タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

妊娠中の喫煙

2015-01-23 20:24:37 | つれづれ


最近生まれた赤ちゃんのお父さんたち、初めてのお子さんを抱くのはどんな気持ちでしょう。

金曜日は、最近感じた、つれづれなる話題です。
外来に妊娠かどうかで来院され、前のご主人との間に2人子供さんは居られるのです。
最近はその後、早産して生後に亡くされ、今回再婚後の妊娠という女性。
あるいは、妊娠かどうかで来院されましたが、離婚を考えているという女性。
妊娠後期になって、お腹の中の赤ちゃんの体重が小さそう、というシングルマザー。
皆さんの共通点は、妊娠中にタバコを吸っている、あるいは初期に吸っていたということです。

タバコの害を説くよりも、人生相談にのってあげた方がいいのでしょうが、
ここは産婦人科ですからそこまでの治療はできないのです。
それでも少し知識は持っておきましょう。

予定日近くに生まれても、赤ちゃんはたいてい2、500グラムぐらいです。
私はずっとそう感じていましたが、正確な統計が有りました。
一日、5~20本吸う女性は、250グラムくらい赤ちゃんの体重が少ないのです。
20本以上吸う女性は、350グラムくらい少ないようです。
とくに頭の大きさが小さいように感じています。
本数に依存するので、少なくすればいいということかもしれませんが、
もちろん0本がベストですね。

流産、早産が多いのは肌で感じます。
流産するお母さんは、たいていタバコを吸われています。
他にも前置胎盤や、常位胎盤早期剥離も関係することが分かっています。

赤ちゃんに生じる奇形については、
口唇裂、口蓋裂、先天性心疾患、手足の指の欠損、腹壁破裂が関係します。
乳児突然死症候群、呼吸器感染症、中耳炎、糖尿病、喘息、肥満、高血圧と関係が有ります。

ご主人が吸われるだけでも、間接喫煙の影響が有りますから、考えてもらわなければ。
だからどうしろ、と言われるかもしれませんが、
流産を繰り返したり、奇形の子を産むと、お母さんが辛いのですよね。