旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

具体化し始めた21世紀の軍拡競争

2019-02-04 16:53:01 | 政治経済


 今日の毎日新聞夕刊の特集ワイドは、「伝えたい戦争の不幸と愚かさ」と題して、元NHKアナウンサー鈴木健二氏の著書『昭和からの遺言』(幻冬舎)の紹介と、鈴木氏の見解を伝えている。鈴木氏の主要な提言は、題する如き「不幸と愚かさ」の典型である戦争の告発と、その戦争を防止するためには「第一に武器を持たないこと」と強調している。90歳の「昭和からの遺言」を重く受け止めたい。
 ところが現実には正反対のことが推し進められている。米ソ双方の「INF(中距離核戦力)協定」からの離脱である。私は、何度も書いてきたが、21世紀は、新たな世界戦争の危機が発生するのではないか、という不安を感じてきた。主として中国の軍事大国化と覇権主義的動きを警戒しての不安が主因だ。
 米ソ双方とも、相手国の新兵器開発を離脱の理由に挙げているが、その底辺には、中国の軍事大国化があると報じられているので、私の不安は、総合的に当たってきたのではないかと、いっそう不安がつる。
 それにしても、本気で核兵器の拡大競争をやろうと思っているのだろうか? 武器とはそもそも、人を殺し世を破壊する以外に役に立たない代物だ。しかも核兵器となれば、一発の使用で何十万、何百万の人命を奪う、つまり、「使用してはならないもの」だ。それを、世界の超大国が先頭に立って拡大競争をやろうというのだろうか?
 まさに鈴木氏の言う「愚かさの典型」ではないか?
 人類は進歩を続けているのだろうか?


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