At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Spring / Rebecca Parris

2005-05-31 | Contemporary Jazz
このところ少し忙しいのでブログの更新が滞り気味ですいません。諸事情で3週間ほどゆっくりパソコン使うのが困難なもので・・・。さて、そういう時ほどキラりと光る一枚を紹介していきたいということで今回はこのアルバム。基本的にはフュージョン以降のコンテンポラリー・ジャズ・ヴォーカルと言った感じでしょうか?曲によってシンセサイザーなども多用していて、全体としては普通のコンテンポラリーものなのですが一曲だけ例外曲が収録。それはM-2のIt's You。Joyce CoolingのオリジナルやVince Andrewsを迎えたSunga t Experienceによるカヴァーがオルガンバー大クラシックスとなっている例の曲です。あの曲を若干テンポを押さえ気味にしつつよりパーカッシヴにカヴァーしていて、これがもう個人的には完全にツボ。オリジナルでは聴けない女性ヴォーカルによるリードも優しさに満ち溢れていて素晴らしい。93年という比較的新しい録音なのでCDオンリーです。しかも現在は廃盤扱いで、そもそも当時に国内流通があったかも微妙・・・。僕は海外のアマゾンから中古で買いましたが、レアではないわりにあまり知られていないヴァージョンのような気がします。ちなみにPremium Cutsの最新テープに入っているのがこれですね。ClementineのLa Feteなんかと相性良さそう。安くで買えるオススメ盤です。
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Universal Four / Teddy Rok Seven

2005-05-27 | Club Music
久々に新譜系から。多分フィンランドのマルチ・プレーヤーだと思うのですがTeddy Rokが地元のマイナーレーベルに吹き込んだ一枚です。それを再発レーベルのWhat Musicがワールド・リリースしたみたい。ちょっと僕自身も情報が足りてないんで、この辺のことはうまく説明できないです。ごめんなさい。Five Corners QuintetやPovoを始めスカンジナビア半島周辺のジャズ・シーンは大変盛り上がっているのですが、まぁそのうちの一枚だと思ってもらえればいいです。ヴォーカルをフィーチャーしたA-2のFeelが新世紀のコズミック・ソウルという感じで素晴らしい。少しTwo Banks Of Four辺りを思わせるA-3のAskaa!という曲も気に入ってます。ヒップホップ的なアプローチを見せるB-1のDamn Straightもなかなかの佳曲。全体を覆うスピリチュアルで土着的なトーンの中に、ヨーロッパならではの気高さが隠れているような気がして捨て難い一枚。ソウル・ジャズ・ヒップホップと様々なジャンルのクロス・オーヴァー。Povoのアルバムよりはこちらの方が僕は好きかな。アルバム一枚繋がっているので通し聴きするのにも良いかと思います。最近のアルバムにありがちなLP2枚組でもないんで・・・。クラブプレイということを考えない場合、やっぱり一つのアルバムはLP1枚に収まっていた方が個人的には嬉しいです。
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Modern Art / Art Pepper Quartet

2005-05-25 | Hard Bop & Modal
白人テナーの代表格アート・ペッパーによる50年代後半のアルバム。収録曲はもちろんのことジャケットやタイトルに至るまで全てにおいて彼の美学が貫かれたまさに「モダン」な一枚です。ベースとアルトのデュオのみで構成されるA-1のBlues Inで静かに始まり、続くA-2のBewitchedは幻想的なピアノとやさしいサックスの音色にとろけそうになる名演。可愛らしい4ビートで展開されるA-3のWhen You're SmilingにコケティッシュなA-4のCool BunnyとA面は全曲ほぼ完璧。B-1のDianne's Dilemmaも良いし、A-1と対になるB-5のBlues Outも深遠なブルースといった赴き。とにかく全体を覆うアルバムの構成自体がとても良く通して聴くと何となく一日を感じさせてくれる内容。ただ正直なところジャズの初心者にとっては少しキツいかなという気もしなくはないです。最近のおしゃれなクラブジャズやカッコいいハードバップに惹かれて、その流れで手にしてみるというならばあまりオススメは出来ないかな?そういう時期を過ぎて本当にジャズを聴いてみたくなった時に挑戦してみてください。玄人好みするアルバム。これにしろMiles DavisのKind Of Blueにしろ、やっぱり初心者には分かりやすいとは言えないわけで、こういうのを最初に薦めると普通の人はジャズが小難しい音楽だと思っちゃう気がします。
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Lemuria / Lemuria

2005-05-23 | Hawaii
夕暮れの黄昏時を投影したジャケットからして素晴らしいアーバン・メロウなハワイアンAORの最高峰。本当に良いレコードっていうのはこういうことを言うんだと僕は思う。A-1のHunk Of Heavenをはじめて聴いたときの衝撃は忘れられない。美しすぎるイントロのピアノの調べから一転、勢いよく切り込んでくるカッティング・ギター&ホーン。全てにおいて完璧、まさにキラーの名に相応しいトラックです。続くA-2のAll I've Got To Giveはエレピの鳴りがどこまでも美しいアーバン・メロウ・ソウル。この2曲のクラブ・クラシックスだけで充分買う価値ありな一枚なのですが、このアルバムはこれ以外にも良い曲揃い。特に僕が気に入っているのがB-4のThe Making Of Youで、この曲の美しさの前では僕はただただ溜め息しか出ない。まるで寄せては返すハワイの波のよう・・・。ボッサ風のB-2、Moonlight Affairも夜中にカフェで聴きたい名曲。静かな暑い夏の夜、こんなLPを大好きな人と共に聴けたらこれほど幸せなことはないと思います。数年前にリリースされた国内再発盤なら比較的よく見るので、まだ知らない人はすぐ買いに行きましょう。ちなみに最近はオリジナル盤もちょくちょく見かけますがこちらはまだ少し高すぎる・・・。よほどのマニアでない限り、再発で充分だと思います。
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Our Favorite Shop / Style Council

2005-05-23 | Rock
前述の1stアルバムMy Ever Changing Moodsに続くスタカンの2枚目。最近ジャズ系ばかり紹介してたので少し雰囲気がガラりと変わるけれど、こういうポップな音楽はやはり僕は好きです。My Ever Changing Moodsの世界観をそのまま引き継いだポップなB-4のLuckや、思い切りボッサ風AORなA-2のAll Gone Away、さらには哀愁のアコースティック・ワルツであるB-2のDown In The Seineなどなど聴きどころは多いですが、僕が特に気に入っているのはB-5のWith Everything To Lose。イントロからもうフリーソウル魂全開といった感じな煌きのボッサ・ミーツ・ポップスで、とにかく音作りがオシャレ。ホーンやフルートの入りやキャッチーなメロディ・センスに至るまで、僕如きからしたら本当に脱帽というしかないです。たぶん一生かかってもこんなアレンジは思いつかないでしょう・・・。適度なテンポなのでブラジリアン・ジャズなんかに混ぜてのクラブプレイもアリかと思われます。後のAcid Jazz~UK Soulにも繋がっていったであろうB-3のThe Lodgersもアーバン・ファンキー・メロウなデュエットで傑作。全体的にB面の出来がいいので、片面丸ごとかけてても全く苦にならないです。安くてどこにでもある盤だと言って見逃していると痛い目にあうかも?ぜひチェックしてみてください。
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Bello, Onesto, Emigrato... / Piero Piccioni

2005-05-23 | OST / Library
Bello, Onesto, Emigrato In Australia Sposerebbe Compaesana Illibataという長い正式タイトルを持つイタリア映画のサントラ盤。もっとも当然見たことはないのですが、サウンドトラックを聴いてるだけでも何となく幸せな気分になれるので良しとしましょう。音楽を務めるのはPiero Piccioniで、この人はトロバヨーリやウミリアーニなどと共にイタリアン・チネ・ジャズ界では人気の作曲家。数年前クラブでヒットしたMr. Dante Fontanaなんかでも有名です。で、このサントラなのですが、おそらく映画のメインテーマであると思われるA-2のIn Viaggio Attraverso L'Australiaがとにかく奇跡としかいいようのないラウンジ・ボッサの最高峰。この1曲のためだけにLP買う価値ありです。トロバヨーリのジェラシーと双璧をなすエッダ嬢の澄み切ったコーラスが気持ち良すぎる至福のスキャット・チューン。小気味良いギターのカッティングとホーン隊も最高。ちなみにFantastic Plastic Machineもカヴァーしているそうです。B-3のGiuseppe E Carmela Al Nightもタイトル通り夜に似合うしっとりしたジャズ~ボッサで素晴らしい。ピアノとワンホーンのアンサンブルが美しいです。オリジナルは激レアな上に高いと思うので、昨年Deja Vuからリリースされた再発盤を買いましょう。サバービア~オルガンバー好きならハマること間違いなしです。
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Into The Afro-Latin Bag / Hipsters In The Zone

2005-05-23 | Brasil
ドイツの90'sジャズ・グループ。基本的にはクインテット編成でブラジリアン・フュージョンっぽい音をやっています。数曲で歌姫Monika Lingesをフィーチャーしていて、彼女のスキャットと相まって全体的になかなか上品な音。特に気に入っているのがA-5のSaudadeという曲。派手さはないけれど良質の高速ブラジリアンで、清涼感溢れるピアノやヴァイブの音色が美しいです。フィーチャーされているMonika Lingesのスキャットも気品があります。ソフト・ボサノヴァのA-2、Steppingも佳作。ここではフルートの軽やかな音が気持ちいいですね。他の曲も全体に佳作揃いで、94年という新しい年代ものながら80's辺りの東欧産ブラジリアン辺りに通じる部分が多い気がします。どことなく哀愁を帯びた硬質な雰囲気というか・・・。ちなみに日本ではCelesteから数年前にCDで復刻されたようですが、ドイツ本国では当時CDと共にLPでもリリースされていて、僕が持っているのはそちらのLP盤。日本ではあまり見かけない盤ですが、現地では結構あるみたいなので海外サイトなどで購入すれば容易に安価でLPが手に入ります。ここはやはりLPで持っておくべきかな。94年という年代だとチェックも甘くなりがちだけれど、だからと言って最初から聴かないのでは少し勿体ない。ぜひ一度、聴いてみることをオススメします。日々のリラクゼーションにもぴったりです。
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Now A Daze / Headnodic

2005-05-21 | Mellow Hiphop
Crown City Rockersのリーダー兼ベーシストであるHeadnodicが発表した12インチ。アプレミディ・ダイアリーで最近紹介していたんで気になって探してみましたが、意外にもリリースが昨年末と結構前で驚きました。どうもこの辺は専門外なので、リアルタイムで情報を仕入れることが難しいです。やっぱりジャズとかに比べると試聴する回数も少ないし・・・。で、このHeadnodicなのですが個人的にはかなり好きです。特にB-1のThe Driveがピンポイントでツボに入りました。橋本さんも言っているようにPharcydeなんかの感覚に近いのかな。しかもRunnin'というよりはOtha Fishと近い雰囲気。ペイジャーを筆頭とした95~96年くらいのスモーキーなJ-Hiphopクラシックにも似た感触を受けます。要するに現在のような商業主義ではなく、一番カッコ良かった頃のヒップホップの音を体現しているということ。まぁだからこそ「アンダーグラウンド」ヒップホップなのでしょうが・・・。しかし最近のアンダーグラウンド・ヒップホップは本当に質が高いものが多いですね。Pete Philly & Perquisite然りCrown City Rockers然り、日本でもJazzy Sport周りがかなり良質な作品をリリースしています。ただ盛り上げるためだけの商業主義ラップではなく、こういうのがもっと売れる世の中になってくれたらいいと思います。
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Motions & Emotions / Oscar Peterson

2005-05-21 | Brasil
ジャズ好きの人にとってはたいそう高名なピアニストOscar Petersonが、アレンジャー兼指揮者のClaus Ogerman率いるオーケストラと共にMPSに残した音源。僕が持っているのは当時の国内盤で、ダブルジャケット&ブックレット風の解説付きの豪華版。ちなみに邦題もオスカーピーターソン・デラックスとなっています(笑) ジャズというよりもラウンジ~イージーリスニングの流れで聴いたほうがしっくり来そうな美しい曲揃い。A-2のSunnyカヴァーが小洒落たボサノヴァ風アレンジで特にお気に入り。ピアノのフレーズがとても綺麗で午後のゆっくりした時間によく似合うんですよ。バックを務めるオーケストラも決して前に出過ぎることなく、あくまで主役であるピアノの引き立て役に徹しているところに好感が持てます。B-1のジョビン・カヴァーWaveの美しさもまた格別。木漏れ日が差し込む午後に一人で何もしないでのんびりと聴いていると自然と優しい気持ちになれます。ビートルズの大名曲をボサノヴァでカヴァーしたB-3のYesterdayも抜群。全体的にゆったりとした曲ばかりでクラブ的なアルバムでは決してないけれど、それでも女の子なんかにはぜひ聴いてもらいたいです。「少しだけ上質な日常を過ごすためのサウンド・トラック」と言ったら言い過ぎなのかな?
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Trumpets & Rhythm Unit / Gojkovic-Kovacev

2005-05-21 | Hard Bop & Modal
旧ユーゴスラビア出身の大人気トランペッターDusko Gojkovic(各国でスペル表記が微妙にことなるみたいです)が、ドラムスのBranislav Lala Kovacevと双頭コンボを率いて79年に録音した唯一のアルバム。ドラムス+ベース+エレピによるトリオの上にトランペットのみを4本も乗せた珍しいコンボ編成ですが、これが想像を遥かに上回るくらいに大ハマりで素晴らしい。こないだ見かけたネットの某レコード・ショップでも「文句のつけどころがない」と評していました。A-1のQuo Vadis Sambaが哀愁のサンバジャズとしてクラブで人気ですが、僕的には高速4ビート曲であるA-4のRufusの方が気分かな。どちらにも共通して言えることですが、テーマとなるメロディがカッコいい。僕なんかじゃこんな良いフレーズなかなか思いつかないです・・・。ちなみに僕が持っているのはオリジナルではなくCosmic Soundsから数年前にリリースされたリイシュー盤。まぁオリジナルは手が出ないというほどではないにしろ若干高いし、こちらのリイシューには未発表音源が2曲入っててお得ということもあり、こちらを購入しました。ちなみに未発表2曲のうちの1曲、B-1のThe Ambassadorもモーダルでカッコいい高速4ビートでクラブプレイ対応です。個人的にはオリジナルよりもリイシューを買うのを勧めます。オリジナルとリイシューで値段も10倍くらい違いますから。
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