読書日記

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韓国の品格 重村智計 三笠書房

2008-09-16 16:43:16 | Weblog

韓国の品格 重村智計 三笠書房

韓国の李明博新大統領の略歴を綴り、今までの大統領とは違う対日姿勢を評価し、エールを送ったもの。李氏は極貧の少年時代を過ごし、苦学して高麗大学商学部を卒業後、現代建設入社、わずか12年で社長に就任した。その猛烈な働きぶりはは周りを圧倒した。その後ソウル市長を経て、大統領になった。経済通ということで、不況にあえぐ韓国経済の建て直しの切り札と期待されたが、思うような結果が出ず、支持率は落ちるばかりだ。けちの付きはじめは狂牛病の虞のある牛肉をアメリカから輸入し、その後もアメリカの言い分を信用し何も対策を取らなかったことだ。アメリカとの関係を壊さないようにと気を遣うあまり後手後手にまわって、国民の非難を浴びた。この件で国内の反米感情は燃え上がりデモが繰り返された。韓国のプチ・ナショナリズムはいつものことだが、もう少し長い目で見られないものか。せっかく北朝鮮外交も今までの太陽政策を改めると宣言しているのだから、政権をバックアップする姿勢が欲しい。おりしも北朝鮮の金正日が脳梗塞で倒れ、身体はケイレン状態というニュースが報じられた。若い頃から暴飲暴食(暴淫暴触)、高級ワインと美食(特にスシのトロが好物と元調理人が書いていた)。夜は喜び組と酒池肉林。あのブヨブヨの身体を見たら、長くはないと誰でも思うだろう。今こそこの独裁者なきあとの北東アジアの外交政治のフレイムワークをしっかり立てることだ。
 この大事な時期、日本外交についても未来志向で行きたいと言っている大統領だから日本も真剣に協力すべきである。拉致問題、核問題を解決する端緒を見つけられるチャンスだ。チャンスはそう何度もない。久しぶりに政治家の品格を持った人物が出てきたという著者の期待は同感できる。これで「韓国の品格」が実現すれば、日本としても喜ばしいことだ。

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