旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

ドイツワインの華「アウスレーゼ」に感動

2007-12-24 14:28:57 | 

 

 リューデスハイムのもう一つの思い出は、この町を中心にライン河畔で造られるワイン《ラインガウ(RHEINGAU)》の中でも華と言われる「リースリング アウスレーゼ」(Riesling Auslese)との出会いである。
 実はこの旅に出かける前、娘婿に「お土産はアウスレーゼをお願いします」と頼まれていた。アウスレーゼが高級なワインとは聞いていたが、まあそこそこのものを買えばよかろうと、軽い調子で引き受けていたのだ。
 ところがフランクフルト三越で探したところ、ずらりと並んだワインの一番右端にあるアウスレーゼは、96ユーロの値段がついている。円に換算するとざっと1万6千円である。
 「冗談じゃねえ、こんな高いものをアイツに買って帰れるか」などと思いながら、アウスレーゼは半ば諦めていた。ところが、リューデスハイムの街の酒屋さんでこれを見つけたのだ。さすがにワインの街の酒屋さん、床から陳列棚まで沢山のワインが積み重ねられるように並んでいる。その中から、わがドイツの友人が見事にアウスレーゼを見つけ出してくれたのだ。
 見ると、中央の陳列台の上に、数本が鎮座しており、RIESLING AUSLESE と書いてある。値段は、2003年もの中瓶(0.5L)が13ユーロ(約2200円)、2004年もの大瓶(0.75L)が24ユーロ(約4000円)。「これこれ・・・」と思って各一本ずつ買い込み、下着などで幾重にも巻いて、大事に大事にバッゲージに詰めて日本に持ち帰ったのである。

 帰国後、早速娘夫婦の家に持ち込みみんなで飲んだ。
 その感動は、これまた筆舌に尽くしがたいものがあった。ブドウの茎や葉の香りがする生々しさを持ちながら、すっきりと透明な甘さ・・・、相当な甘さであるが一切べとつきを感じさせない。いくらでも飲める重量感のある甘さを、私は初めて知った。
 長くなったので続きは次回。
                     
                                 


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