今年は平成25年…、平成もすでに四半世紀を経たのだ。某民間テレビも平成の総めくりを映じていたが、今年は、この平成という時代を集大成したような年に思えてきた。
「平成の25年っていいことは何もなかったのではないか?」と娘と話し合った。バブルがはじけ経済は低迷を続け、失われた20年などと言われた。高度経済成長時代に築きあげた中間層は解体され、一部の富裕層と大多数の貧困層に分かれた。
給料は下がり続け、ワーキングプアーなどという真面目に働いても貧困にあえぐ層が生まれた。若者に職はなく、将来に夢や希望を抱くことはできなくなった。特に平成生まれの若者は、貧乏が当たり前で豊かな生活など知らないので、頑張れば生活が良くなるなんて思えないのだ。
同時に発生してきたのは政官財の不祥事だ。汚職や脱税、はては食品偽装など食べ物にまでゴマカシの手が伸びた。毎日テレビに映るのは、会社の社長や財界、政界のお偉さんが、禿げ頭を並べて頭を下げる姿ばかりだ。これを見る若者たちは、ますます白けてきただろう。
平成25年のちょうど半ばに21世紀を迎えた。21世紀は平和と繁栄の世紀になるだろうと何となく思っていたのだが、事態はそれとは逆であった。各地の紛争、拡大するテロ…、これに合わせるように自民党政権は右傾化を強める。
こうして今年は、以上の事がすべて起ったような一年であった。このままでは、新しい年に夢も希望もない。しかし、いくらおとなしい国民でも、そういつまでも黙ってはいないだろう。
そこにかすかな希望を繋いで新しい年を迎えよう。