みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

蛍三景

2005年06月23日 | 俳句・短歌
たましひのたとへば秋のほたる哉
(飯田蛇笏)

胸底の闇に蛍を飼ひながら緑の光を時々は吐く
(大口玲子)

物おもへば沢の蛍も我が身よりあくがれいづる魂(たま)かとぞみる
(和泉式部)

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・たましいの蛍の句、作家の川上弘美さんが紹介されていた。たまらなくいい感じ。「た」って、やわらかな言葉だよなぁ。
・緑の光の蛍の歌、蛍ってやっぱり怪しくって、怪しさには緑が良く似合う。
・和泉式部の歌。・・・。

思い立って蛍を見に行った。
太平洋岸の平野部は、もう旬を過ぎていたようだけど、運のいいことに、数匹、光ってくれた。
緑の光に、しばし魅入られる。宮本輝「蛍川」に出てくるような蛍の大群舞を一度見てみたいと思う。



(追伸)
蛍に魅入られてしまったのか、ピアノの練習中も、蛍の影がちらほら。憂いのノクターンなどは、なんだか蛍の響きのように感じられるのでした。
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