At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

'Round About Midnight / Miles Davis Quintet

2007-09-29 | Hard Bop & Modal
御大マイルス・デイヴィスが56年に録音した一枚。この後、59年に発表したKind Of Blueと並び、モダン・ジャズ史に渾然と輝く名盤です。既に色々なところで語り尽くされているレコードなので、僕みたいな若輩者が今さら紹介するのも些か気が引けるのですが、何となくこの季節にぴったりなイメージなので取り上げてみることにしました。当時まだ無名だったコルトレーンを迎えての第一期黄金クインテットによる演奏は、文字通り言葉に出来ないほどの素晴らしさ。とにかく全編に渡る圧倒的な緊張感が凄いです。これぞ正に静のハードバップの真骨頂。当然、全ての曲が最高の輝きを放っていますが、敢えて挙げるならばやはりA-1の'Round Midnightでしょうか。マイルス・コルトレーン各ソロの完成度の高さは言うまでもないですが、何より二人のソロの切り替え時に入るブリッジ部が反則的な格好良さ。モダン・ジャズ好きで、これ聴いて痺れなければ嘘でしょう。この僕自身を筆頭にクラブ世代のリスナーは、内容の良さ云々とは関係無しに、とかくレアでマニアックな盤ばかりに目が行ってしまいがちですが、昔から名盤とされているレコードをしっかり聴くのもやはり大切だなとしみじみ思います。例えば僕が好きなデンマークのジャズメンたちだって、どう考えてもこういったレコードに影響を受けてるはずですし、ルーツをしっかり聴くことで新たに見えてくるものが確実にあります。ちなみにここに掲載しているジャケットはオリジナルのものではなく蘭CBS盤。マイルスくらいのビッグネームになると、本国アメリカのみならずヨーロッパ各国でもレコードが発売されていて、その中にはいわゆるジャケ違い盤が数多くありますが、これはそのような別ジャケ盤の中でも比較的良く知られたものかと…。マニアの間では通称「月夜のマイルス」と言うそうです。オリジナルの赤いジャケットも悪くないですが、個人的にはこのブルーのジャケットの方がよりアルバムの雰囲気に似合ってて好き。なお、全く同じデザインで7インチもあります。そちらは本作からタイトル曲とA-3のAll Of Youをカットしたもの。どちらを購入しようか迷いましたが、やはり大きいサイズで持っておきたくてLPの方にしてみました。つい飾ってしまいたくなるような良いデザインですよね。
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My Little Cello / Oscar Pettiford&His Jazz Groups

2007-09-28 | Hard Bop & Modal
デューク・エリントン楽団などで40年代から活躍していたベーシスト、オスカー・ぺティフォードによる60年録音盤。実は38歳という若さで彼が亡くなったのもこの年なので、もしかしたらこれが遺作に当たるのかもしれません。既に50年代中頃から、祖国アメリカでの録音が遠く離れたデンマークで発売されていた人なのですが、どうやら晩年は彼の地に移住していたそうで、本作は満を持してのコペンハーゲン録音。当時の北欧における若手陣で脇を固め、愛らしいジャケット・ワークとは裏腹にバリバリのハードバップをやっています。Debutからのリリースと言うことで、さも当然のように参加しているボッチンスキー(tp)にユルマンド(Vib)、そしてヨルン・エルニフ(ds)。そして隣国スウェーデンからはエリック・ノードストローム(ts)にヤン・ヨハンソン(p)。アクセンやペデルセンこそいないものの、この辺りのダニッシュ・ジャズを好きな人なら、おそらくすぐにピンと来る名前ばかりなのではないでしょうか。もうA-1のMonmartre Blues Outから、どっぷりと夜の雰囲気。世界観がほとんどJazz Quintet 60のMetronome盤そのものですね。特に際立っているのがユルマンドのプレイ。僕自身がヴァイブ好きということもあるのでしょうが、この楽器の音が入ることによって夜ジャズ度が3割増しになる気がします。A-2のLaverne Walkは、後にアクセンがペデルセンを迎えたトリオでカヴァーすることになる曲。このオリジナル・ヴァージョンでも最初はトリオで始まるのですが、テーマ部を一通り演奏した後にヴァイブ、ペット、テナーが次々に加わわっていくことで、アクセン版とは異なり徐々に盛り上がっていくアレンジになっています。そして何よりの名曲はB-3のタイトル曲。こちらもぺティフォードのオリジナルですが、儚さと憂いを秘めながらミドル・テンポで疾走するソロが余りに素晴らし過ぎます。Jazz Quintet 60周りを中心にデンマークには数々の名演が残されていますが、本作もそれらに勝るとも劣らない抜群の出来映え。ちなみに僕が持っているDebutオリジナルはそこそこレアかと思いますが、Montmartre Bluesというタイトルで数年前にリリースされたCDに本作収録曲が何曲か入っている模様です。絶対にオススメなので是非聴いてみてください。
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Asia Minor / Dizzy Reece

2007-09-24 | Hard Bop & Modal
ジャマイカ生まれ英国育ちのトランペッター、ディジー・リースによる62年録音盤。米Prestige傘下のNew Jazzから発売された作品ですが、本家(プレスティッジ)に対する廉価レーベルで製作された作品という特性上、オリジナルにはプレスがやや雑なものが多いそう。おまけにジャケットのデザインも、このレーベルの他作品と共通仕様のいかにも廉価盤と言った仕上がりになっているため、正直見た目にはそれほど購買意欲が注がれるような作品ではないというのが本音です。これで内容まで悪かったら完全な駄盤としてスルーしてしまうのですが、皮肉にもと言うか演奏自体は思いのほか高水準なため油断は出来ません。タイトルにもあるように、全体を通してどこか中近東を思わせるマイナー・コードの作品が多く、ある意味では非常に地味な演奏ではありますが、これが不思議と我々日本人の好みのとマッチしていて、聴く度に得も知れぬ快感に包まれる隠れ名盤となっています。曲単位では、何と言ってもB-1のSpiritus Parkusが最高。ダスコ・ゴイコヴィッチの諸作にも通じるエキゾチックなモーダル・ナンバーで、軽快に刻むテンポに絡みつく3管のソロが渋い一曲です。一度聴いたらすぐ覚えられる独特のキャッチーなテーマも印象的ですね。また、収録曲中では唯一のスタンダードであるB-2のSummertimeも良い感じ。程よく抑制されたリースのトランペットが男前な夜ジャズ度高めの一曲に仕上がっています。A-3のYamask辺りも同様の雰囲気を持った佳曲で、決して派手ではないものの真夜中のBGMによく似合う好演かと。いわゆるフロア即戦力なキラー盤ではありませんが、全体を通して何度も繰り返して聴ける一枚なので、買っておいて損はないレコードなのではないかと思います。ちなみに僕の持っているのは90年代にWaveから再発されたもの。国内盤でリリースされているのはこれだけなのかな。CDはOJCから出ているので、そっち方面でもリイシューがあるかもしれません。オリジナルに高値を払う必要がある作品とは思いませんが、再発で見かけたら是非耳を傾けてみてください。渋い一枚です。そう言えば、たしか例のJazz Next Standardの最新刊にも掲載されていましたね。
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Soul Jazz / Georges Arvanitas Quintet

2007-09-18 | Hard Bop & Modal
日本でも古くから人気のある仏出身のベテラン・ピアニスト、ジョルジュ・アルヴァニタスによる60年録音盤。詳しい資料がないので分かりませんが、おそらくSketchレーベルから復刻された2枚に続く彼の3枚目のリーダー作だと思います。「欧州ジャズの金字塔」とされながら中古市場に出回ることがほとんどなく、また権利関係の難しさから未だ一度も復刻されていないことから、マニアの間では長らく幻の名盤としても知られているレコードですね。実は僕も現物を持っているわけではないのですが、一応通して聴いてみたのでレビューしてみます。まずは冒頭A-1のThis Here。ほとんど欧州版モーニンと言ってしまって差し支えのないファンキーな一曲です。モーニンと同じくボビー・ティモンズによる作品なので、当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、それを差し引いてもこのゴキゲンぶりは特筆モノ。また、B-2のBohemia After Darkも、若干曲調こそ違えど相当ファンキーなアレンジで良い感じ。クラブ世代においてはサヒブ・シハブの名演で良く知られた曲ですが、こちらはそれよりグッとテンポを落として男臭いアレンジでやっています。どちらも屈指の名演で捨て難いですが、強いて言うなら真夜中の雰囲気により似合うのがこちらといったところでしょうか。その他の曲も全体的にかなりアメリカ寄りのものが多く、もしかすると言うと欧州ジャズ好きより、本場アメリカのジャズを聴いて育ってきたような人の方が楽しめる一枚なのかもしれません。そんな中で毛色が異なり個人的に気に入っているのはA-3のOblivion。アルヴァニタス自身の超絶テクニックに焦点を当てた超高速のハードバップで、まるで音の洪水のように流れていくピアノ・ソロと勢いある2管の援護射撃、それから白木秀雄ばりに叩きまくるダニエル・ユメールのドラミングが余りに格好良すぎる感動的な名演です。一曲だけでその場の雰囲気をガラリと変えてしまうような魅力を持ったフレンチ・ジャズの至宝。これだけのためにも聴く価値がある作品だと思うのですが、いかんせん盤自体がレア過ぎますね…。本作にしろクラーク=ボランのスモール・コンボにしろ、ヨーロッパのColumbia原盤は一向に再発される機会がないので、やっぱり高値でも地道にオリジナルを探すしかないのでしょうか。
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Plays Horace Silver / Hideo Shiraki Quintet

2007-09-17 | Hard Bop & Modal
先日のシャープス&フラッツに続き、またまた邦人ジャズを紹介。和製アート・ブレイキーこと白木秀雄が自身の62年作です。例の激レア盤「プレイズ・ボッサ・ノバ」と同様、キングからリリースされた「白木秀雄プレイズ~」シリーズの内の一枚ですが、録音自体はこちらの方が3ヶ月ほど先。全編においてホレス・シルヴァーの楽曲が取り上げられた、正に文字通り和製ジャズ・メッセンジャーズな仕上がりを見せる一枚となっています。おそらく題材が題材なだけに、数ある白木作品の中でも一際ファンキー度が高い作品なのではないでしょうか。どこか不穏な6/8拍子で幕を開けるA-1のSenor Bluesから、抑制されながらも非常にファンキーさ漂う楽曲で良い感じ。また、A-3のDoing The ThingとB-1のBlowing The Blues Awayでは、いつも通りの高速ハードバップを展開していて、こちらも文句なしに格好良い出来となっています。バルブ・トロンボーンでゲスト参加している福原彰がまた素晴らしく、さながら日本のディノ・ピアーナとでも言うべき熱気溢れるプレイを披露している点もポイント。やっぱりトロンボーンが入ると演奏に厚みが加わりますね。ただ、個人的に惹かれるのは、それらの派手な曲ではなくB-2のPreacher。おどけたメロディーでモダンにスウィングするテーマ部と、男気に満ちたプレイを披露する各ソロのギャップが妙に耳に心地良くて、ついつい何度もリピートしてしまいたくなります。何より、各演奏者がジャズを楽しんでる様子が聴き手にダイレクトに伝わってくるところが素敵。こういう雰囲気を持った演奏、ありそうで実はなかなかないです。若干曲調は違いますが、A-2のSister Sadyも同等の感覚を持った曲で好きですね。いつもモーダルな演奏ばかり聴いていると、こういうストレートでファンキーなハードバップが逆に新鮮。気分を変えたい時なんかに聴いても良いかもしれませんね。ちなみにジャケット写真は、数年前にキングから出た白木のベスト盤にも流用されています。うろ覚えではありますが、確かそこにも本作からの曲が2、3収録されていたはず。
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The Modern Jazz Vol.5 / Buddy Colette

2007-09-15 | Hard Bop & Modal
マルチ・リード奏者として知られるバディ・コレットが渡欧中の61年、イタリアのミラノで録音した一枚。MusicからリリースされたThe Polyhedricという作品のStella再発盤です。とは言え、オリジナル盤(幾何学模様ジャケ)はほとんど市場に現れないので、DJ諸氏にはこちらのジャケットの方が馴染みがあるかもしれませんね。実はこのブログを始める少し前に手放してしまい、長らく掲載できませんでしたが、今回再び購入したので改めて紹介してみます。ちなみに僕が現在所有しているのは、ジャケがStellaで中身がMusic(オリジナル)という珍品。そう言えば以前、小林径氏が紹介していたものもオリジナルのジャケ無しだったので、もしかしたら同様のものが市場に結構出回っているのかもしれません。さて、肝心の中身の方ですが、前に紹介したRicordi盤とは異なり、本作はかなりダンディーなハードバップが中心の傑作に仕上がっています。特に冒頭A-1のOrfeo Negro(黒いオルフェ)は、この時代におけるイタリアン・バップの一つの頂点とでも言うべき素晴らしい一曲。躍動感溢れるビートの上を疾走するフルート、そしてトロンボーン(記載ないものの恐らくディノ・ピアーナでしょう)の音色が格好良すぎのアフロ・サンバ・ジャズです。ダスコ・ゴイコヴィッチのトランペットとフランコ・チェリのギターが格好いいB-1のA Taste Of Fresh Airも良い感じ。バッソ=ヴァルダンブリーニによる同時代の演奏とも非常に近い雰囲気なので、あの手の音が好きな人ならばおそらくハマるはずです。個人的なお気に入りはコレットがアルトを吹くA-4のPaddi。一日の終わりにぴったりなバラードで、ウェスト・コーストを思わせる牧歌的な雰囲気が耳に心地良いですね。バッソのクラリネット(!)と共に可愛らしくスウィングするB-3のSkater For Materもヒップな楽曲。小品ながら非常に歌心溢れる一曲に仕上がっていて、収録曲全体の中でも最も「カンツォーネの国」イタリアを感じさせる良い曲です。と言うか全体的に楽曲のレベルがかなり高め。モダン界においても人気のある作品のため、Stella盤すらなかなか見かけない状況ですが、もし見かけたら是非聴いてみてください。
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Reflections / Charlie Mariano

2007-09-12 | Contemporary Jazz
ベテラン白人アルト奏者のチャーリー・マリアーノは、ここ日本では秋吉敏子の元夫(マンデイ満ちるの実父)でもあり、比較的名の知られた部類のミュージシャン。本作はそんな彼が渡欧中の72年に、フィンランドで現地ミュージシャンと共に吹き込んだ一枚です。マリアーノと言うと60年代のナベサダとの共演盤のイメージが強く、どうも個人的に好きになれず敬遠していたのですが、フィンランド録音と言うことで気になり購入してみたところ、これが思いの外なかなかの佳作盤でした。70年代に入ってからの吹き込みということもあり、フリー~フュージョンの要素もところどころに見え隠れしてはいますが、全体的にはコルトレーン・ライクなモーダル調の作風で、比較的聴き易い一枚に仕上がっています。そのコルトレーンの代表作をカヴァーしたA-2のNaimaは、さながら欧州版スピリチュアル・ジャズとでも言った趣き。とは言え、本家アメリカのそれとは異なり土着的な質感は薄く、音自体は非常に洗練されているので、「黒々としたスピリチュアル・ジャズは苦手」という人でもわりと普通に聴けるのではないでしょうか。A-1のGlenford Crescentは、サブ・マルチネスのパーカスとOlli Ahvenlahti(読めません…)のエレピが揺れる高速ブラジリアン・フュージョン。いわゆる「クラブジャズ」的な質感になっているので、本格的なモダン・ジャズ通には物足りないかもしれませんが、西ロンドンやコンポスト周辺の雰囲気が好きな人にはオススメかと思われます。ちなみに僕が一番気に入っているのはB-3のChileで、こちらはイーロ・コイヴィストイネンとの2管で演奏されるミステリアスかつエキゾチックなテーマが印象的なモーダル・ナンバー。北欧特有の透明感溢れる肌触りとソフトなラテン・ドラミングも抜群ですね。イタリアのジョルジオ・アゾリーニをもう少し洗練させたかのような至福の一曲になっています。なお、オリジナルは非常にレアかと思われますが、数年前にwhatmusicから再発されたLPが結構市場に出回っているので音源自体の入手は比較的容易です。先日行われた某レコ屋の更新で気になった方は、是非この再発盤を探してみてください。オリジナルを探すほどの作品ではないと思いますが、再発で気軽に聴けるならば持っていて損はない一枚だと思います。
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Big Band Operation / Sharps & Flats + The Allstars

2007-09-09 | Hard Bop & Modal
少しだけお久しぶりです。二週間ぶりの紹介となる本作は、いわゆる和ジャズもの。日本を代表するビッグバンド「原信夫とシャープス&フラッツ」が、宮沢昭・白木秀雄・沢田駿吾などなど錚々たる面々をゲストに交え、総勢21名という大所帯で吹き込んだ一枚です。ちなみに録音は61年。キング・レコードの「スーパー・ダイナミック・サウンド」シリーズの2作目だそう。先日プレミアム・カッツのページに掲載されていた作品ですね。そこでもプッシュされていたA-5のNight In Tunisiaは、白木秀雄による強烈なドラム・ブレイクからスタートする一曲。自身が後に吹き込んだDeux Stepとほぼ同じリズム・パターンで、相変わらずの和製ブレイキーぶりを炸裂させています。小俣尚也・宮沢昭の両ソロも素晴らしく、数あるこの曲のカヴァーの中でも、かなり完成度が高い方ではないかと思いますが、いかがなものでしょう。もう1曲ガレスピーを取り上げたB-5のMantecaも良い感じ。こちらもチュニジア~同様にクラブ界隈でも定番の楽曲ですが、キレのあるラテン・リズムと豪快なビッグバンド・サウンドに乗せた豪快なアレンジで、かなり気持ちの良い仕上がりになっています。イブ・グリンデマンによるHav-A-Havanaやオキ・ぺルソンによるNassi Gorengのような、ハードバップ度高めのラテン・ジャズが好きな人はツボなのではないでしょうか。また、軽快なテンポでスウィングするA-2のApple HoneyやB-3のJumpin' At The Woodside辺りも、かなりショウビズっぽいきらびやかなアレンジで楽しいです。ビストロ・ジャズな人は、どちらかと言うとこういう音の方がいいのかな。個人的なツボはA-3のMoonlight Serenade。リード群が奏するテーマの裏で流れるミュート・トランペットが美味し過ぎのムーディーなナンバーに仕上がっています。と言うか、全体的に少し古めの雰囲気ながら聴きやすい一枚となっているので、まだ聴いたことないと言う方は是非チェックしてみてください。あればそれほど高くなくオリジナルで買える他、10年くらい前にCDでも再発されているそう。オススメです。
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