鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第181回】 トップが決断しなければならない時

2011年06月30日 | 住宅コンサルタントとして
ある業種でエリア№1になると、外部の市況環境が変わらない間は非常に安泰です。
しかしながら、現在のように外部環境が日々めまぐるしく変わる時代には、
それが必ずしもいいことではありません。

今の商売のスタイルを5年、10年と継続していったとしても、
売上と利益が確保でき、社員さんとその家族が飯を食っていけるのか?
スタッフの皆さんがイキイキと働ける目標を設定できるのか?
そんなことをいつも中小企業のトップは考えていなくてはなりません。

今のままの経営を続けていったとしても、
売上や利益がドンドン下がり続けることが明白な業態も存在します。
それなのに、過去の経験や周囲の目を気にしすぎて、変われない会社が結構多いのです。

変わらなければならないことは明白なのに、変わろうとしないトップ・・・。

これは本当に危険なことです。

今までやってきたことの延長戦上の領域における判断は、
社員の意見を吸い上げ、ボトムアップ式でもいいのでしょう。
しかしながら、今までやってきたこととは全く別の展開をしていく、といったような
難しい経営判断の場合、これはトップ自身が決断しなければなりません。

しかしながら、トップが決断しなければならないようなシーンでも、

「社員と相談します・・・」

というように考えるトップもいたりするのです。

残念ながらこうした会社は、自社が変われる千載一遇のチャンスを逃すことになるでしょう。
そして一生変われず、市場の縮小、顧客の縮小により自社も縮小し続けるしかないでしょう。

その先に待っているのは、廃業か倒産しかないのです。

本当に経営判断が難しい時代・・・。
トップが全ての責任を背負って、決断しなければならないことがこれからもあるでしょう。

企業は100%トップで決まるのです。

経営トップとして、決断しなければならないとき、何を基準にして決定するのか?
その基準を自分なりに考えておくといいかもしれませんね。

ちなみに、私自身はサラリーマン時代から、決定する際の自分なりの基準があります。
そして、全て即決する主義です。

自分なりの基準に沿って決定したことで、万が一それが失敗だったとしても、
後悔しないと自分自身で決めています。

決定を先延ばしすることで、プラスになることがほとんどないからです。

皆さんは、決断しなければならない時、即決できますか?
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【第180回】 しくみだけで会社は回らない

2011年06月29日 | 住宅コンサルタントとして
しくみをつくっていくことは、企業としてとても大切なことです。

しくみという言葉を定義すれば、
「パターン化され、誰もがやらざるを得ない仕事」ということになるでしょう。

例えば、発注ミスが多く、利益が垂れ流しになっている会社があったとします。
その要因は、担当者が自分で発注しているものの、
発注前にミスが無いかどうかのチェックは各自任せとなっており、
実際は大半のスタッフがチェックをせず発注していた・・・。

こうした場合、しくみとして社内で一番優秀な事務スタッフの方が
必ずチェックし、発注業務をその方に集約する、とします。
その方のハンコが無い発注書は受付ない。

こうしたパターン化し、誰もがそれに従わざるを得ないことがしくみです。

組織がまだ少人数の場合だと、
トップがスタッフ全員の仕事をほぼすべて把握出来ますので、
こうしたしくみなどつくる必要もありません、

ただ、組織が10名を超え、30名を超えてくると、
当然ながらスタッフ一人一人の仕事の進め方なども理解出来なくなってきますから、
しくみをつくっていく必要性が出てきます。

しかしながら、しくみが機能する上で欠かすことが出来ないものがあります。

それは、「スタッフのマインドの共有」です。

何のために働くのか?
どこを会社として目指しているのか?
3年後、どういう会社になりたいのか?
スタッフはどうあるべきか?
お客様とは、我が社にとってどういう存在か?

こうしたことを全社員で共有していなければ、しくみは万全とは言えないと思うのです。

例えば、工事途中でクレームが発生したとします。
クレームが発生したとしたら、必ず上司に報告しなければならない、というルールを設定し、
どういうフローで、どういう書面で報告するのか、というしくみをつくったとします。

しかしながら、このしくみはつくっただけでは100%機能しないのです。
なぜならば、クレームを報告するということは、自分の評価を下げることにつながるので、
出来る限り自分の力で解決し、バレないようにしたいと考えるスタッフもいるからです。

これを真の意味で機能させようとした場合、どんなことが必要なのでしょうか?

そのベースにあるのは、スタッフのマインドを共有すること。
そして、自分にとって都合の悪いことでも、その原因をみんなで共有し、
同じ過ちを犯さないことで、他のお客様にご迷惑をおかけしないようになる、ということを
全員で理解しておく必要があるのです。

お客様に最高のものをご提供する。
お客様にご迷惑をおかけしない。
こうした道徳的な考え方を共有しておかなければ、
ルールを守らない人も出てくる可能性があるのです。

そういう意味で、しくみは万全ではありませんし、
しくみやルールをつくれば会社が回るというものでもないのです。

しくみよりももっと大切なこと。
そこに経営者が気づけるか気づけないかが、
その会社の未来を左右すると個人的に思っています。
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【第179回】 対策を徹底的に打つこと

2011年06月28日 | 住宅コンサルタントとして
競合している会社について、皆さんの会社はどこまで知っていますか?

その会社の商品の仕様。
価格。
営業のしくみ。
営業マンの個々の力量。
アフター。

こうしたことに対して、自社と他社の比較表をつくることが出来ますか?

日本一だと私が思っているクライアントは、こうした点に対し、
常に調査をされ、そして営業手法だけではなく、サービスや商品改良まで
徹底して日々改善されています。

競合を調べ、基本的には相手を包み込む商品を開発したり、
競合が最も弱い部分で圧倒的に差をつけたり出来るよう、日々チャレンジされているのです。

もちろん、毎月の数字の目標達成に、貪欲に挑戦しながらです。

これに半年以上先の市況を読んだ上での手も打っています。

こうしたことの積み重ねが、他を寄せ付けない圧倒的な結果となっているのでしょう。

業績がダントツの会社というのは、
外から見れば分かりやすいビジネスモデルを展開していたり、
商品やサービスが卓越していたりするのですが、
実はそれだけでは、同業他社と圧倒的に差をつけることなんて出来ません。

それ以外に、外から見えない部分、しかも小さな部分の積み重ねこそが、
その会社の真の強みにつながり、逆転されない要因なのだと思っています。

皆さんの会社には、外から見えない小さな部分を大切にしていますか?

小さな要因を積み重ねることが出来ていますか?
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【第178回】 JALとANAの比較

2011年06月27日 | 住宅コンサルタントとして
航空会社に対して、今まで個人的にはANAの方が好きでした。
というのは、以前のJALは本当にひどかったからです。

例えば、ある日コンサルティングが終わって空港に到着し、搭乗手続きをしようとすると、
当日乗る予定だったJAL便のフライトが中止になっているのです。

その理由が「航空機の整備不良のため」という、意味不明な理由で、
簡単に便の変更や中止が多かったのがJALでした。

また以前は、飛行機のシートなんかも個人的にANAの方がよかったです。

しかしながら、ANAも万全というわけではありませんでした。
便の中止などは、私自身ほとんど経験したことは無いのですが、
とにかくANAのCA(添乗員)は、私語が多い、という印象が強いのです。

離陸して、飲み物を配り終わって、機内販売終了後、ずっとCA同士がしゃべっている、
というシーンをたくさん見てきました。

個人的に

「(彼女たちは)仕事をしているという感覚はあるのだろうか?」

と感じたことも少なくありません。

そんな中、JALが更生法を適用し、稲盛和夫氏が会長に就任されました。
改革がはじまって数年経過しましたが、ここ最近のJALの対応は、
本当に素晴らしいと思います。

まず、CAの対応は、ANAと比較して全然上です。
接客時の笑顔や対応の一つ一つに、一所懸命さが伝わってきます。

最後に目的地に到着した後の、CAのアナウンスも

「体調など崩されませぬよう・・・」
「どうぞよい週末を・・・」

など、気持ちのこもった言葉を掛けてくれるのもJALです。

さらに、機長の機内アナウンスも、JALの方がとても丁寧です。

便の中止も極端に減ったと思います。

もともとお役所体質だった会社が、現代の名経営者の改革によって、
本当に素晴らしい会社に進化している最中のような気がします。

これからも個人的に、JALをたくさん利用したいと思います。

一所懸命の対応は、分かるお客様には伝わるものです。
皆さんの会社は、より良いサービスをお客様に提供しようと努力していますか?

その努力がお客様に伝わっていますか?
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【第177回】 楽しんでいただく工夫

2011年06月26日 | 住宅コンサルタントとして
これからの時代、
「お客様にどれだけ良い商品、良いサービスを提供するか」
ということに加え、
「お客様にどれだけ楽しんでいただけるのか」
ということが、とても大切になってくると思います。

家づくりのために、お客様はご自身の休日、
時間を使ってモデルハウスを見に来て下さったり、
見学会に足を運んで下さいます。

また、いろんな書類にご記入いただいたり、お客様個人の情報を開示してもらったりと、
たくさん協力していただいたりします。

だからこそ、せめて自分達とお打合せする際の時間くらい、思いっきり楽しんでいただけるよう、
住宅会社として取り組まなければならないことは多々あるはずです。

お客様が好きなことについて、自分も勉強し、話題に合わせられるようにする。
打合せをする空間も最大限、居心地の良い空間にする。
もちろん、飲み物やおしぼり、空調なんかも大切です。
そして、スタッフ全員から溢れるおもてなしのオーラ。

これは、超一流の旅館などに泊りに行くと分かりますが、
自分の担当スタッフが一人だけ素晴らしくとも全然ダメで、
スタッフ全員からそういうオーラが出ていると、本当に癒されるのです。

「何だかあの会社に行くと、本当に楽しいよね」

とお客様に思っていただけるような応対が出来ているでしょうか?

さらに大切なことは、皆さんが建てさせていただいたお客様がお住みになって、
毎日を愉しんで生活出来ているのでしょうか?
イキイキとした表情を見せてくれるのでしょうか?

そこに住むご家族が幸せな毎日を過ごせるようになるために、
どんな家をつくり、提供していけばいいのでしょう?

小手先のテクニックなんかよりも、
まずはこうした家づくりの本質を大切にする会社でありたいものです。
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【第176回】 臨界点を超える

2011年06月25日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は、とある住宅会社でのコンサルティング。

そのエリア全体では、昨年よりも大幅に着工棟数が減少していますが、
地域の大手の中で唯一、クライアントだけが業績が上がっている状況です。

そんな中、ここ半年ほど好調が継続している営業マンがいます。

今月も2棟、来月は4棟の契約見込・・・。

業績は絶好調と言っていいでしょう。

しかしながら、今年の前半は、実はものすごく不調だったのです。

3か月連続で、受注出来なかったのです。

そこから驚異的な巻き返しを図っています。

これは、営業マンとしての能力・実力が急激に上がったからではありません。
逆に言えば、受注を獲得し続けることが出来るか否かは、実力だけではない、ということです。

では、結果を左右するものとして、能力以外にどんなポイントがあるのでしょう?

私が思うに、その人の精神状態がとても大きく左右していると思います。

今、絶好調な営業マンというのは、とにかく多くの見込み客に囲まれています。
目の前のこのお客様とご縁が無かったとしても、
次にお話できるお客様がたくさん存在するのです。

そうして、目の前のお客様との商談に、精神的余裕を持って挑めている訳です。

たくさんのお客様を抱え、その管理ややらなければならないことが多々あって
時間が思いっきり不足するかと思いますが、こういう状況を維持することが大切なのです。

ある臨界点を超えた状態になると、努力の結果が驚くほど成果となって現れるのです。

逆にこうした好調な状況の中で、「一旦リセットしたいです」ということを考え、
それをしてしまうと、またその臨界点を超えた状態になるまではなかなか結果が出ないのです。

目から火が出るくらい、忙しい状態を維持しておくことが、
最終的にいい結果につながるのです。

ちょっと忙しくなってきたから、という理由で、仕事を詰め込みすぎないようにしてしまう人は、
いつまでたっても一流になれないのだと思います。

自分の限界を超える仕事量に、皆さんは挑戦していますか?
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【第175回】 徹底的に真似る

2011年06月24日 | 住宅コンサルタントとして
営業マンの頃も、それからコンサルタントの頃も(もちろん、今もです)、
私は「この方は素晴らしい!」と思った人や「この人、メッチャイケてる!」と思った人の真似を
徹底的にしてきました。

自分よりはるかに出来る方がされていることをまずは素直に真似させていただいて、
それが自分に合うかどうかを試しまくってきました。

例えば、建築資材の営業マンの頃は、

・1日何件のお客様を訪問しているのか?
・なかなかお客様と会えないケースが多いが、優秀な営業マンはどのようにして
お客様と会うようにしているのか?
・見積する際に工夫していることは何か?
・他社と競合した際に、
どのようにして自社商品を使っていただくように話を持っていっているのか?
・普段、スケジュールをどのように管理しているのか?
・カバンの中に入れているものは何か?
・オフの時間、どんな過ごし方をしているのか?

などなど、挙げればキリがありません。

とにかく、営業マンとしてトップになりたかったですから、
イケてる人の真似をまずは徹底的にさせていただいたのです。

私の2つ上の先輩で素晴らしい方が何人かおられました。
その先輩が室内建具を見積したり発注したりする際、お客様と「言った、言わない」のトラブルが
全くないので、どんな打合せをしているのか、ということを教えていただき、
以後、自分のお客様にそれを実践したところ、発注ミスが劇的に減った、ということもありました。

こうして、お客様を訪問する時間が出来、
ガンガン新規を開拓することが出来るようになったのです。

コンサルタントになってからも、行動パターンは全く同じでした。

師匠がカバンの中に入れているモノを教えていただき、それをそのまま真似したり・・・。
新幹線の移動中に師匠がやっていることをそのまま真似したり・・・。
師匠がクライアントのコンサルで言っていることをそのまま真似させてもらったり・・・。
読んでる本、見ているテレビなど、そのまま何でも真似させていただきました。

まずは、お手本となる先輩・上司の行動パターンやモノの考え方、
さらには持っているモノなど、徹底的に真似したことで、
基本がしっかりと出来たと思っています。

自分のスタイルは、その基本の上にこそ成り立つもので、
基礎もしっかりしていない人が自分流、なんて言うのは100万年早いと個人的に思っています。

とにかくイケてる人の真似をする・・・。

皆さんは、モデルとなる先輩の真似、どこまで出来ています?
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【第174回】 トップが決定することからはじまる

2011年06月23日 | 住宅コンサルタントとして
先日、ANAの飛行機に乗っていた際、
機内放送でABCクッキングスタジオの創業者、志村なるみさんの特集が流れていました。

ABCクッキングスタジオは、皆さんご存知ですか?

例えば、静岡の駅直結の飲食街の中にあります。

全面ガラス貼で出来たキッチンスタジオ(メチャお洒落!)で、
若い女性たちが素敵なファッションで楽しそうにお料理を学んでいるのです。

正直、皆さん表情がイキイキとしていて、何だかモデルさんのように見えてくる・・・。
はじめてABCクッキングスタジオを見た際、しばらく私は見とれてしまいました。

そのABCを創設した方は、やはり女性でした。

商売人の家庭で育った志村さんですが、自身が学生の頃、父が商売で失敗。
そんな状況に直面しても、やはり商売人の血が流れていたのでしょう。
自身もキッチン用品などを扱う会社を静岡県藤枝市で設立します。

しかしながら、なかなか思うように販売が伸びず、そのキッチン用品の売上アップを狙って、
志村さん自身が料理教室を店内でスタートしたのが、ABCのはじまりになったのです。

そのうち、料理教室とグッズの売上が逆転し、料理教室を本業とすることを決意されました。

当初から、プロが使うような、入手困難な食材は一切使わず、
普通のスーパーで購入できる食材でメニューを開発するということにこだわってきたそうです。

そして料理教室をする中で、生徒数を一気に倍増することを計画した志村さん。
その目玉として、2時間で出来る手作りパンを新コースとして導入することを決定します。

料理教室で手作りパンを一から行う場合、生地づくりから発酵、焼き上がりまで
合計5時間以上講座時間が必要だというのが、業界内の常識だったそうです。

ただ、それだと生徒数を倍増させることは、時間的に無理・・・。

そこで志村さんは、「2時間で講座が終了するようにする!」とまず決定しました。

決定した以上、何が何でも2時間でパンを一からつくり終わるように
講座でつくるメニューの開発がはじまったのです。

そして、見事2時間で終わる手作りパン講座を完成させ、これが爆発的な人気講座となって、
生徒数が増えていくということにつながりました。

以上、うる覚えですが、そんな番組でした。

到着がほぼ毎回遅れる、たるんでいるANAですが、
その機内放送だけはイケてるなぁ、と思いました。

世の中の常識。
業界の一般。

知らず知らずに、こうしたものに大きな影響を受けていたりしますが、
経営において大切なことは、トップがまず決定することだと思います。

「こんな家をこの価格でつくる」
「社員一人あたりの生産性をこれだけにする」

など、まずは決定するというプロセスが一番最初に来るべきなのです。

皆さんは、自分自身、何か決めていることはありますか?
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【第173回】 流汗悟道

2011年06月22日 | 住宅コンサルタントとして
公共施設なんかのトイレ掃除をやったことがある人は、
トイレ掃除の大変さ、掃除をする方の気持ちが分かります。
そうすると、自分がそこを利用する際、きれいに使おうとも思えるのです。

売上処理の大変さ、受発注や見積の大変さを知っている営業マンは、
事務員さんの仕事が少しでも楽になるように、ちゃんとルールを守ったり、
書類を溜めて一気に出すなどはせず、少しでもその方が楽になるように気遣いが出来ます。

人間、まずは自分が実際に汗を流して体験し、理解しなければ何も始まりません。

汗を流すことで、初めて分かることがたくさんあるのです。

こういうことを書くと、結構難しく考える方もいるのですが、
まずは身近なことからはじめてみるといいと思います。

自分の周囲の方たちが、どんな仕事をしてくれているのか?
その方たちの仕事の大変さを理解してみる。

そのために、ちょっとお仕事を手伝ってみるのです。
そして実際に自分の仕事の領域以外のことに汗を流してみるのです。

そうすれば、人の気持ちが分かるようになってきます。
相手の気持ちが分かるようになれば、確実に人として成長しますし、
お客様に可愛がってもらえるようにもなるのです。

お客様に対しても同じです。

お客様のお仕事をお手伝いしてみる。
お客様のお仕事の大変さを理解してみるだけで、こちらを見る目が変わってくるかもしれません。

人間の勉強が、商売をする上で最も大切なことなのです。
意識と行動を変えていきましょう!
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【第172回】 営業の基本

2011年06月21日 | 住宅コンサルタントとして
営業手法について、いろんな本が出ていたり、いろんな研修が存在します。

私自身も、いろんな研修をクライアントのスタッフにさせていただいていますし、
勉強会のメンバーにもおこなっております。

研修というのは、あくまでも手法・やり方を学ぶことであり、とても大切なことですが、
どれだけ手法をマスターしても、それだけではお客様に買っていただけません。

商売、営業の基本とは、「お客様に可愛がっていただくこと」であり、
そもそもお客様に愛され、可愛がられなければ、モノは売れないのです。

今の若い方は、こうした部分を理解出来ていない人の比率が高いと個人的に思っています。

例えば、昔、私が住宅資材のメーカーで働いていた頃、お客様をおじゃまして、
すぐに事務所で社長様や営業さんに商品の売り込みなんてしたことがありませんでした。

朝、そのお客様が掃除をしている時間(要するに始業前)に行って、
一緒に掃除を手伝う。

倉庫に商品が入ってきたら、他社の商品であったとしても荷受けを手伝う。

「いつか、ウチの商品も買って下さいね!」

なんてことを言いながら、自分が出来る様々なお手伝いをして、
その上でお客様に可愛がってもらって、情で商品を買ってもらったものです。

その他にも、社長さんが飼っている犬の散歩、
社長の車のタイヤを冬タイヤに交換する際のお手伝い。
肩揉みやパソコンの設定など、何でもやりました。

まず、お客様に好かれなければ何も始まらないからです。

さらに、私が以前働いていた会社では、スーツは基本的に所長以外禁止。
深緑色のダサいジャンパーを着用することが義務化されていました。

「お客様と同じ目線でいることと同時に、何かお手伝い出来ることがあればすぐにしろ」

という風に先輩から教えてもらったのです。

お客様の専務が入院などした際、私はその方のキャラクターに合わせて
いろんなモノをおみやげに持っていきました。

本音でお話出来る方の場合、真面目な本の間にエッチな本を挟んでお届けしたり、
堅い会社の役員の場合は、ビジネス書やお花をお届けしたり・・・。

とにかく、今、ベストだと思うことを一所懸命やっていたように思います。

これは、昔の松下電器の営業スタイルとよく似ていると上甲晃さんの本を読んでいて感じました。

昔の松下電器は、販売の松下と言われるほど、販売力が強かったですが、
それは地域の電気屋さんと松下の人間関係が太かったからなのです。

松下の営業マンは、ライバルの電機メーカーの営業マンと比較して、
全く垢抜けしていなかったそうです。

カバンは大きい。
スーツは皆、ひざのところがテカッていたそうです。

これは、カバンの中にはたきや雑巾が入っていたからだそうで、
スーツのひざがテカッているのは、それだけしゃがんで
お客様のお店を掃除していたからなのだそうです。

人は、モノを買うときに、理屈やメリットだけでは買わないのです。

最近の若い方は、手法やテクニックの勉強などになると一所懸命おこなうのですが、
年齢も価値観も違うお客様に可愛がられるという意識があまり強くないと感じています。

手法もテクニックも大切ですが、まずはお客様に可愛がられる・・・。
基本を大切にしたいものです。
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【第171回】 母の古稀祝い

2011年06月20日 | 住宅コンサルタントとして
昨日はお休みを頂戴し、母の古稀のお祝いに行っていました。

親戚一同が集まることは、最近では年に2回程度なので、
久しぶりに甥っ子や姪の子どもたちとの面談。

甥や姪は、私がまだ学生の頃から何度も会っていますので、
当然ながらよく私のことを覚えていてくれるのですが、
姪(24歳にして3児の母)の子どもに関しては、全く記憶が無いのか、
全然なついてくれませんでした(涙)・・・。

自分がまだ若い頃は、親のありがたみなど理解出来ず、
大した親孝行も出来ませんでしたが、
自分自身も子どもを授かって、子どもを育てていく中で、
親のありがたさを少しずつ分かってきているところです。

私は父の日と母の日にプレゼントを贈り(全て嫁さん任せですが・・・)、
かつお正月に私と嫁さんの両親にお年玉を渡しています。

それにプラスして、4年前から年に1回、交互に両親に旅行をプレゼントしています。

頭の中にあるのは、常に

「親孝行 したい時には 親はなし」

という言葉です。

お世話になった分の、せめて10分の1くらいはお返しし、
親に受けたお世話分を自分の子どもたちにもしてあげられれば・・・、
と個人的に思っています。
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【第170回】 事業計画書を読み返すこと

2011年06月19日 | 住宅コンサルタントとして

1月4日に会社を登記し、12月31日決算としましたので、
6月は私の会社においては折り返しとなります。

クライアントの皆様や勉強会のメンバーの方には何度か申し上げているかと思いますが、
期初に作成した事業計画書は、必ず定期的に読み返さなくてはなりません。

特に、半期の折り返しの手前では、必ずチェックしなければなりません。

結果(=数字)は計画どおりに進んでいるのか、
ということは当然チェックしなければなりませんが、
それよりも期初に立てた行動計画が、ちゃんと実行出来ているのかを
チェックすることが大切です。

事業計画書が「絵に描いた餅」になる経営者は、
期初に立てた事業計画書の中の行動レベルの目標すら覚えていないケースが多いのです。

「今期はモデルハウスを○○エリアに建築し・・・」
「今期は女性の設計士を2名採用するために・・・」
「見学会を今期は年間12回開催し・・・」

などと事業計画書に書いていたとしても、そんなことはもう忘れてしまっていて、
とにかく目先の数字ばかり追いかけたりしているのです。

結果も大切ですが、期初に自分が立てた行動計画がどこまで実践出来ているのか?
ここに経営者の覚悟が出るのだと思います。

ただ、期初に立てた計画が、期の途中で変わる、ということはあります。
もし、期の途中で方針を変更したのであれば、新たにいつまでに何をするのかを
明確に示し、それがちゃんと行動に移せているのかを確認しなければなりません。

いずれにしても、一度事業計画書を見返し、自分がイメージ通り動けているのか、
チェックしてみませんか?
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【第169回】 不足分を埋めるために何をすべきかを明確にすること

2011年06月18日 | 住宅コンサルタントとして
事業を継続していく上で、目標を達成するかしないかは、経営者のマインドで決まります。

スタッフの能力だけで決まるものでもありません。
もちろん、運だけで決まるわけでもありません。

どれだけ目標達成に経営トップが貪欲になれるのか、ということが大切なのです。

目標に対し、現時点でどの程度数字が足りないのかを
毎月チェックしている経営者ばかりならいいのですが、
中には年度末近くになってから数字の確認をし、大慌てする経営者もいます。

特に現場に出たり、営業から設計、積算、現場管理を全て一人でやっている社長の場合、
本当に毎日忙しく、とりあえず毎日忙しいから決算内容も良いと思っているケースがあります。

しかしながら、自分の忙しさと実際の数字が比例していない・・・。
決算期になって、現実を突き付けられ、焦る経営者も少なくはないと思います。

決算内容も、それから企業の健全度を表すバランスシートも、
経営者が「こうしたい!」というイメージを明確に持たなければ、
時代の流れに流されてしまい、ドンドン悪化します。

そうならないように、どうしなければならないのでしょうか?

私が個人的に思っていることは、目標値に対し、現時点でどれだけ数字がショートしているのか、
そのショート分をまずは明確にする。
そしてそのショート分を埋めるために、何をいつまでにどの程度するのか、ということを
具体的に行動レベルで、数字で設定する、ということが大切だと思うのです。

前々職の時代に、こうした数字に対する考え方を私は徹底的に叩き込まれました。

例えば月の半ばで当月の数字が800万不足していたとします。
それを埋めるために、下記のような報告を上司にしなければならなかったのです。

「A工務店で先月見積した新築物件の追跡で、キッチンとバス200万受注。
さらにBホームの新築物件のサッシ、室内建具、外壁を前倒しすることで300万詰めます。
残り300万のうち、日売りで1日10万ありますので、150万程度見込めます。
後の150万ですが、玄関収納、洗面化粧台、IHヒーターを在庫していただけるよう、
30社の得意先に1日3件ずつ面談し、何とか今月達成します」

とにかく、小さな数字を積み上げていく発想と、
不足分を埋めるためにどんな行動をするのかを発表できなければ、
思いっきり上司に詰められるのです。

当時、京都出身のやくざのような恐ろしい上司がいましたので、
その上司に詰められないよう、その上司の思考パターンを読み、
こう言えばすんなり通る、という発表をするように心がけていしました。

そうしているうちに、上司が何を求めているのかが読めてくるようになり、
その求められていることをやっているうちに、数字の作り方が分かるようになっていったのです。

これを20代半ばで経験できたことが、今とても役立っています。

皆さんは、目標を達成しなければならない、という気持ちを持つことが出来ていますか?
その気持ちを持てているとしたら、不足分を埋めるために何をしなければならないかを
日々考えるようにしましょう。

具体的にやるべきことをイメージできれば、目標は達成できるのです。
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【第168回】 笑顔を地顔に

2011年06月17日 | 住宅コンサルタントとして
私は小さい頃から、いつも笑っていたように思います。
特に良いことがなくとも、別段機嫌が良くなくても、いつも笑っていたようです。

小学生の頃、よく先生に

「鬼山っ!ニヤニヤするな!」
「鬼山っ!真面目にやれっ!」

と怒られていました。

クラス全員で真面目な話をしている時でも、地顔がニコニコしているので、
真面目に聴いていると思われていなかったのでしょう。

昔から打たれ強く育ったので、そんな先生の言葉で凹んだりすることはありませんでしたが、
「何でそんなこと言われんねんやろ???」と子どもながらに思っていました。

しかしながら、普段からニコニコしていることが、社会に出てから想像以上に役に立つ、
ということを体感しました。

「鬼山」というインパクトのある名字といつもニコニコしていることで、
お客様に必ず1回で顔と名前を覚えていただけるのです。

これは、営業マンとしてとても大きかったです。

さらに、お客様が年上、年下関係なく、何となく可愛がっていただくことが出来、
結果6年連続№1という結果を残せたのではないか、と思います。

朝、家を出る時。
電車に乗っている時。
コンビニのレジで会計をする時。
お客様に会う時。

仕事の基本は、お客様に可愛がっていただくことです。

お客様と会う時だけでなく、日頃からニコニコする習慣を身につけておくと、
商売は絶対に上手くいくと思います。

歩いている時や電車に乗っている間、すごいしかめっ面をしているオッサンが結構いますが、
こういうオッサンはツキがドンドン逃げてしまっていると思います。

いつもニコニコして、笑顔が地顔になるようにしたいものですね。
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【第167回】 自己開示

2011年06月16日 | 住宅コンサルタントとして
住宅の成約というのは、単に商品が良い、悪いだけではしていただけないと思っています。

もちろん、商品力そのものは大切ですし、会社としてお客様に信用していただけるよう、
自社の家づくりに対する考え方や取組に対して、
自分の言葉で語れるように訓練しておく必要があります。

しかしながら、会社として信用していただき、商品の魅力をお伝えできたとしても、
それにプラスしてやっておかなくてはならないことがあるのです。

それは、「自分を信頼していただく」「自分を好きになっていただく」ということです。

人は残念ながら、嫌いな人からはモノを買いたくはないのです。
好きになった人、かわいいなぁと思った人から買いたいのです。

ですから、「どれだけ今、この商品を買った方がいいか」というメリットを
流暢にお客様に伝えることが出来たとしても、売れない営業マンというのは、
実はお客様に好かれていない、もしくはかわいいと思っていただいていないということなのです。

いい歳のオッサンで売れない営業マンというのは、
大抵お客様に好かれていないか、かわいがられていない(もしくは尊敬されていない)、
ということなのです。

では、お客様に好きになっていただく上で大切なことは何なのか?

この答えは1つに絞れませんが、まずは人として良識をちゃんと持っていることは外せません。
そして細かな気遣いが出来ること。
それと「自己開示が上手か?」ということです。

自己開示というか、自己PRが上手に出来る営業マンは、実は結構少なかったりします。

自分がどんな人間で、今までどんなことを経験してきたのか?
なぜ今、自分は家づくりという仕事に携わっているのか?
自分の好きなこと、趣味を話題に、お客様と距離を縮める。
こうしたことは、実は上手に出来る人は少なかったりします。

皆さんは、自己開示、自己PRが上手に出来るでしょうか?
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