鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第151回】 車での移動の大変さ

2011年05月31日 | 住宅コンサルタントとして
今月から、我が社は車をリース契約しております。

電車やバスによる移動では、年間かなり時間のロスになっておることや、
クライアントの社長とどこかに視察に行ったりする際、車が無いと困ることもあり、
会社として1台所有することにしたのです。
(リースですが・・・)

その結果、近場のクライアントさんには車でお伺いさせていただきましたし、
伊丹空港までこれまで電車とバスを乗り継いで2時間弱かかっていたのが、
1時間で行けるようになったり(かなり飛ばす方なのです)と、
時間だけ見れば、確かに効率的になりました。

しかしながら、車での移動では、
時間の代わりにとてつもなく大きなモノを失っていることに気づきました。

それは、「疲労」です。

実は、私は日々のコンサルティングの最中、猛烈にテンションが上がり集中しています。
だから正直、トイレ休憩以外、休憩もあまり必要としません。

しかし、コンサルティング終了後、疲れがどっと出てきます。
クライアントを出て電車や飛行機に乗った瞬間、
猛烈な睡魔に襲われます。

まず起きていることが出来ないのです。

そして帰路、仮眠をしっかり取って、家に帰って食事をした後、
もう一踏ん張り仕事をすることが出来ていました。

しかしながら、車で移動していると、コンサルティング終了後、
自分で運転して帰らなければなりません。

コンサルティング終了後も仮眠を取ることが出来ず、
運転に集中して家まで帰ります。

そして家に着いて食事が終わると、もう起きていることが出来ないのです。
猛烈な睡魔に襲われてしまいます。

ですので、車で移動した日は、夜9時前には眠っています。
その分、朝2時とか3時から起きて仕事をしているのですが、
生活のリズムが大幅に変わってしまいました。

ブログの更新も遅れてしまっていたり、メールの返信が遅れてしまっているのは、
こうした生活環境の変化が原因です(←言い訳)。

申し訳ありません。

ただ、個人的に車での移動は、本当に家から近い数社だけに限定し、
基本は今まで通りの公共の交通を利用しようと決めました。

目に見える時間の短縮よりも、トータルで仕事に集中できる時間を増やしたいので・・・。

昨日は、我が家のエリアのJRは、台風の影響で完全にストップしており、
車が無ければクライアントのところに行けませんでした。

電車・バス・飛行機と車。
上手く使い分けたいと思います。

本日、久しぶりに電車での移動です。
電車の移動に、新鮮さを感じました!

何せ、ボーっと出来ますし、移動時間中仕事も出来ますし、仮眠もとれる。
今までそういうことが出来るのが当たり前だと思っておりましたが、
本当にありがたいですね。
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【第150回】 おもてなしのDNA

2011年05月30日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は、とあるクライアントのモデルハウスオープンにおじゃましていました。

もちろん、実際に接客をするためです。

少しでもいい状態で次アポを取得し、成約率を高めたい。
さらに、次回のイベントの企画の材料をお客様と接する中で見つけたい、という思いがあって、
モデルハウスの中に立ちました。

結果として、大雨の中、2日間で150組強の来場と、
おそらくそのエリアでは最高のご来場だったと思います。

さて、モデルハウスをオープンしても、うまくいく会社とうまくいかない会社があります。
同じ企画、同じマーケティングをコツコツとやっても、
結果に大きな差が出ることを私自身、身に染みて感じています。

これはエリア特性なのか?

そんなことを感じたこともありましたが、答えは「NO」です。

では、モデルハウスオープンに関する成功・失敗を決めるカギは何か?

答えは「地域における知名度と良い評判」ということしかありません。

知名度とは、歴史と実績、エリアでのクチコミが中心で、
それに加え、それまでの広告宣伝量も影響します。

理想的なのは、地域で良い家をつくり、良い評判が地域内で起こっている状態なのですが、
購買頻度が低い住宅業界は、どうしても広告宣伝をそこに加えなければなりません。

また、良い評判が発生するために重要なのは、良い家を建てるだけではなく、
その会社のお客様をおもてなしする際の対応が大きなウエイトを占めます。

昨日、お伺いしていたクライアントしかり、私の他のエリアのクライアント数社もそうなのですが、
本当にお客様をおもてなしする体制が万全なのです。

昨日はあいにくの大雨でした。
当然、テントを張っていたとしても、強風でお客様が濡れてしまいます。
そこでクライアントはどんな対策を取っていたのかと言うと、
まずお客様が濡れないように、テントの3方をビニールのシートで覆っていたのです。
さらに、テントを張っていたところが宅地で下が土なので、
合板を敷いて、その合板の上にブルーシートをかけてありました。

お客様の靴が汚れないように、との配慮です。

大量のお客様のご来場が予測できたため、
お客様に待機していただくスペースも用意されていましたが、
そのテーブルの上には、ドリンクと茶菓子がキレイにセットされていました。

さらにモデルハウスの中にはキッズコーナーも完備。
スタッフが付いて、お子様と遊んでおられました。

また、協力業者さんもお手伝いに何名か来られていましたが、
そういう協力業者さんのお食事ももちろんご用意されていました。
そのお食事も、とてもおいしいお弁当でした。

気が利かない会社は、まずこうした準備が出来ません。

お客様が濡れるか濡れないか、ということ。
足元を良いか悪いか、ということ。
お子様連れか、大人だけでのご来場か、ということ。
お手伝いして下さる協力業者さんの大変さ。

そんなことは想像できず、とにかく何人ご来場されて、何件契約出来るのか、という
自分たちのことしか考えられないのです。

こうしたスタンスをお客様は敏感に感じ取ります。
一度ご来場されたお客様が、また来場してくれないのは、
おもてなしの心、もっと言えば思いやりの心があるかないかで決まるのです。

お客様が何度も来場してくれないのは、
イベントの企画でも、チラシでもありません。

こうしたおもてなしのDNAが組織にある会社は、いろんな提案が見事にカタチになり、
コンサルティングをさせていただいても確実に結果につながるのですが、
こうしたDNAが組織にない会社は、なかなか結果につながりません。

そして、こうしたDNAは、実は組織のトップの人間性で決まるのです。

悲しいことに、おもてなし心は、コンサルティング出来ないのです。
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【第149回】 背中で語ること

2011年05月29日 | 住宅コンサルタントとして
ウチの子どもは小6と小5ですが、2人とも「受験をする!」と燃えています。

1週間のうち、長男は5日、次男は3日、塾に通っています。

学校の宿題に加え、塾の宿題がとても多いです。
だから家でも居間のテーブルに座って、コツコツと勉強をしています。

さらに、気が向いたときは塾がお休みの日でも塾の自習室に行って、
何時間か勉強していたりします。

私の小学生の頃とは、雲泥の差です。

「勉強しなさい!」「塾に行きなさい!」と言ったことは一度もありません。

でも、彼らなりに自分達で考えて行動することが出来ているのです。

私が自分の子どもに常日頃言っているのは、

「自分のやりたいことをやりなさい。お父さんは、それを応援するからね」
「お父さんは、自分自身も小さいときに、おじいちゃん(=私の父)から
好きなことを何でもさせてもらえて、それがすごくうれしかった。
だから、お前たちが何かやりたいと言ったときに、
父として子どもに好きなことが出来る環境をつくってあげられるように、
一所懸命働いているねん」
「自分がされてうれしいことを自分の子どもにもしてあげなさい」

というくらいです。

私の中で、親とは子どもがやりたいことをやれる環境をつくるのが使命だと思っています。
この考えが、自分にとって最もしっくりくるのです。

また、常日頃、私は仕事を家でも当然やっていますが、
食卓テーブルでチラシを描いたり、ツールやマニュアルをつくったり、
会社の書類を作成しています。

私が夜通し仕事をしていたり、早朝から仕事をしたりしているのを
ウチの子は小さい頃から見てきました。
そして土日も当たり前のように仕事をしていました。

小さい頃から、そういうシーンを見てきたこともあって、
自然に自分なりに頑張っているのかもしれません。
特に意識したことはありませんが、背中を見てくれていたのでしょう。

でも、こうした接し方は、経営トップが社内のスタッフに対する接し方と同じだと思うのです。

自分の子どもに対して自然に出来ることをスタッフにも自然に出来れば、
おそらく社内はとても一体感が生まれてくるでしょう。

トップが誰よりも一所懸命働く。
何のために働くのかをスタッフに伝え、自ら率先垂範。
そして、何よりもスタッフを愛し、スタッフの幸せを心から願う。

それが強い組織をつくる上での基本なのかもしれません。

皆さんは、社内のスタッフに対し、背中で語ることが出来ていますか?
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【第148回】 価格を合わせなければ受注は出来ないか?

2011年05月28日 | 住宅コンサルタントとして
新築住宅にしても、リフォームにしても、最終的にお客様に対して提供するモノは
同じ商品にはなり得ません。

構造材や断熱材、下地の木材の材料などは、各社によってさまざまです。

よく目に入る、キッチンやバスは同じであっても、最終的に出来上がったお客様宅は、
それぞれの会社によって異なるはずです。

異なるものを提供しているわけですから、当然価格は異なります。

こうしたことを分かっている会社と分かっていない会社が存在します。

分かっている会社は、安易に他社と価格を合わせたりすることはしないのですが、
そうでない会社は、すぐに価格を合わせたり、競合よりも価格を下げたりします。

「競合よりも価格が高い場合は、受注出来ない」と思い込んでいる営業マンもいます。

そういう営業マンは、自分がお客様の立場となったときも、
おそらくそういう判断基準で購入を決定しているのでしょうか?

例えば、同じものを購入するときは、私もそうします。
私の家のマイカーは、トヨタのエスティマなのですが、
エスティマを購入する際、ディーラーを何社か回り、
最終的に価格を最も安く提示してくれたディーラーで購入しました。

しかしながら、服にしても飲食店にしても、宿泊するホテルにしても
当然商品・サービスは異なるわけですから、同じ金額にしてくれ、とも言わないし
最終的に払った金額以上の価値を感じられたら、という思いで購入します。

私自身、こういうスタンスなので、「価格を合わせなければ売れない」なんてことを
日頃から思ったことがありません。

売り手側に立ったときのこうしたスタンスは、
社会人になって初めて働いた、住設機器メーカー時代の影響が大きいかもしれません。

私が所属していた北海道統轄支店では、
サッシでもユニットバスでも、同じ商品であれば他社よりも結構高い金額提示しか
その当時は出来ませんでした。

だから、本当に価格しか求めないお客様には買っていただけませんでしたが、
全てのお客様に対し、どのメーカーも同じ価格を出しているわけではない、ということを
当時知りました。

自分達の価格でも通用するお客様がいるのです。

さらに、価格が高くとも、価値を感じていただけるお客様が存在することも知りました。

結局、商売はトータルで勝敗がつくもので、目の前のお客様に買っていただけなくとも、
他に買っていただけるお客様がいるので、そういうお客様を何社見つけられるのか?
ということが大切だと気付いたのです。

こうした経緯が、今の私のコンサルティングにも大きな影響を与えています。
「他社よりも価格が高かったから受注出来ませんでした」という、
住宅営業マンの報告を聞いて、「何でなんですか?」とすぐに思ってしまいます。

たくさんのお客様と出会い、そのお客様の中で良いお付き合いが出来るお客様を見分け、
そういった良質なお客様と良いご縁をずっと継続することこそが大切なのです。

そもそも、価格だけでしか判断しないお客様が、
自社にとっていいお客様になっていただけるわけもなく、
そういうお客様にお時間を使うことがもったいなくてしょうがないと思います。

値引きを安易に認めている会社は、いつしか価格を合わせなければ受注が出来ない、
という考えに洗脳されてしまいます。

皆さんの会社は、安易に値引きをする体質の会社でしょうか?
皆さん自身は、安易に価格を合わせて受注したい症候群になっていませんか?
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【第147回】 数字で現実を押さえる

2011年05月27日 | 住宅コンサルタントとして
受注増に伴い、スタッフの数は増え、組織は大きくなっていきます。

スタッフの数が増えると、トップ自身、
会社がまだ小さかったときは感覚的に分かっていたことが、分かりにくくなってしまいます。

組織が何か大きな問題点を抱えている場合、何らかの兆しがあったりするのですが、
それを思いっきり見逃してしまったりします。

こうしたことを防ぐために必要なのが、数字で予兆を見抜くということです。

住宅業界である一定の組織になると、受注をいただいてからお引渡しをするまでに
いろんな役割のスタッフの手を渡っていきます。

その間にどんなことが起こっているのかをトップが全て把握出来ません。

よく、「マニュアルをつくっているから・・・」という経営者もいるのですが、
マニュアルがしっかりと守られているかをチェックする機能を持ち、
マニュアルどおりに仕事が進んで初めてある一定品質の家が出来上がるのです。

なので、マニュアルどおりに仕事が進んでいるかどうかを
チェックする仕組みをつくらなければならないのです。

一人一人の監督の現場管理数は適切か?
工程は予定通り守られているのか?
着工から完工まで、どんなクレームが入ったのか?
やり直し工事や出戻り工事がどの程度発生したか?
最終的な物件ごとの利益率は、契約時からどれくらい改善されたのか?
監督個々の傾向はどうか?

などなど、現場に関する指標だけでも、知りたいことはたくさんあります。
しかしながら、こうした数値の傾向を掴めていない会社が、実は非常に多いのです。

設計にしても、コーディネーターにしても、押さえたい数値はいくつかあります。

皆さんの会社は、営業以外の数値をどれだけ押さえることが出来ていますか?
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【第146回】 自社がつくる家の価値をお伝えする

2011年05月26日 | 住宅コンサルタントとして
住宅着工数が減少している中、どの会社も受注を獲得するために必死です。
ハウスメーカーも形振り構わず受注を取りに来ている感じです。

ローコスト系の会社であれば、それほどハウスメーカーとの競合は無いかもしれませんが、
そこそこのグレードの住宅を建てている会社であれば、ハウスメーカーとの競合が
以前と比較して圧倒的に増えている感じがします。

そもそも、ハウスメーカーの価格帯の家が購入可能な収入がある家庭が、
全国的に減少している(=日本の平均所得が下がっている)ので、
自分達の家を購入可能なお客様と接点が持てれば、
メーカーもお客様から離れまいと必死なのです。

ハウスメーカーの正規の販売価格は、
使用しているクロスや床材、外壁材などの仕様・グレードと比較すれば非常に高いですが、
その販売価格から競合が発生した場合の値引き額やオプションの無料サービスが強烈なため、
そこにお客様は価値を感じてしまい、ハウスメーカーを選ぶケースがあります。

最終的な金額は、まだハウスメーカーの方が高いのにもかかわらず、値引き額だけをフォーカスし、
「あなただけですよ」という言葉を信じてしまったりするお客様が多い、
というのは、残念ながら真実です。

では、そういう現実に対し、どんな対策をすべきなのか?

ヒントは飲食業界にあると思うのです。

例えば、ローコスト系の居酒屋さんでは、店内調理なんてことはほとんどされず、
場合によっては大半の料理がレトルト、もしくは電子レンジで温めて出されるお店もあります。

一方、こだわりの料理店では、全てお客様のオーダーを受けてから焼いたり揚げたりします。

同じ焼き物でも、両者の価格に差があることに、違和感を感じる方は少ないと思います。
それは、こだわりのお店で食べる焼き物とチェーン店で食べるそれとは、
まず見た目も味も全然異なるからです。

さらに、出来上がるまでの調理の工程もお客様にお見せしたり、
自店の仕入れに対するこだわり、下こしらえに対するこだわりなどを
コミュニケーションの中でお客様にお伝えしたりもしています。

また、当然ながらお店のしつらえも全然違います。
客層も違います。

そうした違いをお客様自身が自然に気づいているので、
こだわりのお店に対し、「チェーン店が1本90円だったから、お宅もこの焼き物90円にして!」
という無謀な要求をする輩はほとんどいないのです。

我々、住宅業界ではどうすればいいのか?

私の考えでは、ハウスメーカーと同じレベルの家をつくっていてはダメだと思います。
工場で大半のモノがつくられてきて、現場でクレーンで組み立てというのは、
まるでローコストチェーン店の居酒屋の料理のような感じではないでしょうか?
また、使用している商材も、どこででも購入できるものばかりです。

そもそもつくっている家が全く違う、ということをいかにしてお客様にお伝えできるか?
そうした課題に、私自身チャレンジしたいと思っています。
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【第145回】 強くて理想的な組織

2011年05月25日 | 住宅コンサルタントとして
住宅会社として、お客様により良い住宅をご提供していくためには、
社内・社外のいろんな方の力を借りなくてはなりません。

より良い家をつくるために、より良い会社にならなければならない。
より良い会社になるために、自分は何が出来るのか?

スタッフ全員が、こんな考えを持つようになった組織が、ある意味理想の組織だと思います。

そんな組織の会社やチームはどこか?
そう考えたときに、私の中ですぐにひらめくのは、やはり南アフリカワールドカップの
サッカー日本代表チーム、通称岡田ジャパンです。

岡田監督の講演も私自身、聴いて猛烈に感動しましたし、
岡田監督に影響を与えたとされる天外伺朗さんやフロー理論に関する書物を何冊も読みました。

そして先日たまたま京都駅の本屋さんをのぞいたら、岡田ジャパンの中心選手だった
ガンバ大阪の遠藤選手が本を出版していました。

早速購入し、読んでみました。

自分の中では、メチャメチャ面白かったです。

まず面白かったのは、遠藤選手が日本代表として4人の監督の下でプレーしたのですが、
歴代監督について、本音を語っていることです。

フランス人のトルシエ監督。
日本でおなじみのジーコ監督。
日本サッカー界に大きな影響を与えたオシム監督。
そして岡田監督。

詳しくはご自身で読んでいただければと思いますが、
トルシエ、ジーコ両監督は、そのまま「トルシエ」「ジーコ」と呼ばれているのに対し、
オシム監督は「オシムさん」と呼ばれているのです。

もちろん、岡田監督も「岡田監督」「岡田さん」と呼ばれています。

その理由は何なのか?

岡田監督は、日本人だから「さん付け」されているわけではなく、
心から尊敬されての「さん付け」だと思います。

組織が強くなるために大切なことはたくさんありますが、
この本の中で書かれてあり、大きなヒントになるのは、

①トップがメンバーに尊敬されるだけのことをやっているか?
②組織の中で、ベテラン選手など影響力のある人がどんな立ち振る舞いをしているか?

ということでした。

トップ自身がブレなくて、終始一貫した姿勢を貫くこと。
そして目標の達成のために、まず自ら最も行動すること。

岡田監督はそういう部分が素晴らしかった、と遠藤選手は述べています。

強い組織になるために、トップの在り方が大切なのですね。
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【第144回】 経営目的を再度考える

2011年05月24日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は、私が日本一だと思っている住宅会社のクライアントでのコンサルティング。

業績は当然ながら、同業他社からすればあり得ないくらい素晴らしい結果です。
一人あたりの受注棟数は全国№1ですし、エリアシェアも驚異的です。

ただ、昨日私が心から感動したのは、社長の経営に対する姿勢でした。

というのは、社長ご自身は本当にスケジュールがいっぱいでお忙しい方なのですが、
そんな中時間をつくって、トップ自らがOB様のお宅を訪問し、
リアルなお客様の声を集めるという取組をスタートされているのです。

この目的は、「自社の経営目的がどの程度達成されているのか」ということを
把握するためだそうです。

良い家をつくり、お客様に幸せになっていただき、世の中に貢献するということが
どの程度出来ているのか?

この点を検証しなければ、経営目的が絵に描いた餅となってしまう、ということなのです。

お話をさせていただいていて、脳天に雷が落ちたような衝撃を受けました。

売上、受注棟数は経営の目標であって、目的は世の中に貢献するということ。
その目的の到達度を検証するということを私自身も意識することが出来ていないのではないか、
と猛烈に反省したのでした。

目的と目標。
目標はもちろん大事です。
受注棟数を高め、売上・利益を高めていかなくては会社の存続にかかわります。

ただ、その先にある目的もしっかりと意識し、目的地までの到達度を確認していきたいものです。

こうしたスタンス・考え方は、昨日のブログで書いたような、
大して成功もしていないのにすぐFC展開したりノウハウ販売をしたがる
薄っぺらい会社とは全然次元の異なるものです。

お客様にもっとご満足いただくために、自分達は何をすべきなのか?
お客様にもっと幸せな暮らしを過ごしていただくために、自分達の成長に真剣に取り組む・・・。

真の一流の会社のスタンスは、ブレないのです。
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【第143回】 FC展開をする暇があれば・・・

2011年05月23日 | 住宅コンサルタントとして
先週の木曜日、東京ビッグサイトでおこなわれていた「朝日・住まいづくりフェア」に行ったり、
全国のさまざまなクライアントや勉強会のメンバーとお話をさせていただいて感じること。

それは、大して成功もしていない住宅会社が、
本業とは別にノウハウを販売したり、FC展開をしたがったりするケースが多すぎる、
ということです。

「そんなことする前に、数ある住宅会社の中から自社を選んで下さったお客様のために
もっとやらなあかんことってあるんとちゃうん???」

と個人的に思ってしまいます。

まあ、大して成功していない状態でFC展開するというのは、
経営者の心がどこにあるのか、ということがよく分かります。

ビッグサイトで出店していた会社の中で、

「○○を併設するだけで、競合なしで家が簡単に売れる!」

的なキャッチコピーでFC加盟店募集をやっていた会社がありました。

住宅業界のことをよく分かっているつもりですが、
お客様のこと、それから工務店さんのことをちょっとバカにしていますね。

そんな簡単に家なんて受注出来ません。

また、毎月大量のDMを送ってくるノウハウ販売会社やコンサルティング会社。
そのDMに書かれているのは、他エリアで

「短期間であっという間に受注棟数が数倍に伸びた!」

という事例なのですが、実際にそのエリアのことを知っている私としては、

「どうみても誇大広告だろ!というか、嘘だろ!」

という内容だったりします。

また近年、この住宅業界では、こういう胡散臭い誇大広告が横行していて、
例えばHP制作会社とかでも、HPをつくっただけで業績が上がるだの、
受注単価が上がるだの、まあどの会社も言いたい放題です。

こうした売り手側の一方的な情報発信は、嘘であるケースもありますし、
ある一瞬の爆発的結果をうたっているケースもあります。

野球に例えて言えば、シーズンを通してホームラン20本なのに、

「この打法を取り入れてから、10試合で6本!ホームランを量産する新打法!」

というような感じです。

調子のいい10試合だけに着目していますが、実際は135試合で20本という結果なのです。


まあ、話は逸れましたが、
胡散臭い情報や「簡単に業績が上がる!」といった情報に流されることなく、
数ある会社の中から自社を家づくりのパートナーに選んで下さったお客様のために、
やるべきことをやっていきましょう!

商売に対する在り方が、長い目で見れば結果に直結するのです。
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【第142回】 二代目の問題点

2011年05月22日 | 住宅コンサルタントとして
この仕事をさせていただいていますと、いろんなクライアント、勉強会のメンバーから
世代交代に関するご相談を頂戴することがあります。

もしくは、世代交代に関して別に相談をいただいたりするわけではありませんが、
「明らかに大きな問題になるなぁ」と感じることがあります。

私が非常にまずいと感じるのは、
2代目の若手の方が明確な会社のゴールイメージを持てていない場合です。

自分の代になれば、会社をどういう方向に持っていきたいのか?
どこを目指すのか?
そのために、注力しなければいけないことは何か?
どうやって新しい情報を仕入れていくのか?

こうしたことについて十分に考えることが出来ず、
とにかく先代(というか、現社長)のやってきたことを覚えることで精いっぱいで、
「自分として会社をこうしたい!」というところをイメージできていないのです。

こういう状況は、非常にまずいなぁ、と思っております。

まず、自分なりにお客様の嗜好はどう変化していくのかを情報収集し、分析する。
そうした上で、自分がやりたいこととお客様の嗜好が重なり合う部分を見つけるのです。

そこが、会社の5年後、10年後のイメージであるはずです。

そしたら、全国各地ですでに自分がイメージした形態でビジネスをやっている会社を探し出し、
そういう会社に視察にいくのです。

ここで重要なのは、単に業績が上がっている会社を見ることはもちろんのこと、
自分が目指したい方向にマッチする会社を見るということです。

そして、素晴らしい会社をたくさん見ることで、更に自分がやりたいことが明確になってくるのです。

もうすぐ代替わり、という若手経営者の方は、とにかく外部のいろんな企業を見て、
たくさん勉強をしなければなりません。
社内に閉じこもって、目の前の仕事ばかりやっていては、井の中の蛙となってしまいます。

先代が非常に優秀で、しかも地元の名士の場合、
どうしても先代の壁を乗り越えられないのでは、という不安と闘ったり、
もしくは先代が築き上げたことの延長で物事を考えたりしがちです。

そのイメージが、これからの時代の流れに合わないとしても、
成功するイメージが湧かないため、舵を切ることが出来ないのです。

こうしたときに、外部のいろんな会社を見ている人は、
それでも会社はこういう方向に変わっていかなくてはならない、ということが分かるのです。

もうすぐ代替わりという若手経営者候補の方は、
ドンドン外に出て行きましょう!

そういう方のために、私も面白くてためになる企画を定期的にやっていきますね!
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【第141回】 商売の基本

2011年05月21日 | 住宅コンサルタントとして
商売の基本とは何なのか?

これは当たり前のことですが、「誰に」「何を」買っていただくか?ということです。

すなわち、ターゲットと商品が重要になるということです。

B to Cビジネスの場合、商売の対象は当然ながらエンドユーザーになります。
リフォームを展開しようと思えば、商圏エリアにお住まいの方、自社のOB様、
協力業者さんから紹介いただく方などが対象になるでしょう。

売上が目標に達していないとき、ターゲットを広げるのか、
それとも売る商品を今まで以上に増やすのか、というどちらかの選択になるかと思います。

ターゲットを広げる場合、商圏エリアを広げるというのが一般的な考え方になります。
新しい拠点に出店するか、もしくはチラシを折り込む範囲を広げるか、ということです。

一方、商品を増やすというのは、今まで力を入れていなかった商品を
市場に徹底的に訴求し、そういう商品を販売していくということになります。

この時代、まず考えたいのは、商品を増やすということ。
今まで力を入れていなかった商材で、市場のお客様が求めているモノをベースに
イベントを企画したり、チラシを打ったりするのです。

今の時代、どんな商材をお客様が求めているのか、ということに
常にアンテナを張って、時流に適応していきたいものですね。
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【第140回】 ビッグサイトでのイベント

2011年05月20日 | 住宅コンサルタントとして
昨日から、東京ビッグサイトで「朝日・住まいづくりフェア」が開催されています。

私のクライアントがそこに出展しているので、その現場支援を兼ねて
昨日、ビッグサイトに行ってきました。

来場数は、まずまずだと思いますが、来場者の大半は、平日ということもあり、
業界関係者だったと思います。
この仕事をやっていると、同業者がそうでないかは、パッと見ただけで分かります。

さて、こうした大きなイベントでは、自社のブースをお客様にいかに見ていただくか?
アンケートを取得できるか?
そして着座をして、どれだけお客様の状況を詳しく教えていただけるか?
アポを何件獲得できるか?

こうしたことが重要になってきます。

私のクライアントは、そうした部分を当然ご理解されているので、
接客スタッフ1人につき1つの商談テーブルを設け、
ブース内のお客様の動線を考え、自然と着座していただけるようにしていました。

実際、たくさんの方が着座をされ、次回アポもかなり取得することが出来ていました。

しかしながら、他社のブースでは、
こうしたイベントの基本をよく分かっていない会社がたくさんありました。
まず、こんなことをしていたら、お客様がブースの中に入ってくれなくなるブースが多々ありました。
さらに、接客するスタッフが、オシャレでないオッサンばかりの会社もあれば、
スタッフ全員しかめっ面で、マイナスオーラ全開のブースもありました。

着座スペースを動線を考えず設けている会社もありましたし、
ブースにおける情報発信が、「?」の会社もありました。

こうした大きなイベントに出展する際、参加目的をどこに設定するのか?
そしてそこに到達するために、どんなポイントを押さえなければならないのかを
事前に明確にしておかなくてはなりません。

そのあたりがあいまいなまま参加して、それなりに来場者アンケートを取得し、
何となく社内が盛り上がる。
しかしながらその後、そこからの受注が一切ない・・・。

そんなことになってしまうのです。

皆さんの会社では、何かイベントに参加する際、目的を明確に設定しているでしょうか?
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【第139回】 近々企画します!

2011年05月19日 | 住宅コンサルタントとして
昨日、とあるクライアントさんの紹介で、
以前から一度お会いしたいと思っていた会社さんを紹介していただきました。

その会社の代表は昔から世界中を旅していて、
世界、特にヨーロッパの建築資材に強いのです。
それも、自然素材。

いつかご紹介していただいて、いろんなお話を聞けて、
かついい商材を自分のクライアントにご紹介出来れば・・・、なんて思っていたのですが、
それが実現したのです。

やっぱり、思い続けるということは大切ですし、また思っていたことが実現するということは、
私自身がこういう仕事が天職なのだ、という再認識にもなりました。

商社さんとかHP制作会社さんとか、広告制作会社さん、保険屋さん、各士業さん。
この仕事をさせていただいていますと、いろんな方をご紹介していただけます。

そういう方とお会いさせていただいた際、どういうところを見るのかというと、
私自身はその方が今、どういう理由でその仕事をしているのかという動機を見ます。

まさしく、「動機善なりや 私心無かりしか」という部分を見させていただくのです。

いろんな商社さんでも、自分たちのことばかり考えている会社が圧倒的に多い中で、
この会社さんは、本当に好きでやっているという風に感じました。

社長様自身が自然体で、非常に懐が深い。
そして、感性が非常に素晴らしいのです。

近々、この会社さんを視察するツアーを企画したいと思います。
多分、めっちゃ面白いことになると思います。

わずか90分程度の面談でしたが、その方との企画の話がポンポン決まりました!
何だか、本当にラッキーだなぁ、と思います。

いずれにしても、近々ご案内をしますね!
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【第138回】 トップの愛情と素直さ

2011年05月18日 | 住宅コンサルタントとして
すばらしい会社は、やはりトップの愛情力とでもいいましょうか、
スタッフの素直さや真剣さが全くレベルが異なります。

トップのスタッフを見る目が、まるでわが子を見るかの如く愛情がタップリなのです。

こういう会社は、トップがどれだけ厳しい指導をスタッフにおこなっても
スタッフは歯を食いしばりついてきます。
また、トップ自身がスタッフの成長を辛抱強く待つため、
時間の差こそあれ、スタッフが最終的に育っていくのです。

そして愛社精神に充ち溢れたスタッフは、誇りと責任感を持っており、
そういう会社が組織として非常に強くなり、地域一番店となっていくのです。

スタッフが謙虚で勉強好き。
そして感謝の心で満ち溢れているのです。

こういう組織は、本当にお伝えしたノウハウが活きます。
ビックリするくらい、効果をあげるのです。

そしてスタッフの素直さは、トップの素直さに比例します。

もし、スタッフが素直になれていないのであれば、
それはトップ自身が自分のスタンスを変えなければならない兆候なのです。
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【第137回】 失注の要因

2011年05月17日 | 住宅コンサルタントとして
家を建てようと検討されているお客様に対し、資金計画・土地の問題をクリアして
実際に建物の話を煮詰めていく段階に入ったとします。

その際、お客様とどこまで深いレベルでコミュニケーションを取れるかで
受注出来るか出来ないかが決まると思います

目の前のお客様に競合がいて、結果お客様が他社を選ばれてしまった。
その場合、受注出来なかった要因を分析し、対策を打つことが重要になります。
ゆえに私は、営業マンに失注要因を聞くのですが、営業マンの口から出てくるのが

「競合先が価格を大幅値引きをしてきて・・・」
「お客様が競合の床暖房に惹かれて・・・」

というように、競合に原因がある、という感じで報告を頂くことが多いです。

でも、私は競合が原因ではないと思っています。

例えば、お客様が値引きに価値を感じて他社にいってしまった・・・。
でもそれは、そもそも値引きでしか判断をするポイントが無かったということになります。

「この人に家づくりを託したら、私たち家族は、めっちゃ幸せになれるんとちがう?」

と、お客様に期待していただき、ワクワクしていただくことが、初回接客や2回目の商談で
出来ていなかったということなのだと思います。

お客様が値引きにのみワクワクする方であれば、
値引き額やトータル金額を合わせなければならないでしょう。
でも、そういうお客様とご縁を頂戴しても、それは決していいご縁にならないと思います。
会社が、そうしたお客様でも何とか受注しなければならない、という状況だとしたら、
そういう状況になる前に本来手を打っていなくてはならなかったということです。

ただ、値引きにしか価値を感じないような方はそんなに多くないと思います。

「価格が・・・」と言う営業マンの大半は、お客様が何のために家を建てたいのかという、
本質的な動機を理解出来ていないのです。

また、競合の床暖房にお客様が惹かれたというケースでは、
床暖房に対するお客様の思い入れがどの程度なのかを事前に把握出来ていたのか?
そこの認識が甘く、「ウチも床暖房に対応出来ますよ!」という程度の回答しか
お客様に出来ていなければ、当然他社にお客様は惹かれます。

お客様のこだわり、想いの周波数に、自分の知識や感性を合わせていかなくてはならないのです。

いずれにしても、商談中のお客様に対して成約率が低い営業マンに共通するポイントは、
お客様のことを理解することが出来ていないということです。

コミュニケーションが浅すぎるのです。

優秀な営業マンは、受注出来るか出来ないかの見極め力が高く、
契約できるお客様にしか自分の時間を使いません。

その部分を見極めるために、お客様の価値観・嗜好を知ろうと
徹底的にヒアリングをしたり、自分の価値観をぶつけてその反応を見ているのです。

お客様のことを知るためのコミュニケーション力を高めるために、
どんなトレーニングを日頃からしておけばいいのでしょう?
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