哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

コリー(水墨画)

2006-05-16 08:21:34 | 水墨画
常々に喜怒哀楽のあるらしく
首をかしげるコリーのはてな      樋田哲夫
 
 テレビドラマ「名犬ラッシー」で犬種コリーが一躍名を知られるようになった。イギリスやスコットランドでは古くから牧羊犬として飼われた歴史がある。温和な性格で日本では家庭犬として飼われ、時々散歩のコリーをみかける。人気があるのだろう。にほんブログ村 美術ブログへ

吾如龍(書)

2006-05-15 06:26:32 | 
                 (豆色紙)
われりゅうのごとく

 船宿寺には小堀遠州流の池泉回遊式庭園が眺められる書院があり、西郷南洲(隆盛)の手による扁額の書「吾如龍」を見て、吾龍の如しと読むと、傍らにいた住職が如しと読んではいけない。正しくは吾龍の如くと読むようにと指摘された。如しではすでに龍になってしまっている。如くは龍のようにの意になると説明があった。なるほどと納得した。

船宿寺・おおでまり(写真)

2006-05-14 07:48:31 | 写真
咲きかけは花と思へずさみどりの
唯に玉なる大手鞠かな    樋田哲夫

 寺へ向かう道路沿いに多く見かけた。名前は早くから知っていたが、実物を見るのは初めて。境内にもある。落葉低木で高さ2メートル、葉は円形に近く葉脈が鮮明、初夏、アジサイに似た小型の白い花を球形に無数つける。

アジサイの花(墨彩画)

2006-05-13 10:45:38 | 墨彩画
あぢさゐの咲くには少し間のありて
いづこへ行くか今の迷ひは      樋田哲夫

 公園や寺院、家の庭でごく普通に見られるアジサイが咲くには少し早い。よく通る道沿いの公園を注意してみたが、全然だめであった。ちょっと早すぎるようだ。写真をブログに載せる必要ある現在、毎年出来る限り別の場所へ出かけるようしていて、今年はどこへ行こうか迷っている。にほんブログ村 美術ブログへ

行春や(書)

2006-05-12 06:39:48 | 
行春や鳥啼き魚の目は泪(なみだ)

 芭蕉が元禄2年3月27日「奥の細道」の旅に江戸深川をたってすぐ千住あたりで詠んだ句。公園には句碑もある。
 春が去って行こうとしているが、春との別れを惜しむのは人ばかりではないらしい。鳥は悲しげに鳴き、魚の目には涙が溢(あふ)れているようだ。

船宿寺・シャガ(写真)

2006-05-11 08:46:45 | 写真
石楠花の根元の白く浮き立ちて
射干の花咲く木漏れ日の中       樋田哲夫

 アヤメ科の常緑多年草。山地の陰地斜面などに多く群生する。船宿寺本堂裏の山の斜面にシャクナゲとともに健気に咲いていていた。人工的に植えられたものと思うが、自然の中で見たのははじめてである。

アジサイ(墨彩画)

2006-05-10 07:27:24 | 墨彩画
                 (豆色紙)
梅雨近き月を迎へて玄関に
はやも色紙のあぢさゐは咲く        樋田哲夫

 テレビの気象情報に5日間も雨となっていたので、もう梅雨の季節が近づいたのかと思って今まで描き溜めていた中からアジサイの色紙を取り出して玄関に飾った。画は常に季節を先取りして飾ることにしている。にほんブログ村 美術ブログへ 

散る桜(書)

2006-05-09 09:02:05 | 
散るさくら残るさくらも散るさくら  

 74歳で没した良寛の辞世の句といわれている。浅学の私にはそのままの意に観賞していたが、辞世と知って驚いた。人生を詠んだ奥深いものになり、俳句とは不思議なものだ。

船宿寺・シャクナゲ(写真)

2006-05-08 06:51:09 | 写真
山間の寺の盛りの花園に
「しゃくなげの雨」口ずさみゐる      樋田哲夫

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 雨雨しゃくなげの雨
 もうこれ以上は待てません
 雨雨しゃくなげの雨
 私もやっぱり女です

 女性演歌歌手・田川寿美の「しゃくなげの雨」が思わず口をついて出る。本堂脇を奥へ進むと山の斜面にシャクナゲがちょうど見ごろを迎えていた。この寺の売り物は平戸ツツジだが、まだ蕾(つぼみ)も固く満開は少し先のこと。シャクナゲの方が満開となっていた。

キンカン(墨彩画)

2006-05-07 08:51:39 | 墨彩画
金柑はレシピ通りに仕上がりて
心の疲れ消ゆる味する     樋田哲夫

 知人から沢山のキンカンをいただいた。ご親切にレシピも添えられていて早速その通りにしあげて試食するとずいぶん甘い。皮も柔らかく種をのぞけば丸ごと食べられる。昔から風邪に効くといわれ、毎日少しずつ食して健康管理に加えることにしよう。
 レシピ
  へたを取り除いた金柑1キロ
  1カップの酢
  砂糖600グラム
  濃い口しょうゆ少々
沸騰したらふたをして弱火で5分
翌朝までふたをしたまま置いて出来上がり。にほんブログ村 美術ブログへ

啄木のふるさと(書)

2006-05-06 06:08:27 | 
                 (豆色紙)
ふるさとの山に向かひて言ふことなし
ふるさとの山はありがたきかな   

 石川啄木  「一握の砂」より  
 啄木のふるさと岩手県・渋民村より岩手山を見ての歌。啄木ほど庶民に親しまれている歌人は少ない。一人の歌人の歌を多数そらんじていて出せるのは啄木をおいていないだろう。東海の、かにかくに、やはらかに、はたらけど、砂山のなど

船宿寺・十三仏(写真)

2006-05-05 07:16:10 | 写真
眼をとぢて十三仏の御前に
覚えしばかりの真言唱ふ       樋田哲夫

 奈良県御所市(ごせし)・船宿寺の境内に十三仏を見かけた。真言宗の寺に多いという。この寺は関西花の寺第23番霊場で高野山真言宗である。今後の寺めぐりには真言宗と十三仏との関わりに注意しよう。

子育てスズメ(水墨画)

2006-05-04 07:33:51 | 水墨画
次の世へつなぐ命の子育てに
虫を求めていそしむスズメ     樋田哲夫

 愛鳥週間が始まる5月10日ごろはどの鳥にとっても子育てに忙しい時期だ。身近に見かけるスズメの巣作りは人家の隙間(すきま)、電柱のパイプ、時としてツバメの空き巣を利用することもある。樹木での巣作りは見たことがない。にほんブログ村 美術ブログへ

うぐひすや(書)

2006-05-03 07:22:02 | 
                 (豆色紙)
うぐひすや柳の後ろ藪の前       芭蕉

 元禄7年  51歳の句  (続猿蓑)
 ウグイスがほとんど動きもなく柳の後ろあたりの藪(やぶ)の前で啼(な)いている、と解釈も出来る。一方しきりに動きまわって啼いているとも解釈ができ意見が分かれているらしい。加藤楸邨(しゅうそん)は後者の解釈をしている。生態的にはウグイスは激しく枝移りしてじっとしていることはない。

ボタンの花(写真)

2006-05-02 06:40:47 | 写真
金剛寺の牡丹求めてやうやくに
今日のひと日は安らぎにけり       樋田哲夫

 ようやくボタンの花の盛りにめぐり合えた。先月22日の葛城市・石光寺は4株だけの開花だったが、5月1日の五条市・金剛寺は満開で堪能(たんのう)できた。住職によるときのう、おとといと寒かったがきょうから見ごろとなりましたとのこと。100種、1500株。本堂のかやぶき屋根は珍しく寺全体は小さい。