101011撮影
■ 飛騨高山といえば「吉島家住宅」。地球の裏側からでも観に来る価値がある、とこの町家を評した海外の建築家は・・・、誰だったかな。名前が思い出せない。
天井が低い「入口どうじ」の正面に掛けられたのれん。格子戸をあけると「なかどうじ」と呼ばれる広い土間に出る。この土間と畳敷きの「みせ」、「おうえ」、「なかおうえ」、「だいどこ」などの部屋がほとんど仕切られることなく一体の空間になっている。巧みな空間構成。
上部の吹き抜けは圧巻。太い梁が縦横に架けられ、その上に立てられた何本もの長い束とそれらを貫く貫(ぬき)。高窓の障子を透過してくる光がこの小屋組みを立体的に浮かび上がらせる・・・。実に洗練された意匠だ。
私がこの空間で一番好きなのがこの腰高障子と吊り鴨居。
見付けの薄い鴨居を大きな梁から下げられた束で受けている。「おうえ」と「なかおうえ」を軽く仕切るスクリーン。力強い小屋組みと繊細な意匠の障子、その対比が美しい。
通し柱にぶつかる太い梁、飛騨の匠の技。弓張提灯を納める紅殻色の箱が渋い空間のアクセントとして効いている。
飛騨高山まで出かけて火の見櫓だけを見て帰るわけにはいかない・・・。
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