鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第169回】 不足分を埋めるために何をすべきかを明確にすること

2011年06月18日 | 住宅コンサルタントとして
事業を継続していく上で、目標を達成するかしないかは、経営者のマインドで決まります。

スタッフの能力だけで決まるものでもありません。
もちろん、運だけで決まるわけでもありません。

どれだけ目標達成に経営トップが貪欲になれるのか、ということが大切なのです。

目標に対し、現時点でどの程度数字が足りないのかを
毎月チェックしている経営者ばかりならいいのですが、
中には年度末近くになってから数字の確認をし、大慌てする経営者もいます。

特に現場に出たり、営業から設計、積算、現場管理を全て一人でやっている社長の場合、
本当に毎日忙しく、とりあえず毎日忙しいから決算内容も良いと思っているケースがあります。

しかしながら、自分の忙しさと実際の数字が比例していない・・・。
決算期になって、現実を突き付けられ、焦る経営者も少なくはないと思います。

決算内容も、それから企業の健全度を表すバランスシートも、
経営者が「こうしたい!」というイメージを明確に持たなければ、
時代の流れに流されてしまい、ドンドン悪化します。

そうならないように、どうしなければならないのでしょうか?

私が個人的に思っていることは、目標値に対し、現時点でどれだけ数字がショートしているのか、
そのショート分をまずは明確にする。
そしてそのショート分を埋めるために、何をいつまでにどの程度するのか、ということを
具体的に行動レベルで、数字で設定する、ということが大切だと思うのです。

前々職の時代に、こうした数字に対する考え方を私は徹底的に叩き込まれました。

例えば月の半ばで当月の数字が800万不足していたとします。
それを埋めるために、下記のような報告を上司にしなければならなかったのです。

「A工務店で先月見積した新築物件の追跡で、キッチンとバス200万受注。
さらにBホームの新築物件のサッシ、室内建具、外壁を前倒しすることで300万詰めます。
残り300万のうち、日売りで1日10万ありますので、150万程度見込めます。
後の150万ですが、玄関収納、洗面化粧台、IHヒーターを在庫していただけるよう、
30社の得意先に1日3件ずつ面談し、何とか今月達成します」

とにかく、小さな数字を積み上げていく発想と、
不足分を埋めるためにどんな行動をするのかを発表できなければ、
思いっきり上司に詰められるのです。

当時、京都出身のやくざのような恐ろしい上司がいましたので、
その上司に詰められないよう、その上司の思考パターンを読み、
こう言えばすんなり通る、という発表をするように心がけていしました。

そうしているうちに、上司が何を求めているのかが読めてくるようになり、
その求められていることをやっているうちに、数字の作り方が分かるようになっていったのです。

これを20代半ばで経験できたことが、今とても役立っています。

皆さんは、目標を達成しなければならない、という気持ちを持つことが出来ていますか?
その気持ちを持てているとしたら、不足分を埋めるために何をしなければならないかを
日々考えるようにしましょう。

具体的にやるべきことをイメージできれば、目標は達成できるのです。
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