鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【2132回】 地域性に接客手法をアジャストする

2016年10月31日 | 住宅コンサルタントとして
時間が取れれば、全国各地の調査に行くか、
クライアント様の売り場に出て実際に地域のエンドユーザーさんを接客させていただいております。

一昨日、昨日と、クライアント様の現場見学会に参加させていただき、
多くのお客様の接客をさせていただきました。

これまでの経験の中から、
モデルハウスや完成見学会における接客の理想的な型というものを確立していますが、
それが全国どのエリアでも通用するかと言えば、個人的にはそうは思わないのです。

全国各地でいろんなエンドユーザー様を接客する中で、
やはりそこに住む方の地域性は、存在するなぁ、と思っています。

弊社がおすすめする接客手法は、初回接客で事前審査をするための次アポを取得する、というもの。

これが通用するエリアは、当然ながら全国に多々、あるのですが、
昨日、一昨日とお伺いしていたクライアント様があるエリアにおいては、
初回接客時にアポを無理して取らない方が良い、ということを初日で感じました。

ですので2日目の昨日は、私、接客する方にとにかくアポを取得しようと思わず、
お客様が満足され、かつ次にモデルハウスに再来場したくなるような接客をイメージしたのですが、
これが非常にフィットする感覚でした。

ですので、クライアント様にもその旨をお伝えさせていただきました。

論理的に理想的な手法でも、それは完璧ではありません。

お客様は人間。
損得だけで動くのではなく、好き嫌い、感情、信用できるかなど、
心理的な部分が決断に大きな影響を与えるのです。

こういう部分は、現場に出て実際に肌で感じないと分からないこと。

ですから、定期的にクライアント様の現場に出させていただき、
実際に接客をすることで、アジャストしていくのです。

お客様の価値観を知り、そこにアジャストしていくことが、
生き残っていく上で欠かせないのです。

そのためにも、定期的に現場に立たせていただき、
クライアント様が商売されているエリアの特性をしっかりと掴みたいと思います。
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【2131回】 世界観の違いを発信していく

2016年10月30日 | 住宅コンサルタントとして
昨年、新築事業に参入していただいたクライアント様の完成見学会の現場支援に
昨日より来ています。

住宅業界、建築業界の変な風習に全く毒されていないクライアント様ですので、
とにかく来場されたお客様が気持ちよく、そして楽しんで帰っていただくための
さまざまな工夫が実際に形になっていました。

まず、スタッフの若さ。
それから服装。

まさにこれから家づくりをする20代、30代のお客様に完全にフィットしたメンバーで、
まずこういうスタッフばかりの住宅会社は、全国的に見ても5%も無いと思います。

20代から30代の、さわやかな5名。
皆、真面目でお客様のことを大事に思う気持ちを有している。

だから建物内や建物の外のディスプレイも、細かな部分までこだわりが形になっていますし、
来場されたお客様のお出迎え、お見送りも非常に心地よいのです。

少しでもお客様がイメージしやすいように売り場を作りこむ。
更にお客様が分かりやすい資料も、各商談テーブルに置かれている。

だから売り場からとても良い空気が流れています。
そして自分たちの世界観がしっかりと表現されている。

こういう売り場、こうした空気感、
もっと言えばこうした世界観を表現できていることが重要で、
この世界観の重要性が分からず、単に商品を開発したり、FCに加盟したり、
更には小手先の手法に頼っていても、それはピントがずれているのです。

組織さえできれば、一気に地域一番店となれるだけのポテンシャルをお持ちです。

必ず、数年後には、地域ダントツのブランドイメージを持った会社になっていることでしょう。
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【2130回】 仕事も人生も、矛盾と向き合ってこそ成長する

2016年10月29日 | 住宅コンサルタントとして
夫婦間でよくある話が、

「仕事と家庭、あなたはどっちが大事なのよ!」

というケース。

仕事ばかりして、平日は帰宅が遅く、休日も結構な頻度で仕事に行く旦那さんに対し、
奥さんがいつもお子様のお世話や家事を一人でやっているので、ストレスが溜まるのです。

こういう際のダメな考え方は、家庭を取るか、仕事を取るかを考えてしまうこと。
そんなの、両方大事に決まっているのです。

家族が生きていくために、しっかりと稼がなくてはならない。
そして家族が楽しい日々を過ごせるように、協力できることは協力するしかありません。

仕事を優先すれば、家族サービスする時間が取れない。
子育てや家事をすれば、仕事上で成果を出し、出世するのをあきらめなくてはならない。
こういう風に考えているうちは、自分自身、全く成長しないのです。

仕事を何とか平日で終わるように工夫できないか?
帰宅時間を早くするためにも、自分の仕事の棚卸をして、
他の方にやっていただけることはお任せしたり、
しなくてはならない仕事はやらないようにしたり・・・。

そして短い時間の中で、奥様のストレスが少しでも解消できるようなことは企画できないか?
家事の負担を減らすために、奥様の実家近くに引っ越すとか、
食器洗い乾燥機をプレゼントするとか、そういうことを検討してみる。

1日24時間は、誰でも同じ。
その限られた時間の中で、仕事のクオリティーを上げ、
パフォーマンスを下げることなく、仕事の時間を短くする。
こうすることで、進化成長する訳です。

これは仕事でも同じで、
受注棟数が増えれば、凝った家づくりをするための打合せの時間を確保できないとか、
契約後のお客様のフォローがしっかりとできない、と考えがち。

受注棟数を上げれば、お客様満足度が下がる。
お客様満足度を高めようとすれば、新規のお客様の対応時間が減る。

こう考えているうちは、絶対に成長は無いのです。

限られた時間の中、ご契約後のお客様の満足度を下げることなく、
契約後の打合せの時間、回数を短くするための工夫は出来ないか?

何とか少ない面談回数で、お客様に自社で家づくりを決めていただくためには、
どういう営業フローを確立しなくてはならないのか?
いや、それともマーケティングの質を高め、問い合わせをいただいた段階で
もう自社で家づくりをしたい、という状態にできないものか?

こういう矛盾と向き合い、それらを超越し、より高い次元へ行こうと努力することで、
企業も人も成長できるのです。

一方を選択すれば、もう一方を捨てなくてはならない。
そんなことは無いのです。

矛盾と向き合い、乗り越え、成長していきたいものです。
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【2129回】 商売の基本が学べる名作

2016年10月28日 | 住宅コンサルタントとして
先日、いつも読ませていただいている弘中勝さんのメルマガ「ビジネス発想源」で、
マネーの拳」という漫画の、ある1シーンが紹介されていました。

その内容を知って、その場で読みたくなり、すぐにKindle版で購入し、ダウンロードしました。

クライアント様のところに到着するまでの移動時間と
コンサルティングが終わってから移動する時間で、
全12巻を一気に読みましたが、この漫画、メチャメチャ勉強になりますね。

ボクシングの元世界チャンピオンの主人公が起業し、
会社を上場させ、一流の会社になっていくストーリーなのですが、
主人公がいろんな場面で、商売で本当に大切なことを教えてくれるのです。

「俺は今までの商品戦略を間違っていた。
まず第一に品揃えという考え方だった」

「しかし、これじゃダメなんだ」
「なんでも一応揃ってるじゃダメなんだ」

「誰に売りたいか、誰に買ってもらいたいか・・・」
「商品とはその強い意志を表現したものなんだ」

業界が成熟化してくると、ターゲットを明確にした商品を開発しなくてはなりません。

誰に建てて欲しいのか?
誰にどんな暮らしをしてもらいたいのか?

ターゲットを絞り込み、その顧客の心に届く商品を開発するのに、
こちらの強い意志が不可欠なのです。

これ以外にも、私の心に刺さった言葉、たくさんありました。
どれも商いの本質、王道に沿っていて、もう本当に勉強になります。

マネーの拳」、おすすめです。
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【2128回】 急激なお客様の変化にどう適応していくか?

2016年10月27日 | 住宅コンサルタントとして
個人的に時間があれば、日本全国あちこちの調査に行きまくっている私は、
住宅業界における地域差を非常に感じています。

個人的感想ですが、
もっともビジネスモデルが進んでいて住宅会社のレベルが高く、商売が難しいエリアと
地域の住宅会社のレベルが全体的に非常に低く、商売が簡単なエリアの差がとても大きい。

総合展示場にまだ良質なお客様が来場されるエリアもあれば、
総合展示場に家づくりを真剣に検討している人がほとんど来ないエリアもあります。

自社単独でマーケティングを完結させて費用対効果があるエリアもあれば、
いろんなところとコラボしていかなくては費用対効果が合わないエリアもあります。

単独のモデルハウスや単なるショールームをつくるだけでお客様が来場して下さるエリアもあれば、
もう単独モデルハウスではお客様が来場して下さらないエリアもあります。

住宅会社として真面目に良い家づくりに取り組まなくてはならないことは地域差関係ありませんが、
マーケティングにおいては、エリア格差が本当に大きい。

そして地域にイケてる会社が出てきて、その会社が洗練されたマーケティングや接客をしていくと、
その地域の業界のレベルがグンと一気に上がるのです。

いろんな設備投資を決定し、それが形になるのには1年近く、
場合によっては1年半かかります。

だから今、流行っていることを決断してもダメで、
3~5年先を読んで、設備投資をしなくてはなりません。

お客様が求めていること、それからイケてる住宅会社の進化のスピードは、
本当に想像以上に早いのです。

変化に適応できた会社だけが生き残り、
変化に適応できたビジネスパーソンのみがお客様に必要とされる。
これが現実。

適応できるように、日々、学び、決断し、行動するしかないのです。
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【2127回】 どん底を味わい、その原因と向き合った人は魅力的

2016年10月26日 | 住宅コンサルタントとして
昨日、たまたまテレビを見ていたら、
以前、結構テレビで見ることが多かった、元売れっ子ホスト城咲仁さんが出演されていました。

つい最近までテレビに出ていたイメージがあったのですが、
テレビの出演機械が大幅に減ってもう5年近く経つ、ということを知って、
自分の時間の感覚の無さに唖然としました・・・(汗)。

ホストから芸能人へ転身し、最初はかなりのオファーがあった、とのことでしたし、
実際に自分もテレビで見ることが多かったです。

しかしながら、いつしか声が掛からなくなったそうです。

売れっ子ホストとして、それから芸能界転身後、一時的に売れていた芸能人として
華やかな世界で生きてきたのに、一転、どん底の人生に・・・。

非常につらい中、その理由を自分なりに徹底的に分析されたそうです。

その理由が、ホスト時代のさまざまなエピソードのネタを一通りテレビで披露した後、
自分には何もない、ということだったのが1つ目の理由、
それから元ナンバー1ホストの意地が邪魔をして、番組でイジられた際、
そこでうまく対応できずに番組を盛り上げることが出来なかったことが2つ目の理由だと
自分なりに分析をされていました。

そこから仕事を選ばず、どんなお仕事にも全力で取り組むようになった、とのことです。

通販番組での商品を紹介するお仕事が入ってきて、
それを究めようと薬膳インストラクターや雑穀マイスターなどの資格を勉強して取得されたり、
実際に商品をつくっているメーカーの製造現場を取材したりスタッフさんと意見を交換したりと、
今、目の前にある仕事に全力に取り組むようになられたのです。

更には特技の料理を活かして料理教室を開催したりして、
今は生計を立てているそうですが、番組の最後の方で

「ギャラなんかいらない。
とにかく、テレビの仕事がしたい。
どんな役でも、つらいロケでも、何でもやります!」

とおっしゃってたその姿勢に、とても魅力を感じました。


自分なりに一所懸命、生きていても、ラッキーなこともあれば、結果が出ないこともあります。

常に順調、という訳ではありません。

その時に、結果が出ない原因に真正面から向き合い、
そこをクリアするために真剣に努力した人は、やっぱり人間力があがりますよね!

うまくいかない時こそ、自身が進化を遂げるチャンスなのかもしれません。
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【2126回】 お客様が求める業態に変わる

2016年10月25日 | 住宅コンサルタントとして
果物を買おうと思った時、スーパーや八百屋さん、果物屋さん、更にはネットなど、
いろんな選択肢が我々にはあります。

しかしながら、お世話になった方に贈答用のものを送ろうと思った時、
普通のスーパーで買った果物を送る方は少ないと思います。

売り場も素敵で高級感がある。
ディスプレイも素敵。
千疋屋さんのようなお店だったり、
こだわりの生産方法でつくっている農家さんの中で信用できそうな方に直接依頼するとか、
そうした先に発注する方が多いのではないでしょうか?

ある商品やサービスを購入しようと考えた際、
お客様はどういうお店で買うかを先にイメージする方が多い。

これはリフォームに関しても同じなのです。

今、リフォームを検討しているお客様は、
例えば給湯器交換などの小さな工事はリフォームショップに依頼する方が結構いますが、
全面改装、大型リフォームに関しては、
リフォームショップに相談しようということが頭に浮かぶ方は、実は激減しているのです。

ですから以前のリフォームショップように、
TOTO製のお風呂が何%オフとか、LIXILのキッチンが工事込で60万とか、
そういう情報発信をしても、単価の小さなお客様しか問い合わせや来場が無いのですね。

今、弊社で推進しているのが、リノベーション専門店への業態転換。

従来のリフォームショップの見せ方をやめて、
リノベ屋さんとしての情報発信をスタートしていただいております。

すると明らかにお客様の質が変わるのです。
大型リフォーム、リノベーションを検討している方の問い合わせがしっかりと入るようになるのです。

ここに商売における基本の大切さを感じます。

商売の基本は、お客様の変化に適応していくこと。

お客様が求める業態が変われば、自社の変わらなくてはならない。

この変化に適応できない企業・お店が淘汰されるのは必然なのです。

みなさんの会社は、お客様が求める業態になり切れていますか?
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【2125回】 デザインをもっと学ぶ

2016年10月24日 | 住宅コンサルタントとして
エンドユーザーの嗜好や行動パターンを学ぶためにおこなっていることとして、
年に数回は東京の青山や目黒、代官山などの雑貨屋さんを定点チェックしていました。

しかしながら、最近は京都のいろんなお店を訪れています。

今、日本はモノ余り現象で、大半の家庭には生活に必要なモノがほぼ揃っていて、
生鮮食品や日用品の中でも消耗品以外、そんなにモノを買う必要がありません。

そんな中で、お客様の支持を集めるお店にはお客様が殺到し、売上も上がっている。
ピントがずれているお店には、店内が閑古鳥状態。

京都には伝統的な商品が多々、あります。

紙、扇子、和の雑貨、お茶など、どこにでも売られているものが、
素晴らしいお店のデザイン、それからディスプレイによって、
見事に贈答品用に生まれ変わり、ついつい買いたくなってしまうのですね。

昨日、私たちが心を奪われたお店は、もともとお茶の成分を化粧品に活かした化粧品屋さん。

それが化粧品だけでなく、茶葉の仕入先からお茶を仕入れるようになり、
そのお茶を素晴らしいパッケージに入れて、見事なディスプレイで売り場をつくられているのです。

「あの人とあの人に差し上げたいなぁ・・・」

と思わず手に取って、試飲をさせていただきたました。

お茶というモノではなく、それをお送りすることで相手の方が喜ばれる「コト」を
お客様の方が勝手にイメージし、欲しいスイッチを自分で押してくれるのです。

ディスプレイを工夫し、ワクワクする売り場をつくることで、
お客様が感じることが勝手に変わっていく・・・。

メチャメチャ勉強になるのです。

京都の小売店と比較すると、住宅会社の売り場の作り方、更にはデザインは全然及びません。

名刺や紙袋、パンフレット、封筒、事務所、見学会の会場など、
デザインを再度、見直さなくてはなければ、お客様に支持してもらえないよなぁ、と感じました。

もっと街に出て、いろんなところからデザインを学んでいきましょう!
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【2124回】 外交がますます重要に・・・

2016年10月23日 | 住宅コンサルタントとして
フィリピンのドゥテルテ大統領が中国を訪問していましたが、
南沙諸島に関する領土問題を当事国同士で解決していく、という方向で話がまとまり、
その代償として経済協力を中国がフィリピンに対しておこなう、ということになったようです。

フィリピンは政治的、経済的にアメリカと蜜月の付き合いをしてきましたが、
正直、まさかの外交の方針転換となりました。

こうしたフィリピンの変化が、東南アジア各国の外交に与える影響は
決して小さいものではないでしょう。

中国の外交の根回しがうまくいっているという見方もできますが、
いずれにしてもアメリカの発言力、影響力、力は確実に弱くなっているような気がします。

西に中国、北にロシアと北朝鮮という問題ある国に囲まれている日本は、
ますます外交が重要になってくるでしょう。

外交に関して、主要国と対等に話をするのであれば、
自衛力が欠かせないのではないか、と個人的に思っています。

と同時に、世界は何となく大戦の方向に行っているのではないか、とも感じます。

グローバリズムからナショナリズムに世界の主要国が向かっている気がしてなりません。

この秋、日本には世界各国のトップが来日し、会談の予定がビッチリですが、
何とかうまく乗り切って欲しいと思っています。

外交・軍事問題、人口減、労働力不足、経済政策など、本当に問題山積みですが、
批判ばかりするのではなく、政治家の方や各種団体の方には、建設的に議論していただき、
日本がより良い方向に進んでいくように導いていただきたいなぁ、と思います。

同じ日本人、足の引っ張り合い、人の批判ばかりしていても何も解決しないですよね?

私自身、外交問題も他人ごとでは無く、しっかりと関心を持ってみていきたいと思います。
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【2123回】 自分の感性をガチガチにしない

2016年10月22日 | 住宅コンサルタントとして
住宅業界に携わって20年、
住宅会社様のコンサルティングをさせていただいて11年、
業界のことはもちろん、家づくりを検討されているお客様の潜在ニーズも
かなりの部分、把握できていると自分で勝手に思っておりました。

しかしながら、昨日、クライアント様からご依頼いただいた、
ある新しい企画、新商品に関して、ストーリーを考えて形にしていく中で、

「これって、絶対にニーズあるよなぁ・・・」

と確信したのです。

もともと、クライアント様のその企画に関しては、個人的に賛成ではなかったのですが、

これから家づくりを進めていく上で、どういうことにお悩みをお持ちのお客様なのか?
こういう家を建てると解決できることは何か?
こうした家を設計する上で重要な点は何か?

これらをまとめていく中で、確かに特定のお客様は
価値を感じていただける企画なのではないか、と感じたのです。

いやいや、最初はあまり乗り気では無かったけれど、それは自分の感性が足りなかった・・・。

こうした企画を形にする機会を与えて下さった、クライアント様に感謝です。

人間、歳と経験を重ねるごとに、自分の価値観が正しいのではないか、と
ガチガチに思考が固まりがちになりますが、
常に考え方をニュートラルに、それからいろんなことを素直に受け入れられるように
しておかなければなりませんね。

日頃から、そういうことを意識している自分ですが、
それでもふと自分の思考が固まっていることに気づくことがあります。

思考を柔らかくするためにも、いろんな方とお会いして話をしなくてはなりませんね。
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【2122回】 今、なぜ頑張らなくてはならないか?

2016年10月21日 | 住宅コンサルタントとして
社会人になって今年で20年。
仕事に関しては、自分でも本当に良い感じでここまで来れたと思います。

もちろん、どの世界でも上には上がいますが、
素晴らしいお客様に恵まれ、数字的にも順調ですので、
自己評価ですが、良い感じだと思っています。

最近、ふと気づくと、自分より若いスタッフさん、
自分よりも若い経営者のクライアント様も増えてきましたので、
何とか皆さんに仕事も人生もうまくいってほしいと考えるようになり、
オッサンの独り言として、いろんな場面で仕事に対するスタンスについて、
お伝えさせていただいております。

個人的な意見ですが、仕事で順調にいくために必要なのは、
とにかく今を頑張るということです。

時代の変化、お客様の変化に合わせて自分の能力、考え、行動を変えていかないと、
すぐに数字は下がっていくものだ、ということを
前々職時代に先輩の業績の推移から学ばせていただきました。

前々職の会社では、半年に1回、業績表彰式と言われるものがあって、
会社の中で半期にわたり優秀な成果を出した人が札幌に呼ばれ、表彰されるのですが、
10年間の中で毎回、そこに参列している方と、1~2回しか呼ばれない方がいたのです。

その差は何かというと、
真面目に新規開拓をしたり、真面目に新商品を売るための努力をしている人が
長年にわたり、業績表彰式に参加されているのに対し、
客観的に見て努力が足りないなぁ、と感じる先輩は単発の参加に終わっていたんですね。

単発での参加、もっと言えば、一発屋にはなりたくなかったため、
初めて業績表彰式に呼んでいただいた後、
それまで以上に仕事を頑張るようになりました。

すると、その半年後にも参加させていただけることに・・・。

今、頑張っていることが、1年後、3年後の自分の成長につながる、ということを
ラッキーなことに、20代の半ばで感覚的に理解することができました。

これは違う見方をすると、今、手を抜くと、それが1年後や3年後の自分に直結するということ。

そうなりたくなければ、今、やれることをやるしかないのです。

今、頑張らなくてはならないのは、
今の取組みが3年後の自分をつくるからなのです。
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【2121回】 紹介が少ないのには、理由がある

2016年10月20日 | 住宅コンサルタントとして
住宅会社は大きく2つに分かれます。

紹介が多い会社と、紹介が非常に少ない会社です。

長年、地元で商売をやり続けてきた企業であれば、
当然ながら多くのOB様、それから協力業者さんがいるはず・・・。

こうした方々から応援していただけたり、感動していただけるような仕事をしていれば、
当然ながら紹介が定期的に発生すると思うのですが、
そうでない会社、そうではない営業マンが結構多いのです。

そして紹介が少ない会社は、お客様との出会いに常に苦労されているのです。


住宅会社として紹介を増やすために、紹介キャンペーンを企画したり、
紹介を上げるためにさまざまなチャレンジをする会社がありますが、
成果が出る会社と成果が出ない会社に分かれます。

で、成果が出ない会社の経営者が考えがちなのが、

「この企画がダメだった・・・」

と企画やアイデアが外れたので、紹介が起きなかったと考えてしまうのですね。

でも、これは100%、間違っています。

紹介が増えないのは、企画やアイデアのせいではありません。

その会社が、これまでやってきたことや、
その会社がこれまでの間にできた体質に原因があるのです。

例えば、OB施主様に本当に満足していただこうと思うのであれば、
OB様を親友のように思い、徹底的にお尽くししたり、
本音でコミュニケーションを取ってお付き合いをする必要があるかと思います。

しかしながら、対応は悪くないのですが、
どこか壁があるというか、売り手と買い手の関係になっていると、
そういう部分をお客様は見抜きます。

また、営業マンが自分たちのことをどう思っているのか、
お客様は気づいているのです。

メリットがあるから、契約してくれたのか?
それとも、担当者をはじめ、その会社のスタッフのことを本気で好きになったから
家づくりを自社に託してくれたのか?

この差が、紹介の差にあらわれるのだと個人的に思っています。


メリット、損得でお客様から選ばれている間は、紹介は増えません。

お客様から本気で好きになっていただくためには、どんなことが重要だと思いますか?
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【2120回】 二代目は苦労するもの・・・

2016年10月19日 | 住宅コンサルタントとして
大抵の企業の場合、創業者は何もないところから事業を立ち上げ、
成果を出しながら、組織をつくっておられます。

お金も実績も基盤も無い中で利益を出し、会社をつくってきたのです。

その苦労はハンパないかと思います。

そして成功したからこそ、今の会社がある。

創業者にとって、自分がつくった会社は自分そのもの。
そして事業こそ自分そのものなのでしょう。

成功を重ねてきた結果、自分の考えが正しいと思い、
自分がやりたいと思ったことをやり通したいと考え、
いつのまにか、頑固で柔軟性を欠く思考に支配されがち・・・。

圧倒的なパワー、圧で周囲を従わせるやり方が通用した時代を経験したせいか、
自分のご子息や社員さんと意見が異なった場合、議論にならず、
とにかく力で従わせようとしたり、自分の意見を押し通すのです。

こうした創業者が、本当に多い。

時代の流れやお客様の嗜好を感覚的に掴むことが出来ていないのに、
未だに第一線でやりたがる・・・。

自分の意見を押し通したがる・・・。

本来なら、もう第一線を退かなくてはならないのに、前に出たがる。

こういう親父がいるがゆえに、苦労している二代目の若手さんが結構おられるのです。

ただ、こうしたつらさを自身が経験しているからこそ、
二代目が経営者になった時には、自分の意見を持ちつつ、
周囲のスタッフの意見に耳を傾けられる、
調整が非常に上手な経営者になられることが多いような気がします。

そして二代目の自分が、三代目に事業を継承する際も、
自分と同じ苦労をさせまいと、非常に綺麗な継承をされるのです。

今、苦労していることが、自身の成長につながります。
何より、意見を持っている社員さんの声に耳を傾けないと
その社員さんがどれだけ心が折れるかが分かっている分、
しっかりと聴く耳を持った経営者になれるのです。

そんな苦労をされている二代目の方を応援していきたいと思っています。
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【2119回】 気配りを日頃からどこまで追求するか?

2016年10月18日 | 住宅コンサルタントとして
スタッフさんの数が10人未満の会社は、
オーナーの感性、センスのみで素晴らしいおもてなしをお客様にできるかと思います。

雨の日のお迎え。
お飲み物をお出しする際の気遣い。
お客様がお帰りになる際のお見送り、などなど。

しかしながら、企業として成長し、スタッフさんの数が増えてくると、
オーナーの感性に加え、しっかりとした教育、指導が日頃からスタッフさんに出来ていないと
どこかチグハグになったり、お客様に価値を感じていただけないものになったりします。

企業のおもてなし力は、個人的に思うのはオーナーの感性に比例します。

例えば、私がお伺いさせていただいているクライアント様の中には、
本当に素晴らしい対応ができる住宅会社がおられます。

まず、お飲み物に関しては必ず、1時間以内にオーダーを取りに来られます。
更にはスタッフさんと食事に行くと、みんなで使う調味料や爪楊枝などは
誰からも取りやすい位置にセッティングされるのです。
(もちろん、食事が終わった後は、元の位置に戻されます)

食事中もお飲み物の補充に気を配られていますし、
食事が終わったらスタッフさんを呼んですぐに下げていただきます。

また車の運転に関しても周囲に気を配るように指導されていて、
例えば右折専用レーンが無かったり、道路幅が狭い交差点で右折をしようと
自分たちが交差点で停車すると、その後ろに渋滞が起きますよね?

ですからこのクライアント様では、
右折専用レーンが無かったり、道路幅が狭い交差点で右折する際、
右折しないで済むように目的地までルートを決定したりと、
とにかく基本的に周囲に対する気遣いを徹底されているのです。

これも全てオーナーの感性がベースにあって、
そこに優秀なリーダー、上司が部下に指導していくことで、
組織全体のおもてなし力、気配り力がハンパなく上がっていくのです

組織全体がお客様の機微に気づくことが出来、
打合せ時に心地よい時間を過ごしていただくことができる。

ここまで気配りができる会社だから、この会社に家づくりを託して間違いないだろうと
お客様が安心できるのです。

だから業績が上がる。

こうしたおもてなし、気配りの重要性が理解できない会社(=オーナー)は、
これからの時代、苦戦していくことでしょう。

そういう会社では、スタッフさんが非常に成長しにくい環境だったりするのです。

なぜなら人の成長とは、相手の気持ちが理解でき、
その人が気持ちよく過ごせるように立ち振る舞えることだからです。

相手に対する気遣い、心配りができる組織を目指す組織でありたいですね。
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【2118回】 ビジネスモデルは必ず陳腐化する

2016年10月17日 | 住宅コンサルタントとして
リフォーム専門店という業態がありますが、この業態は今後、廃れていくことでしょう。

単純にキッチンやユニットバスが50%オフとか、ふすまの張り替えがいくらだとか、
そんな情報に価値を感じるお客様は激減しています。

今から15年~10年前にピークを迎えた業態です。

私が以前、働かせていただいていた会社も、この業態の支援を相当、力を入れてやってました。

当時はかなりの確率で成功した業態です。

そしてそのやり方で成功した企業は、
未だに過去、成功したビジネスモデルを継続している会社が大半ですが、
おそらく以前に比べ、かなり苦戦していることでしょう。

今、住宅設備が古くなったり、外壁の塗装が傷んで困っているエンドユーザーは、
どういうところに相談すると思います?

10年前は、リフォーム店に相談する方が多かったでしょう。
でも今は、ありとあらゆる企業がリフォームをやっていますし、
ネットでその窓口をやっている会社も多々、あるのです。

エンドユーザーの選択肢が増えすぎたのです。

更には、今、新築で生き残っている会社は、昔の小さな工務店や大工さんに比べ、
レベルが相当上がっている会社が多く、お客様の満足度も高い。
だから、何かあったら新築を建ててくれた会社に相談する人も増えているのです。

よって、リフォーム専業店は苦戦しています。
新築に参入したり、不動産に参入している会社もありますが、
これらの会社の中である程度、うまくいっている会社はおそらく全国で5社も無いでしょう。

過去、成功した業態、ビジネスモデルは永遠にうまくいくわけではありません。

お風呂の入れ替えや外壁塗装のリフォームは、正直、付加価値があまり高くないので、
参入障壁が低く、競争相手が増え続けることでしょう。

新築、リフォーム、不動産という業態から、新しい業態に進化しなくてはなりません。

今、どういうことをしなければならないか?
自分の中で、答えは明確にあります。

2017年、ここをクライアント様と追求していきたいと思います。

市場の変化に適応し、自社を変えていきましょう!
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