![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/87/d0c1ae2dc30a2e606f857d630b98b33c.jpg)
デンマークのドラマーBjarne Rostvoldがマイナー・レーベルHitにて61年に残した鬼レア盤。ここ日本ではジャケットから「馬車」の通称で知られているLPで、4年ほど前に例の澤野工房からリイシューされた一枚です。クラブ・ジャズ・ファンとしては、その通称とジャケットの雰囲気から何となく牧歌的で緩い雰囲気を想像してしまうかもしれませんが、実はそんなことは全くなく列記としたハードバップ盤。Bjarne Rostvoldという名前に聴き覚えがなくても、あのJazz Quintet '60のドラマーだと言えばピンと来るはず。おまけにピアノでBent Axenが参加している上に、A面ではフロント・プレーヤーとしてAllan Botschinskyまでもが参加。そう、この面子がこの時期に凡庸な曲をやるわけがないのです。心配するまでもなく、その演奏スタイルは夜ジャズ一直線。たとえテンポが遅い曲でも、ピーンと張り詰めた緊張感を持って演奏しているため、そのプレイは決してだれることないのでご安心を。A面で聴くことの出来るボッチンスキーのトランペットもさることながら、この盤は全編通してアクセンのピアノが素晴らし過ぎ。とにかく音の粒が極め細やかで美しいです。特に気に入っているのはB-3のYou Don't Know What Love IsとA-4のYou Stepped Out Of A Dream。どちらもLPの中では比較的地味な曲ながら、気品に満ちたヨーロピアン・ジャズで真夜中によく似合う名演中の名演。とりあえず、若いジャズ・ファンの方も見かけたら敬遠せずに聴いてみてください。間違いなくオススメ盤です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます