旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

台北紀行(3)--酒文化の未成熟な国

2008-05-11 13:53:49 | 

 

 紀行では冒頭から日台親善や音楽のことを書いているが、3日間、いつもそのようなことばかりを考えて過ごしたわけではない。観光もし、大いに食べ、当然のことながら酒を飲んだ。
 初日の夜、レストランでの台湾料理夕食会の後、明日の演奏会に備えるワイフをホテルに残して、ある人と台湾料理の店に出かけた。ある人とは、出発前に知人に紹介された方で、日本でかなりのチェーン店を持つ飲食店の台湾地区責任者である。(さしさわりがあると悪いのでA氏とする)
 私はホテルに着くやA氏に電話した。「台湾の人々の酒の飲み方や風習を知りたい。ついては、日本で言う『居酒屋』に行きたい」と。ところが氏の返事は、
 「紹介者からそのようなご要望を聞いていた。しかし台湾には、いわゆる日本の居酒屋はない。というよりも、台湾には食べながら、酒を飲みながら、いつまでも話し合う、というような風習はない。最初に乾杯で飲み交わすが、一気に飲み干して後はひたすら食べ、食べ終わったらさっさと帰る・・・」
というのが返事であった。私はやや驚いたが、「それはそれとして、折角だから台湾料理の店に出かけ、そのような台湾食文化について話し合いましょう」というA氏のお誘いを受けて出かけた次第。

  中山北路の「青葉」という店。かなり大きく雰囲気は居酒屋風。しかしそういえば、丸テーブルを囲んだ何組かの客はせっせと食べている雰囲気。いくつかのテーブルで酒を飲み気勢を上げているので、「けっこう飲んで騒いでいるではないですか」と聞くと、A氏の答えは「あれはみな日本人です」・・・・・・なるほど、なるほど。
 「青葉」のメニューは百種類ぐらいの料理が並んでいた。しかし酒は「台湾ビ-ル」と「紹興酒」しかない。A氏と二人で紹興酒のボトル一本を開けながら、台湾の酒文化についていろいろと考えた。(長くなったので続きは次回)
                            


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