鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3713回】 接客を受けて分かること

2021年02月28日 | 住宅コンサルタントとして

昨日から、とあるエリアに調査に来ています。

 

業界でもそれなりに名の通った会社や、

出店フォーマットが面白い会社さんなど、

3社の調査を受けているのですが、

改めてこうした会社の接客を受けてみて思うのは、

正直、古いよな、ということ。

 

お客様にお見せする建物のクオリティや

建物内で発信している情報も、それからツール類も、

前近代的な感じということ。

 

更には接客手法も10年前のやり方ですし、

建物の性能値も4~5年前のままでした。

 

とあるエリアで結構、

先頭を走っている会社さんを中心に回ったのですが、

思いっきり遅れていました。

 

住宅業界は、エリアごとに相当格差がついている、

と改めて実感いたしました。

 

さて、実際に接客を受けて、

私が改めて感じたことをまとめます。

 

・建物説明は、ほぼ不要な時代となった

・会社の説明も、HP上でしっかりとやっておくべきことで、

改めてお客様から質問があった際にやるべきである

・価格と仕様・性能に関しては、明確に提示できる体制を取るべき

・移動型モデルの場合、初回接客をするスタッフが1名になりがちて、

これはかなりマイナスに作用する

 

気になった会社のモデルハウスや見学会場に関しては、

感度の高いお客様はほぼ、予習をしてくる時代。

 

すでに予習で理解してきたことを

スキルが不十分の営業マンに説明されることは、

お客様にとっては拷問に近い。

 

だから建物の説明は、

お客様に聞かれたことだけを説明できればよいのです。

(もちろん、営業マンとして、きちんと案内できるスキルは必要)

 

また会社説明も同じことで、

我が社はココが違う、というポイントは、

モデルハウス内や見学会場にパネル化しておく必要はありますが、

それを口頭で営業マンがガッツリ話すと嫌われます。

(もちろん、営業マンがしっかりと伝えるトレーニングは必要)

 

そして最大の衝撃は、

とにかく価格と仕様と性能が一目瞭然で分かる状況を

全ての会社がやっていなかったこと。

 

ここが究極的に遅れているところで、

弊社のクライアント様がこのエリアで展開すると、

一気に市場シェアを取れるよなぁ、と思ってしまいました。

 

そして移動型モデルハウスに関して言えば、

営業マン一人を派遣することが多いと思いますが、

チームで接客できないことを考えた上で、

お客様にどのような動線をお引きするのがよいか、

検討した方が良いでしょう。

 

いずれにしても、現地に足を運び、

実際の接客を受けると、見えてくることがあります。

 

一次情報を可能な限り集めることから、

自社の改善点が見えてくるでしょう。

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【第3712回】 簡単に売れる環境が持つ危険性

2021年02月27日 | 住宅コンサルタントとして

私が社会に出て、最初に働かせていただいた会社が、

40歳以上の全社員対象に希望退職者を募っていたそうで、

これを機に退職される方が確定したようです。

 

今、ご縁を頂戴しているクライアント様の中にも、

その会社で働かれていたスタッフさんが数名、おられますので、

まあ何かと情報は入ってくるのですね。

 

で先日、その会社の現在のことでいろいろと雑談を

クライアント様としていたのですが、

私たちが以前、働かせていただいていたそのメーカーの、

関東圏や関西圏で働いている営業マンの中に、

仕事ができる人の割合がメチャ少ない、

という結論に達しました。

 

確かに、私が最初に勤めさせていただいた、

北海道の支店の中には、猛烈に仕事ができる方が結構いて、

もう本当に多くのことを学ばせていただいたのですが、

関西支店に転勤して衝撃的だったのは、

まず支店長・所長が全く仕事ができなさそうだったこと。

 

とにかく、上司へのよいしょで出世してきた感が

本当にすごかったのですね。

 

支店全体の空気もぬるくて、

この環境に居たら、自分は成長できないと思いました。

 

また北海道から転勤してきて間もなく、

社内で大問題になっていたクレームの現場がありました。

 

クレーム対応の専任の部署や、サッシルートの営業マンが行っても、

全く解決できず、施主様が大クレーマーである、との噂。

 

そして、なぜかその対応に私が行くことになったのですが、

実際に私がお伺いして、施主様のご要望を聞いて、

自分なりにできることをやって、メーカーとしての説明をすると、

数時間で施主様は納得されたのです。

 

北海道の営業マン時代、こんなことは誰でもできたレベルなのに、

関西の営業マンは出来ないんだ、とちょっと衝撃でした。

 

なぜ、エリアごとにこれだけの差が出るのか、

私自身も分からなかったのですが、

クライアント様に教えていただいたことが非常に腑に落ちました。

 

「北海道って、当時、シェア高かったんですか?」

「いえ、もう全国でぶっちぎり、シェアが低いエリアでした」と私。

 

「シェアが低かったら、何とか工夫して、

お客様に買っていただこうと、日々、いろんなことにトライしてました?」

「その通りです。普通に訪問しても門前払いなんてしょっちゅうだったので、

とにかくいろんなことをやっていました」と私。

 

「でも関東や関西なんて、あの当時からシェアが高くて、

まあ何もしなくても売れたんですよ。

むしろ、売ってやっている感が、大抵の営業マンから出てましたから・・・」

 

そうなんです。

 

何もしなくても売れる環境というのは、

営業マンの創意工夫や努力する機会を奪うのです。

 

結論は、簡単に売れる環境は、

社員さんの成長にとってよくない、ということ。

 

もし今、皆さんの会社が絶好調で、

おもしろいように売れるのだとしたら、

それは同時に危険でもあるということ。

 

こういう本質を理解して、

順調だからといっても油断することなく、

常に創意工夫し、お客様に喜んでいただくための改善を繰り返す会社が、

最終的に勝ち残るのですね。

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【第3711回】 商いの本質

2021年02月26日 | 住宅コンサルタントとして

昨日はとてもイケていて、

いろんなことを勉強させていただいている、

小売業の女性経営者の方と食事に行っておりました。

 

私自身、住宅業界のことなら、大抵のことは理解しているつもりです。

そして特に新築であれば、収益性が高い業種ですし、

AIの影響もネット通販に脅かされることも無いです。

また、自社独自の商品開発も可能です。

 

ところが、小売業だとネット通販とも戦わなくてはならないし、

商品も他社と差別化することも難しい。

更に単価も低くてどうにも事業として難しい、と

個人的に考えてしまうのです。

 

しかしながら、彼女が経営する会社の2020年度は、

コロナの影響を受け、2か月間、お店をクローズしたのにも関わらず、

売上は過去最高だった、という、ちょっとおかしな結果に・・・。

 

そうした話を風の噂で聞いていましたので、

昨日、いろいろと教えていただきに行っておりました。

 

で、結論です。

 

小売業でも住宅業界でも、

商いの本質は何も変わりません。

 

なぜ、彼女が経営しているお店が

ちゃんと結果が出ているのか、

何となくですが、その理由も分かりました。

 

結局は、その企業やお店が発している空気であり、

個々のスタッフさんから出ているオーラや気配りが、

業界を問わず重要である、ということが、

本当に腑に落ちて理解することができました。

 

弊社のクライアント様で、

私が日頃から伝えさせていただいている、

おもてなしであったり、お客様への心配りができている会社は、

各社様、本当に業績が好調です。

 

一方、その部分が強くないクライアント様だと、

集客数も紹介数も、やはり苦戦気味です。

 

小売業も全く同じなんですね。

 

自社の業績がイマイチなのを

エリアの特性のせいにしたり、

商品を自社の設計が開発できないせいにしたり、

従業員さんの能力のせいにしたりと、

経営陣がこういう発想をしている会社は、

やはり結果がでないでしょう。

 

思いやり、心配り、やさしさの気持ちが売り場から溢れていて、

更にスタッフさんがイキイキと楽しそうに働いてくれているお店に、

お客様は集まるのです。

 

この商いの本質を理解し、

理想の売り場、職場をつくった会社が、最終的に勝つのです。

 

皆さんの会社は、こうしたポイントを押さえることができていますか?

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【第3710回】 自分自身と対話し、自分を見つめ直す時間を確保する

2021年02月25日 | 住宅コンサルタントとして

スマホが普及したおかげで、

人間は朝、起きてから夜、寝るまでの間、

情報のシャワーを浴び続ける毎日を過ごしています。

 

その結果、インプット量だけは増していますが、

インプットした情報を消化して吸収する、

という行為をしている方はかなり少ないような気がします。

 

特に若い方ほどその比率は高いような気がします。

 

自分自身は、何者で、どんな性格でどんな価値観を持っているのか、

ということをじっくりと考えたことはありますか?

 

「部下にストレートな意見を言われ、ちょっとカチンとなってしまったのは、

自分自身、こういう器で、こういう一面を持っているからなのかな?」

「ついつい不快なことがあると、それが態度に出てしまうのは、

自分自身が人として未熟だから、かな?」

 

などなど、自分のことを客観視し、

自分の長所と短所をある程度、正しく把握できているでしょうか?

 

自分自身がどういう価値観を持っていて、

自分の長所や短所、クセ、習性を知っている人だと、

何かあった際の対処法が上手ですし、

その人が発している言葉と心が一致しているので、

説得力というか、言葉に力もあります。

 

一方、自分自身を見つめることをしていなくて、

自分自身の能力や特性を理解していない人だと、

自分の限界を超えることをやってしまったり、

自分が犯したミスを冷静に受け入れられなかったりするのです。

 

こういう方は、言葉に信憑性や説得力がないケースが多い。

 

それは自分自身の心と行動が合っていないからです。

 

すごく能力はある。

でも、エゴもすごい。

お客様のことは、大して考えていなくて、

自分自身が儲かれば良い、というのが本音。

 

でも最近、会社の業績が伸び悩んでいるし、

自分自身も契約が取れず、不調である。

 

こういうタイプの経営者は、

 

「次に会社としてどんな手を打つべきか?」

 

ということを考えるのが重要ではなく、まずは

 

「会社の不調の要因は、自分自身の考え方姿勢に問題があるのかな?」

「ということは、自分自身を変える必要があるのでは?」

「でも、自分の本心は、自分が儲かれば良いと思っている」

「こういうことを自分自身が思っているから、

それが会社の雰囲気を覆い、会社の雰囲気が悪くなっているのでは?」

「ということは、自分自身が変わる努力をしなければならないのでは?」

 

というように、いきなり「何をするか?」ということを考える前に、

自分自身と向き合い、自分を変える必要があるのかを考えた方が良いのです。

 

そしてすぐには自分を変えることが出来なかったとしても、

後は時間が少しずつ理想的な方に導いてくれるでしょう。

 

自分自身を見つめ直すこと。

自分と対話すること。

 

こうした時間を持つことができているでしょうか?

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【第3709回】 10年後に家を建てるお客様像は?

2021年02月24日 | 住宅コンサルタントとして

最近、しょっちゅう次男が我が家に帰ってきて、

いろいろと教えてもらっています。

 

今の学生は、私が学生だった30年近く前と比較すると、

圧倒的に優秀であることが理解できます。

 

次男からいろんな話を聴いていると

若い方たちが活躍できる社会をつくっていくために、

自分ができることをやっていきたいと思います。

 

さて、今の若者はとにかく情報処理能力が速い。

 

YouTube、私は1.5倍速~1.75倍速でなければ、

映像や音声を理解できないのですが、

次男は2倍速で楽々理解できています。

 

しかもLINEのやり取りなんかも、

とにかく言葉は短くて、

我々が100文字で説明できることを

30文字で説明したり理解できたりするのかな、と思います。

 

こういう世代からすると、私たちの世代が慣れている、

会話のテンポが遅すぎてイライラするのかな、と感じます。

 

欲しい情報を探しに来て、

それが無ければサッと次のサイトに移動していくような感じで

日々、情報収集をしているのでしょう。

 

そしてこういう世代の方たちが、

後10年経つと家を建てるようになるのです。

 

すなわち、10年後を見据えた場合、

HPがメチャ分かりやすくて、

欲しい情報がどこにあるのかが一目で分かるような

そんなHPでなければ、お客様は来てくれない時代になる、

ということ。

 

動画も短い時間でポイントを押さえてあって、

とにかく簡潔にまとまっていること。

 

そしてもちろん、営業マンも

要点を押さえられていないトークをするタイプは、

間違いなく選ばれない時代となるでしょう。

 

ということで、要点を押さえた簡潔な情報発信ができる人、

できる会社が勝つ時代となるでしょう。

 

そのために必要なことを

クライアント様とコツコツとやっていきたいと思います。

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【第3708回】 組織には適度な緊張感が不可欠

2021年02月23日 | 住宅コンサルタントとして

組織として成長し、結果を出し続けるためには、

適度な緊張感が必要です。

 

皆があまりに仲が良すぎて、なあなあの関係となり、

緊張感が欠けてしまったとすると、

何か問題が起こった際の対応のスピードが鈍くなったり、

ミスが多発したりするのです。

 

ではその逆で、組織内がピリピリして、

常に緊張感がある組織になってしまうと、

社員さんが伸び伸び仕事ができず、

その空気の重さに耐えかねたスタッフさんが辞めていったりと、

これまた様々な問題が発生します。

 

伸び伸びと皆が働ける。

でも、適度な緊張感がある。

 

企業のトップやマネージャーは、

こういう組織をつくっていかなければならない、と

まずは理解することからスタートすると良いでしょう。

 

なあなあの関係とは、結果を数値化しないことから生まれます。

 

現状の結果を数値化し、見える化することで、

現在の問題が明確になるのです。

 

すると、なあなあの関係は解消されていくのです。

 

今の時代、業績が上がっている会社というのは、

とにかく社内の風通しが良く、皆、イキイキと働いている。

 

それでいて、組織内に適度な緊張感があるのです。

 

こういう風土をつくれるかどうかは、

TOPの器、TOPの愛がカギを握ります。

 

だから経営者は、学び続け、自らの器を大きくし続けなければならないのです。

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【第3707回】 変わり続けること

2021年02月22日 | 住宅コンサルタントとして

私が滋賀県に住むようになって16年になりますが、

昨日、滋賀に来てから定期的に通っている美容院に

行ってきました。

 

昨日はかなり空いていて、

いつもお願いしている美容師さんだけでなく、

オーナーとも話す時間があったのですが、

少し元気が無いように感じました。

 

オーナーいわく、単に髪をカットして、

カラーやパーマ、ヘッドスパだけを提供していては、

やっぱりしんどいということです。

 

美容院は、参入障壁が低く、

競合他社が一向に減らないので、

どうライバルと差別化していくかが重要です。

 

正直、カットもカラーも、ヘッドスパもパーマも、

どんな美容院でも提供しています。

 

極端に技術が低いお店は、

誰からも支持されなくなりますが、

大抵の美容師さんの技術は、

素人目にはそんなに感じません。

 

美容院としての商品(カットやカラーの技術)は、

磨いていかなくてはなりませんが、

それ以外に、お客様に提供できる価値をつくっていかなければ、

淘汰される運命をたどることになるでしょう。

 

個人的に思うのは、

セレクトショップとコラボしたイベントを開催するとか、

モテるファッションセンスや所作を

マスターできる教室を開催するとか、

クリエイティブな人同士をつなぐイベントを企画するとか、

とにかくお客様が通って下さる価値を提供する方法を

徹底的に考えて、とっとと実行するの限る、ということです。

 

自分たちがお客様に対して提供している価値を進化させる。

 

変わり続けなければ、

お客様に通い続けていただくことなどできません。

 

それはどの業界でも同じこと。

 

皆さんの会社は、お客様に提供する価値が、

変わり続けているでしょうか?

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【第3706回】 組織のスピードを上げるには

2021年02月21日 | 住宅コンサルタントとして

組織として決定したことを実行に移す際、

スピードがメチャ速い組織が勝つ時代です。

 

そういう組織に共通しているのは、

スタッフさん一人ひとりの自主性が強く、

自分で考えて行動できるということ。

 

一方、指示待ちのスタッフさんが多い組織は、

どうしても行動のスピードが遅くなります。

 

ただ、指示待ちのスタッフさんが多くなる要因は、

現場のスタッフさんにあることは少なく、

大半の場合、経営陣にあるような気がします。

 

とにかく指示が細かすぎる。

 

現場の社員さんが自主的に動いたことでも、

自分の感性と異なると、全てやり直させる。

 

こういうトップの下で働いていると、

 

「どうせ自分で考えても、全てやり直しさせられるから、

トップの指示を待とう」

 

と現場の方たちが考えるのは当然なのです。

 

一方、現場にスピード力がある組織のトップは、

組織に対して出す指示が全く異なります。

 

「東に進め!」

 

というような、シンプルで分かりやすい指示で、

細かな実務は現場のリーダーに任せます。

 

誰に任せるのか、という決断がメチャ速く、

任せるリーダーと向かう方向性だけ明確にし、

あとの細かなことはリーダーに任せるのです。

 

事細かな指示を出すと、

リーダーがやりにくくなることを知っているからです。

 

組織のスピードがあるか無いかは、

トップの人間としての器の大きさ、

それから現場で仕事をするスタッフさんの気持ちを

トップ自身が理解できているか、それ次第なのです。

 

それを社員さんのせいにしてはいけないのです。

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【第3705回】 分かりにくい注文住宅を分かりやすく

2021年02月20日 | 住宅コンサルタントとして

簡単に正解にアクセスできる現代、

お客様は分かりにくいものを極端に嫌う傾向にあります。

 

価格と仕様が分かりやすいものが、

より多く利用されているのです。

 

その典型的な例が、サブスクだったりするのですが、

定額制で、しかもすぐに解約ができるものの方が、

支持を集める時代です。

 

とにかく、価格と仕様の情報を

分かりやすく外に発信しているかが、

集客力に直結する時代なのです。

 

ところが、これを自社で実現するための発想を

持つ住宅会社は少ない。

 

大手なんて、頭が固いので出来ていません。

 

そして、今はユーザーに余裕が無いので、

とにかく失敗を極度に恐れるお客様が増えているのです。

 

すなわち、分かりやすい価格と仕様を市場に発信し、

かつ実績があって良い評判が地域に浸透している会社が、

勝ちやすくなっているのです。

 

個人的には、宅配ピザのような分かりやすさで、

住宅を販売していく時代になるだろうと思っています。

 

生地の種類と大きさでベースの金額が決まり、

ソースとチーズは価格に組み込まれていて、

後はトッピングを選ぶだけ。

 

価格も味も、注文時点でほぼ確実に分かっている状態。

 

分かりにくい住宅業界を分かりやすくしていくことに、

今年は注力していきたいと思います。

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【第3704回】 クオリティではなくスピードが価値

2021年02月19日 | 住宅コンサルタントとして

最近、つくづく思うことは、

仕事ができない人は、初動が遅いということ。

 

何かをやろう、という話になった翌日、

 

「あの件、そのご進捗どうですか?」

 

と聞いてみると、最初の一歩すら踏み出していない。

 

とにかく、初動が遅いのです。

 

こういう人に「なんでまだやってないの?」と聞くと、大抵、

 

「クオリティが大切なので・・・」

 

ということを言ったり、

 

「自分は今、抱えている仕事が多々あって・・・」

 

というような言い訳っぽい回答が出ます。

 

でもビジネスで成功している人は、

あなたの3倍、4倍忙しくとも、とにかく初動が速いのです。

 

次から次へと報告や相談をいただけたりします。

 

そして最終的に、スピード感が合う人同士が結びつき、

互いに成長していくのに対し、

言い訳だけは一流ですが、スピードが遅い人は、

取り残され、相手にされなくなることになるのです。

 

今の時代、価値観が合うことはもちろん、重要なのですが、

それに加え、スピード感が合うことも欠かせない時代になった、

と言えるでしょう。

 

というのは、時代の変化、消費者の変化、ライバルの変化が、

過去とは比較にならないくらい、速いからです。

 

皆さん自身、決断や行動のスピードは速いでしょうか?

 

もし遅い場合、決断や行動が遅いことに対して、

言い訳をしていないでしょうか?

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【第3703回】 メニューが分かりやすいか、分かりにくいか?

2021年02月18日 | 住宅コンサルタントとして

お客様心理というのは面白くて、

選択肢が無ければ、

 

「この中からしか選べないの?」

 

と言うのですが、選択肢を多数、増やすと、

 

「これじゃ、何を選べば良いか、分からない」

「商品が分かりにくい」

 

と言ったりします。

 

 

そして近年では、以前は分かりにくかった情報も、

ネットで誰でも正解にアクセスできるようになりました。

 

すなわち、複雑であったり、分かりにくい商品やサービスは、

それだけでお客様からの信頼を下げる要因になるのです。

 

今の時代、重要なのは、お客様からみて

商品ラインナップが分かりやすいかどうか?

 

AシリーズとBシリーズの違いは何か?

価格はどうか?

仕様・性能はどうか?

 

といったことが分かりやすく構成されていた方が、

お客様からの信用度は増すと思います。

 

住宅会社は、時代の変化に合わせて、

それから顧客のニーズに合わせて

新商品を開発していくことが多いのですが、

商品全体の構成や価格・仕様を分かりやすく、

自社HP上に掲載することが欠かせなくなるでしょう。

 

貴社の商品ラインナップは分かりやすいですか?

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【第3702回】 日報の意味

2021年02月17日 | 住宅コンサルタントとして

今年に入って、弊社のクライアント様に対し、

実務レベルで細かな部分をチェックをさせていただいております。

 

「商談時、議事録を取っているか?」

「毎日、日報を出してもらっているか?」

 

など、細かな部分をチェックさせていただくと、

いろんな問題点が見えてきます。

 

そんな中で日報について、一言。

 

そもそも、日報は何のために社員さんに提出してもらうのか?

 

その定義づけを社内で出来ているでしょうか?

 

私自身、最初に勤めさせていただいた会社で、

日報を9年以上、書いてきました。

 

私が感じる、日報を提出するメリットをまとめます。

 

・1日の活動を振り返って、何が良くて何が悪かったか、整理できる

・大した成果を出せなかった日は、日報に書くことがない

→明日以降、良い報告ができるように仕事をしようと思えた

・自分の活動を簡潔にまとめる力が身につく

・明日の予定を書くことで、前日のうちに翌日の心構えが可能

 

などなどです。

 

また、最初に勤めさせていただいた会社では、

毎月会議があって、月次報告書を提出しておりましたが、

それも自分にとっては非常に有益でした。

 

1か月単位で、自身の活動を振り返り、

成果と改善すべき事項を整理して、

次の1か月の課題を明確化する。

 

このお客様に対し、

どんなことをどれくらいのスピードでしなくてはならないかを

毎月、確認できるわけです。

 

月次報告書に、自身の仕事の成果を報告できるネタが無ければ、

本当にショボいレベルの仕事しかしていなかったことになります。

 

そうならないために、成果を出すべく、

日々仕事をしていました。

 

そして半年ごとに人事異動があり、

新しい組織で新しい方針の下、数値目標が定まり、

その達成のために自分なりに戦略を考える。

 

この日次、月次、半期ごとに自分の活動を振り返り、

書式にまとめることで、仕事の精度が高まっていく手応えを感じながら、

20代を過ごせたことは、本当に大きかったと思います。

 

そして上司に分かりやすい形で、

自分の活動をまとめることは、伝える力の向上につながり、

結果それは今の仕事にメチャ役に立っています。

 

日報や月次報告書をスタッフさんに書いていただくことは、

良いことしかないよなぁ、と思っています。

 

でも、日報を有意義に活用できていない会社が結構多いのも事実。

 

皆さんの会社では、日報を有効活用できているでしょうか?

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【第3701回】 若い頃に素晴らしい思想に触れる大切さ

2021年02月16日 | 住宅コンサルタントとして

私自身、今も仕事が大好きで、

毎日、楽しく働かせていただいております。

 

ガチで「趣味:仕事」です。

 

こういう価値観になったのはなぜかなぁ、と思い返すと、

やはり最初に勤めさせていただいた会社の社長の思想に、

心から共感できたからだと思います。

 

「工務店様の繁栄なくして、販売店様の繁栄なし

販売店様の繁栄なくして、トステムの繁栄なし」

 

という言葉が社内用語としてよく使われていたのですが、

この言葉に、私自身は本当に共感したのです。

 

お客様の満足度を高めることが、

自分たちの繁栄につながる。

 

だから、お客様に喜んでいただけるような仕事をすることを

自分はやっていけば良いんだ、と納得できたのです。

 

「お客様の満足度向上=自社の売上拡大」

ということが、腑に落ちたのです。

 

これが、

 

「お客様の満足度向上=自社の利益損失」

 

というような価値観を植え付けられていたとすれば、

おそらく仕事に対する考え方は変わっていたと思います。

 

この潮田健次郎さんの教えに共感した私は、

とにかく地域密着型の良い家をつくっている工務店様の繁栄のために、

自分自身、仕事をしていこう、と思えたのです。

 

そして工務店様の業績が良くなるための情報収集を

若いながらにコツコツやっていきました。

 

読書に目覚め、ビジネス書を読んで学ぶ。

 

東洋経済や週刊ダイヤモンド、ビッグトゥモローといった、

ビジネス系の雑誌を定期購読する。

 

ビジネス系のビデオの貸し出しを当時の北海道支店でやっていたのですが、

そのビデオを借りまくって勉強する。

 

そんなことを繰り返しながら、

自分の担当のお客様にいろんな提案をしたり、

勉強会の企画をして開催したりしていました。

 

メーカーの営業マンをやりながら、

今の仕事のようなことをやっていたのです。

 

結果、仕事が大好きになりました。

 

若い頃に、素晴らしい思想に触れることで、

仕事に対する考え方・価値観が変わる。

 

だからこそ、クライアント様の未来ある若手スタッフさんに、

いろんな思想・考え方に触れていただこうと思います。

 

そして今更ながら、自分は何て良い会社、

何て良い経営者の下で仕事が出来たのだろう、

と感謝の気持ちでいっぱいです。

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【第3700回】 基本を徹底する

2021年02月15日 | 住宅コンサルタントとして

経験も十分ある。

人柄も悪くない。

でも、営業マンとしてお客様から選ばれない。

 

そういう営業マンに共通するのは、

とにかく基本ができていない、ということです。

 

先日、実力に対して結果が合わない、

不調気味の営業さんに駅まで送っていただいたのですが、

その方の車が、とにかく汚かったのです。

 

おそらく机の上も整理されていないでしょう。

 

こういう営業マンは、

自分自身が相手の目にどう映っているのか、

ということが全く気にならないのです。

 

だから自分の本能のままに行動してしまうのですね。

 

お客様や周囲の方からどう見られているのか、

ということに関心が無いのです。

 

個人的に思うのは、

売れ続けている営業マンというのは、

とにかく自分がどういう行動、どういう発言をすれば、

周囲の方が気持ちよくなれるのか、ということを

考えて仕事をされているような気がします。

 

清潔感があり、言葉遣いや所作も美しい。

車や机がいつもきれい。

相手の話を聴く際、うなずき上手で、相手を気持ちよくさせる。

時間と約束を守る。

本をよく読み、小さな努力を積み重ねる。

などなど。

 

本当は、それほど清潔でないかもしれませんが、

自分が不潔だと周囲の方を不快にさせる。

だから常に清潔感を心掛けているのかもしれません。

 

本当は整理整頓が苦手なのかもしれない。

本当は時間にルーズなのかもしれない。

でも、周囲の方に気持ちよくなってもらいたいので、

自分を変える努力をやり続けるのが、売れ続ける人です。

 

これが、売れない人だと。

 

「俺、整理整頓が苦手なんです」

「俺、時間にルーズなんですよ」

 

と自分のことしか考えないのです。

 

基本とは、すなわち、相手の方に対する思いやり、やさしさなのです。

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【第3699回】 経営者の資質

2021年02月14日 | 住宅コンサルタントとして

弊社のクライアント様は、非常に素直で勉強好き、

更に人間性も素晴らしい方ばかりなので、

(そういう経営者でないとお付き合いが続かないのです)

本当にお尽くしさせていただく甲斐がありますし、

とにかくお仕事をさせていただいていて気持ちが良いです。

 

全国3か所で継続している勉強会のメンバーの方たちも、

本当に勉強好きであり、人間性も高いので、

これまた本当に気持ちよくお付き合いさせていただけます。

 

ところが、稀に一般的な工務店の経営者の方と

お話をする機会があるのですが、

もちろん、素晴らしい経営者の方もおられますが、

中にはかなりキツイ方もおられます。

 

営業マンとして、

設計士として、

現場監督として、

素晴らしい能力をお持ちなのかもしれませんが、

経営に関しては、本当に素人というか、

経営の勉強を全くされていないよな、

と感じる方もおられます。

 

そのポイントをまとめると、下記のようになります。

 

「支出と投資の区別ができていない」

「応援していただく人を増やしていくという思想がない」

「情報を持っているだけでは価値が無いことを理解していない」

 

支出と投資の区別ができていない経営者は、

とにかく大きな判断ができません。

 

自身の発想が小さくて、日銭をかせぐ思考になりがちです。

自分の仕事は経営である、ということを理解できず、

スタッフさんを雇用することでかさむ人件費がもったいなくて、

何でも自分でこなそうとする感じですね。

 

事業を発展させるために、

次の展開に行かなければならない時でも

その決断ができず、これまでのやり方から抜けきれない。

 

こういう経営者は、変化への適応が苦手で、

今のビジネスモデルが通用しなくなった途端、

一気に会社をダメにしてしまうでしょう。

 

 

応援していただく人を増やしていく発想がない経営者は、

とにかく自分の利のことしか考えていない感じです。

 

こういうタイプの経営者は、

人様から紹介してもらったお客様や業者さんとも

平気でもめたりします。

 

だから、その会社、その経営者を

応援してくれる人が増えていかないのです。

 

情報を持っているだけでは価値がないことを理解していない、

という経営者は、もう言葉通りですね。

 

行動しなければ価値がゼロであることを理解できていないのです。

 

経営者は、経営を勉強し、経営こそ自分の本職である、

ということを理解しなくてはならないのです。

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