マラソンのオリンピック候補を決めるMGC戦が昨日行われた。女子は、1,2,3位がそれぞれ一人旅という平凡なレースに終わったが、男子の最終場面、、中村、服部、大迫の三つ巴戦は見ごたえがあった。しかし、私の関心は設楽の走りだけに終始した。
設楽は、スタート直後から1キロ3分のペースを守り2時間6分台を目指した。私は期待をもってその走りを見守った。なぜならば、それでなければ世界に勝てないと思ったからだ。しかし残念ながら30キロ前から徐々にペースを落とし、37キロで2位集団に飲み込まれた。結果、設楽は14位に終わった。「…やはり3分のペースは無理だったか…」という高岡解説者のつぶやきが心に残った。
前述したように、40キロ前後の三つ巴戦は見ごたえがあった。しかし優勝した中村のタイムは2時間11分28秒。これでは世界に通用しないだろう。設楽が6分台を目指して恐れずに挑戦したのは価値があったのではないか? その結果7、8分台でもよいから優勝してくれないかと願ったが、ついに事切れた。
日本マラソンが世界に通じるには大きな課題が残された。その課題を具体的な挑戦で示しただけでも設楽の挑戦の値打ちはあったのではないか。