At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Livin' Again / Reggie DeVaughn

2013-02-14 | CCM
近年になり知られるようになった、ほぼ自主制作と思わしきCCMのニューディスカバリー盤。いつの頃からか、この手のマイナー系CCM作品はレリジャス(Religious=宗教的な)系と言い換えて紹介されることが増えてきましたが、本作はそんな数あるレリジャス系作品の中でも、おそらくコレクターの方々にとってトップウォントな一枚と思われます。人気の秘密は豪華な参加陣。本作主役のレジー・デヴォーン自体は正直無名といって差支えのない黒人シンガーですが、ハドリー・ホッケンスミスを中心としたコイノニア勢が全面的にバックアップ参加しており、全編にわたって水準の高いAOR系サウンドを展開しています。1985年という比較的新しめの年代に録音されていることもあって、ブルース・ヒバードやロビー・デューク、そして昨日紹介したマイケル・ジェイムス・マーフィーらのLPでの演奏をさらに洗練させたかのような好演が披露されているので、おそらくその手のマニアの方にとっては垂涎の内容かと。レジーの歌声自体も良い意味で黒人らしくないため、全体に流れる空気感は非常にAOR的です。収録曲から何曲かピックアップしていくと、まずA-1のタイトル曲は昨日紹介したマイケル・ジェイムス・マーフィーのカバー。原曲からグッとテンポを落とし、しっとりとしたアダルト・コンテンポラリーな雰囲気で演奏しており、こちらもなかなかの出来です。続くA-2のI'll Be With Youは本作のハイライト。際立った派手さはないものの、フリーソウル指数が異常に高いミディアムアップのライトメロウ系ナンバーで、いわゆるフロアキラーな一曲です。これはおそらく皆大好きなはず。中盤のジャジーなピアノソロから後半にかけての盛り上がりは最高としか言い様がありません。またB-1のDon't Ask Whyはパーカッションの音色とサビでのコーラス・ワークが気持良いたまらなくアーべインな名曲。これもフリーソウル系AORが好きな方にはまず間違いなくツボです。最近では発掘当初に比べ相場価格も上昇しているので、そう言った面で言ってしまうと諸手を上げてお勧め出来るというわけではないのですが、興味はあってもまだ聴いたことないという方は、見つけたら是非一度聴いてみてください。高額盤に関してある程度免疫のある方なら、おそらく試聴即買いの一枚かと思われます。

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