鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第174回】 トップが決定することからはじまる

2011年06月23日 | 住宅コンサルタントとして
先日、ANAの飛行機に乗っていた際、
機内放送でABCクッキングスタジオの創業者、志村なるみさんの特集が流れていました。

ABCクッキングスタジオは、皆さんご存知ですか?

例えば、静岡の駅直結の飲食街の中にあります。

全面ガラス貼で出来たキッチンスタジオ(メチャお洒落!)で、
若い女性たちが素敵なファッションで楽しそうにお料理を学んでいるのです。

正直、皆さん表情がイキイキとしていて、何だかモデルさんのように見えてくる・・・。
はじめてABCクッキングスタジオを見た際、しばらく私は見とれてしまいました。

そのABCを創設した方は、やはり女性でした。

商売人の家庭で育った志村さんですが、自身が学生の頃、父が商売で失敗。
そんな状況に直面しても、やはり商売人の血が流れていたのでしょう。
自身もキッチン用品などを扱う会社を静岡県藤枝市で設立します。

しかしながら、なかなか思うように販売が伸びず、そのキッチン用品の売上アップを狙って、
志村さん自身が料理教室を店内でスタートしたのが、ABCのはじまりになったのです。

そのうち、料理教室とグッズの売上が逆転し、料理教室を本業とすることを決意されました。

当初から、プロが使うような、入手困難な食材は一切使わず、
普通のスーパーで購入できる食材でメニューを開発するということにこだわってきたそうです。

そして料理教室をする中で、生徒数を一気に倍増することを計画した志村さん。
その目玉として、2時間で出来る手作りパンを新コースとして導入することを決定します。

料理教室で手作りパンを一から行う場合、生地づくりから発酵、焼き上がりまで
合計5時間以上講座時間が必要だというのが、業界内の常識だったそうです。

ただ、それだと生徒数を倍増させることは、時間的に無理・・・。

そこで志村さんは、「2時間で講座が終了するようにする!」とまず決定しました。

決定した以上、何が何でも2時間でパンを一からつくり終わるように
講座でつくるメニューの開発がはじまったのです。

そして、見事2時間で終わる手作りパン講座を完成させ、これが爆発的な人気講座となって、
生徒数が増えていくということにつながりました。

以上、うる覚えですが、そんな番組でした。

到着がほぼ毎回遅れる、たるんでいるANAですが、
その機内放送だけはイケてるなぁ、と思いました。

世の中の常識。
業界の一般。

知らず知らずに、こうしたものに大きな影響を受けていたりしますが、
経営において大切なことは、トップがまず決定することだと思います。

「こんな家をこの価格でつくる」
「社員一人あたりの生産性をこれだけにする」

など、まずは決定するというプロセスが一番最初に来るべきなのです。

皆さんは、自分自身、何か決めていることはありますか?
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