読書日記

いろいろな本のレビュー

ショーケン 萩原健一 講談社

2008-09-18 21:33:21 | Weblog
 
ショーケン 萩原健一 講談社




 グループサウンズ・テンプターズのリードボーカル、萩原健一の自分史。「エメラルドの伝説」は今も耳にこびりついている。私とほぼ同世代なので、時代の移り変わりを実感できた。本来、自分史というのは共産党の独裁政権が政敵を粛清する前に、自分の罪を赤裸々に書き残させるためのものらしい。本書も反省の筆致が多く、自己批判の書と言ってもいいだろう。もう幸せはつかめないという予感がする文章だ。
 自分の生い立ちの秘密と多彩な女性関係がポイントだ。これだけ女に持てたら本望だろう。五十七歳の今、仕事はなく一人ぼっちだというが、かつて、江波杏子、いしだあゆみ、前橋汀子(バイオリニスト)、倍賞美津子、石田えりなどの女優と親密な関係を結べただけで本望だろう。江波杏子との関係は本書で初めて知った。少々意外な感じがした。でもこれだけぶちまけてもいいのだろうか。とにかくキリギリス的人生を堪能したのだから今の不幸などどうということはないでしょう。思い出だけに生きればそれで十分。

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