この会を立ち上げた背景は二つある。一つは、純米酒フェスティバルの延長で「いろいろな美味しい酒を楽しく飲みたい」ということであり、もう一つは、「折角だから酒の勉強もしたい」と言うことだ。それを受けて、小規模でも特色を生かした会にしたいと、①せめて数銘柄から10銘柄は出品する。②全2時間半の設定で、最初の30分「お酒の話」の時間を設ける、こととした。
こうして、今回は前述した9銘柄をそろえ、1銘柄(梵)を ブースに、他の8銘柄を3本ずつ調達して、12名で囲む3テーブルに平等に配置した。当初はかなり余るのではないかと思ったが、アンケートの結果は「適量」と言う回答が多く、ほぼ満足を頂いたようだ。
「お酒の話」について、私が「日本民族の酒、純米酒を求めて」と題して、酒の戦後史に触れながら日本酒の現況を話した。即ち、戦中の米不足を補うため満州でアル添三増酒が生まれたこと、それが戦後の日本を席巻したが、やがて本物を求める時代の到来でアル添三増酒が激減、代わりに本来の日本酒である純米酒が台頭、現在は日本酒全量の22%を占めるに至り、多種多様な美味しい酒が生まれてきたこと、等々である。
もし今後も続けることになれば、日本酒の種類、その選び方、美味しい飲み方、など各論を続けるつもりだ。しかし、このような話を参加者は果たして望むのだろうか? 能書きなどどうでもよい、酒だけ飲ませろ、というのが本音ではあるまいか? アンケートを見ると、回答者34名中未記入一人を除く33名が「今後も聞きたい」と答えている。しかしこれは、にわかに信じがたい。「今後も聞きたいが短めに」という注文者3名を含め、大半は無理した「お付き合い回答」ではないか? さてどうしたものか?
今後に課せられた課題は多い。近いうちに開く反省会で、次回開催の是非を含め議論を深めよう。
とにかく楽しく飲みました
『梵』の加藤蔵元に、一人ずつ名刺を頂き大喜び
おすまし記念撮影もありました。右端は加藤蔵元
左端は、多くの要望に応え一曲歌った、バスバリトン歌手大澤恒夫氏