と入江選手。「3人で康介さんを手ぶらで帰らすわけにはいかないぞ、と話していた」 これは松田選手のコメント。北島選手は「みんなのおかげです」。

選手たちの連帯感を感じるコメントだが、このような気持ちが好結果につながったと思う。何人かの競泳選手のコメントを聞いたが、どれも心にしみるものだった。「声をからしてまで応援してくれる仲間の前で泳ぐ幸せ」という内容のコメントも聞いた。

比して柔道の選手のコメントは、総じて暗く、好ましい印象のものではなかった(と言っては選手たちには申し訳ないが・・・)。 「金でなければ意味がない・・・」 「申し訳ない・・・」 選手たちが下を向いてこのようなコメントをした背景、そこに私は指導陣が選手たちに与えた、あるいは選手自ら与えたプレッシャーがあったのではないかと思う。日本のお家芸と言われ続けた柔道で金メダルを獲らないわけにはいかない、金メダルを獲り続けなければならない・・・。

いかに平常心を保って試合に望むかがポイントなのに・・・。日本の代表だとか、伝統を背負っているとかそんなことを考えなくてもいいのにな、と私は思う。柔道の宿命だろうか・・・。

柔道競技に青の柔道着が採用されたところで、柔道はジュウドウになった。世界に普及したジュウドウ、選手たちの力が拮抗する中で、今大会の結果は拍手!だと私は思うのだが。

ジュウドウの本家本元として、その精神も技も「本来の姿」を保持し続けることの意義はもちろん大きいと思うし、それも必要だとも思う。

でも少なくともトレーニング、特にメンタルトレーニングには常に新しい理論や方法を採り入れなければならないはず。柔道界にはこの点にもいまだに古い体質というか、考え方が残っているのでは。

昨日(4日)の信濃毎日新聞に「取り残された日本流」という見出しの記事が載っていた。**日本が育んできた柔道の常識を覆すような投げを放ってきた。しっかり組み、距離を置いて正対する日本の正統派柔道は時代についていけない。**

様々な分野で日本のガラパゴス化が言われている。ジュウドウでもいまや「日本の常識は世界の非常識」になってしまったようだ。私は正統的な柔道で世界に勝てるならばその方が好ましい、と思うが・・・。

どうする日本の柔道、どうなる日本の柔道・・・。


 


309 火の見櫓と道祖神が並び立つ訳

2012-08-05 | A 火の見櫓っておもしろい


 
309

 松本市水汲、サイトウキネンフェスティバルの会場のひとつ、キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)のすぐ近くに立っている火の見櫓。

3角形の櫓に丸い屋根と見張り台というオーソドックスなタイプ。先日立科町からの帰りに立ち寄った。かなりの高さだが(梯子1段の高さを測り、段数を数えれば高さがわかるがそれをしなかった・・・)踊り場は無い。これを登り降りするのはかなり怖いのではないか、と思う。

この火の見櫓の脚元にも道祖神が祀られている。共に道路沿いの公的な空間に建てられることが道祖神と火の見櫓とが並び立つことが多いことの理由として考えられる。

また、共に地域の人たちの暮らしを見守るという共通の役目を負うているが、このことも理由なのかどうかは分からない。全く関係ないとは言えないようにも思うが・・・。