タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

不妊治療中の風疹の予防接種

2018-09-03 21:08:58 | 産科


最近生まれた赤ちゃんとお父さんたちです。
お父さんがお産に付き合ってくれていると、とっても安心しますよね。
とくに初めてのお産では、お父さんも感激されることが多いですからね。

明日は台風が来るそうですから、妊婦健診には無理をしないでください。
今年はタマル産は、台風の被害が2度も有って、
今日ようやく2度目の外構工事が終わったところです。
明日までに完了して良かったですよ。
何せ、ここの地名は風が吹くと書いて、東吹(ひがしぶき)ですからね。
むかしから風が強い地域なのでしょう。
稲刈りも急いでされておられるようですね。

最近、外来で多い質問は、風疹の予防接種でしょうか。
今年は流行り年のようですからね。
本当は、梅毒の方がよっぽど流行っていて、妊婦と赤ちゃんに影響が大きいのですが、
こちらの方は、質問が少ないですよ。

私たちの年代は、中学2年生の女子だけが、学校で風疹ワクチンの集団接種をしていましたよ。
女子だけしか受けない、というモヤモヤ感が有ったのを覚えています。
だから私たちの年代の男性こそが、風疹の抗体を獲得していないことが有るのですよ。

もっとも、私は中学生の時に、自然に風疹にはかかりました。
耳の後ろに赤いブツブツが出て、数日、発熱したのを覚えています。
だって、予防接種しないのですから、たいていはかかるのです。
そういう意味では、1962年3月までの男女は、予防接種をしているか、
もしくは自然に免疫が有る確率が高いのです。

その後も、1979年3月までに生まれた世代も、中学生の時に女子のみ予防接種を受けています。
ですからそれ以前に生まれた男性こそが、風疹にかかっていない可能性が有るのです。
ということはご主人が40歳以上だったら、ちょっと不安だということです。
妊婦さんの抗体価が低いようなら、まずご主人に予防接種を受けてもらいましょう。
そして赤ちゃんを産んでから、産後に女性は予防接種を受けてくださいね。

ただし大人になってから風疹の予防接種を受けても、抗体価はまず上がりません。
それでもちゃんとブースター効果と言って、効果が有りますからね。

それから1979年4月から1987年9月までに生まれた男女ですが、
この間は男女ともに予防接種をすることになっていたのですが、
学校で集団接種をする時代とは異なり、自分で医療機関でしないといけなかったので、
受けてない人が多いのです。
要するに30代の男女は、免疫が無いことが多いということですよ。

20代、10代の男女は、小さい時に受けているでしょうが、漏れていることも有りますからね。

それで不妊治療の女性は、検査を受けてからでも良いのですが、
とりあえず予防接種を受けても良いのですよ。
大人になってから余分に打っても問題ありませんからね。
篠山市の場合は半額助成が有りますから、検査する程度の費用で予防接種できちゃいますからね。
まず四季の森に、助成券をもらいに行ってください。

予防接種の時期ですが、妊娠していないことを確実であれば良いのです。
よく接種の前1ヶ月は避妊するように、と言われますが、
1ヶ月待たなくても月経中に受ければ良いのですよ。
ぜったいに妊娠していませんから。

そして予防接種を受けてからは2ヶ月避妊するように、とも言われますが、
これに根拠は有るのでしょうか?
それはむしろ予防接種の効果が十分に出て、免疫が付くのにかかる期間だと考えれば良いでしょう。

ですから不妊治療中の女性が受けるなら、
月経中に受けて、すぐに不妊治療に戻っても良いでしょう。
そうすれば、治療を中断する必要は有りませんからね。

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