旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

コロナをやっつける会(つづき)

2020-03-21 11:33:38 | 



 前回投稿では、飲んだ酒の銘柄だけを羅列しておいたが、それではもったいないような銘酒ばかりであるので、以下に詳述して写真と共に記録に残しておく。

  

 左から、秋田は横手市阿桜酒造の『阿桜』純米吟醸。詳しい内容がわからないが、秋田県産米をを50%磨いて仕上げたしっかりした酒。食中酒としてピッタリだ。
 次が、これも横手市の浅舞酒造の純米大吟醸『夏田冬蔵』。今は亡き名杜氏森谷康市氏のペンネームを冠した銘酒。米は横手産亀の尾、精米歩合45%の槽しぼり。当蔵は、平成6年に亀の尾の種籾50グラムを入手、平成9年より本格栽培して、今や立派な「亀味」を生み出す米に育て上げたという。この日、一番人気の酒であった。
 次は同じく『天の戸』の令和元年金賞受賞酒。地元米秋田酒こまちを35%まで磨き、長期低温発酵を重ねて槽でしぼった。当社の悲願は、地元の米の純米酒で金賞を取ることであったが、見事にその願いを果たした。驚いたのは日本酒度-2とかなりの甘口、酸度も1.4とそれほど高くなく、これで金賞をとれたのは驚異ではないか?
 次は一転して九州は佐賀県の富久千代酒造が醸す『鍋島』純米吟醸。米は五百万石、精米歩合50%。明治維新を導いた薩長土肥のうちの肥前、その鍋島藩の誇り高き存在感を今に残す。近時全国各地に美味しい酒がたくさん生まれているが、私の飲んだ範囲では、この『鍋島』と『作(ざく)』(三重県鈴鹿)が頭一つ出たのではないかと思っている。
 次はこれまた反転、北海道は増毛町の『国稀』。これを造る国稀酒造はわが国の最北端の蔵、日本海の荒波が洗う中で、北海道産の米「吟風」を100%使用し、精米歩合50%で、日本酒度+5、酸度1.5という、キリリとした辛口酒に仕上げた。
 もう一つは、岩手県盛岡市が誇る菊の司酒造の大吟醸『七福神』。南部杜氏の分厚い伝統を感じさせる銘酒である。

 以上、よくも飲んだり、『鍋島』と『夏田冬蔵』が最初に無くなり、他の酒も少量しか残っていなかった。
 因みに、最初に「コロナをやっつけろ!」と乾杯したビールは、メキシコ産『コロナ・エキストラ』であった。(前回写真ご参照)


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