竹取翁と万葉集のお勉強

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万葉集 集歌3935から集歌3939まで

2022年12月13日 | 新訓 万葉集
集歌3935 許母利奴能 之多由孤悲安麻里 志良奈美能 伊知之路久伊泥奴 比登乃師流倍久
訓読 隠沼(こもりぬ)の下ゆ恋ひあまり白波のいちしろく出でぬ人の知るべく
私訳 隠った沼の水底、そのような深い所から戀心が溢れて、白波のようにはっきりと表に顕われた。人が気づくほどに。

集歌3936 久佐麻久良 多妣尓之婆々々 可久能未也 伎美乎夜利都追 安我孤悲乎良牟
訓読 草枕旅にしばしばかくのみや君を遣(や)りつつ吾(あ)が恋ひ居(を)らむ
私訳 草を枕とするような苦しい旅に、しばしば、このように貴方を送り出して、私は貴方に戀焦がれています。

集歌3937 草枕 多妣伊尓之伎美我 可敝里許牟 月日乎之良牟 須邊能思良難久
訓読 草枕旅去(い)にし君が帰り来む月日を知らむすべの知らなく
私訳 草を枕にするような苦しい旅に貴方が旅立って去って行った、その貴方のご帰還なされる月日を知る、その方法を知りません。

集歌3938 可久能未也 安我故非乎浪牟 奴婆多麻能 欲流乃比毛太尓 登吉佐氣受之氏
訓読 かくのみや吾(あ)が恋ひ居(を)らむぬばたまの夜の紐だに解き放(さ)けずして
私訳 このようにほど、私が戀焦がれて居ます。漆黒の夜の恋人と寝る夜着の紐さへも解き、衣を脱ぐこともしないで。

集歌3939 佐刀知加久 伎美我奈里那婆 古非米也等 母登奈於毛比此 安連曽久夜思伎
訓読 里近く君がなりなば恋ひめやともとな思ひし吾(あれ)ぞ悔しき
私訳 私の住む里近くに貴方がお出でになれば恋心を隠そうと理由もなく思ったことが、私は悔しいことです。

コメント
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