みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

ざぜんそう・おひなさま

2006年04月22日 | 俳句・短歌



百咲いて 百の無言や 座禅草
(藤田湘子)

見つめ合うこともできずにお雛様
(北広島市 樋口範子)

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・「座禅草」の句。座禅草(ざぜんそう)は小さなお堂で人が座禅を組むように見えることから、名付けられたのだそうだ。花言葉は、沈黙の愛。山の斜面の百の小さなお堂に百の静寂。百という数字がちょうどいい。中国だと千とか万だろう。百は、まぁまぁ多くても、多すぎることのない、やさしい多さなのだ。

・「お雛様」の句。お内裏様とお雛様、近くにいても、見つめ合うことができない二人。言われてみれば、当たり前だけど、意外と気付かない。思わず、はっとする。こういう素敵な発見は俳句の醍醐味だろう。こういうことを想像できる感性、好きだなぁ。番組の最後の発表で二席であった。どの句が特選になるかを当てるのも、この番組の面白いところ。

(4月のNHK俳句で気に入った句でした。)
(写真の「つつじの蕾」は数日前の庭で。)
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