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ヨーロッパのPortrait In Jazz。本作は1962年の3月に吹き込まれた録音で、このほぼ1ヶ月前に名作Poll Winner 59を完成させていたアクセンとロストヴォルドの名コンビに、当時まだ15才だったペデルセンが加わることで誕生したヨーロピアン・ジャズの記念碑的一枚です。ペデルセンはこの前年にもDebutからリリースされたEP×2枚(Steeple Chaseから出てた編集盤にも収録された作品です)で既にアクセンと共演実績があるものの、ドラムスにロストヴォルドを配したこの布陣での組み合わせでの録音はおそらくこのときが初。アクセンとロストヴォルド側からしてみても「馬車」の吹き込み以降Poll Winner 59まではエリック・モーセホルムと行動を共にしており、特にアクセンに関してはさらに以前のHitレーベル初期からモーセホルムとタッグを組んでいたこともあり、この辺りで一つ若い新顔を加えようという意図があったのでしょう。そこで抜擢されたのが以前にも共演歴のある天才若手ベーシストのペデルセン。ここにオルステッド=アクセン=ロストヴォルドの鉄壁布陣が誕生します。このトリオ、冒頭にもふれたようにエヴァンス=ラファロ=モチアン的な性格が強く、ピアノ・ベース・ドラムスの三者が対等な立場で演奏をする「インタープレイ」が積極的に取り入れられており、そのせいか明確なリーダーが存在しません。例えばB-1のSoftly, As In A Morningではテーマを奏でるのはベースのペデルセン。彼のプレイはしばしばスコット・ラファロと比較されますが、本作ではその傾向がより顕著に表れていると言えるでしょう。収録された4曲はどれも宝物のようなナンバーばかりですが、個人的に一番好きなのは冒頭A-1を飾るI Can't Get Started。厳かなペデルセンのベースの音色に誘われるかのように入る神秘的なロストヴォルドのブラシとアクセンのピアノ。そして曲は徐々に盛り上がり…。どこか神々しささえ漂うこの演奏は、間違いなくこの時期のダニッシュ・ジャズ最高峰でしょう。手に入れるのには相当苦労しましたが、この演奏を聴いているとそれも報われる気がします。ちなみに本作の数ヵ月後にこの3人がボッチンスキー、ニルス・ハスムの二人をフロントに迎え録音したのが例のJazz Quintet 60のMetronome盤(ジャケット写真の場所も同じ)。こちらも勿論合わせて必聴の一枚。今は澤野の再発で聴いていますが、そのうちオリジナルでも手に入れたいものです。
スケッチ、ずっと探してますが、全然見つかりません。ソフトリー~がめちゃくちゃすきです。にわかジャズファンですが、欧州はいいですね。
ダイヤモンドファイブもオリジナルきいてみたいです。
tac404@gmail.com
どうもコメントありがとうございます。
最近は欧州ジャズのブームも一段落して、当時幻と言われていた作品が頻繁に中古市場にあらわれるようになりましたが、この辺になると流石においそれとは出てこないのでなかなか厳しいですね。
ただ、僕自身絶対に会えないと思っていたところ、ふとしたタイミングで見つけることが出来たので、ぜひ探してみてください。
もっとも経験上かなり茨の道だとは思いますが…。
ディスクユニオンでタビー・ヘイズの
ダウン・イン・ザ・ビレッジのオリジナルを
手に取った時は、冷や汗が出ました。
出会った感激と、その金額を払えるかという板挟みで。。
でも、やはりオリジナルの音圧はすさまじかったです。
地道に出会いを求めてレコ探しします。