At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Live / Rodney Arias

2016-05-24 | Hawaii
紹介するのは結構久しぶりとなるハワイ産LP。彼の地のショウビズ系シンガー(?)、Rodney Arias(ロドニー・アリアス)が1979年にSilvercloudなるレーベルに吹き込んだ一枚。実はこれまで何度か見たことありながらも食指が動かずスルーしてたと思わしき作品ですが、先日DJ YamaさんのHawaiian Flavorで取り上げられていたA-3のLove Is In The Airが見事なポップ・ディスコ・ナンバーで耳を奪われたため、この度購入に踏み切りました。いざ買ってみて他の曲も聴いてみたところこれが非常に良い雰囲気。エレピやカッティング・ギターを中心とした、いなたくも温かみのあるバッキングに乗るロドニーのジェントルな歌声が素敵すぎます。メドレー形式で聴かせるA-1のIf My Friends Could See Me Now / One Life To Liveと、壮大なイントロから一転、急速調でなだれ込むB-3のMacArthur Parkは、件のA-3同様に昨今流行りのディスコ・ブギー系ナンバー。個人的にはそれほど得意というわけでもないですが、昨今のシーンを見ていると、それなりにニーズはあるのではないかと思います。個人的に気に入っているのはスロウで聴かせる系のナンバー。特にA-2のJust The Way You AreとB-2のAfter The Lovin'は、いかにもハワイと言った趣のしっとりとした仕上がりになっているので、これからの季節のナイトミュージックにも良いかと思われます。作品トータルの雰囲気としてはVic MaloとJohn Rowlesの作品を足して2で割ったような感じになっているので、それらの作品が好きな方は是非。同じショウビズ界隈で言うならばSociety Of Sevenあたりのファンでも問題なく楽しめると思います。なんとなく古臭い雰囲気がして食指の伸びないジャケットではありますが、中身は間違いなしなので、気になる人は早めにチェックがおすすめ。この手のローカル作品は一度市場から消えると、一気にレア盤化することがよくあるので…。
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Thank You Universe / Joaquin Joe Claussell

2016-05-02 | House
ニューヨークのクラブ『VINYL』で毎週日曜日に開催されていたディープハウス系のパーティー『Body&Soul』のレジデンスDJの1人として、Francois K(フランソワ・K)、Danny Krivit(ダニー・クリヴィット)とともに知られるのが、このJoaquin Joe Claussell(ホアキン・ジョー・クラウゼル)。本作はそんな彼がつい先日、本人名義で8年ぶりにリリースしたアルバムCDです。この手のクラブ系作品の新譜をリアルタイムで購入するのはかなり久しぶりなのですが、以前にも書いたように年始からなんとなくハウス・ミュージックにハマっており、なかでもこのクラウゼル関連の一連の作品は特にお気に入りだったため、あまりきちんと試聴もせず即ポチってみました。内容的には近年様々な名義や媒体でリリースした曲の再録+新曲+未発表ヴァージョンの寄せ集めといったところ。バリバリの4つ打ち~ビートレスなアンビエント~Nu Jazz的なクロスオーバーと様々なテンポとリズムの曲が収録されていますが、全体としては世界観がしっかりと統一されており、安定のクラウゼル・ワールドを思う存分楽しめる一枚になっています。ハウスと聞くとなんだかクラブ・ミュージックの中でも上級者向けの感じがして、初心者の方には少し取っつき難いかもしれませんが、実際には全然そんなことなく、むしろホームリスニング用としても非常に聴き易い作品。よく知られた(と言うか知らなくても曲を聴けば明らかな)話ですが、Nujabesが楽曲作りにおいてスタイルや精神性で非常に影響を受けているのがこのクラウゼルなので、彼のファンの方も聴いてみると面白いと思います。なお、どの曲もお勧めですが中でもイチオシがM-10のMost Beautiful (Joaquin's Sacred Rhythm Version)。元々はLouie Vega(ルイ・ヴェガ)がElements Of Life名義で2013年にリリースした曲で、ルイ・ヴェガのオリジナル・ヴァージョンも十二分に素晴らしいのですが、ここではそれを得意のトライバル・ビートと爪弾くアコギを中心としたミラクルなアレンジで再構築。Chari ChariのAuroraあたりを彷彿とさせる、心地よいサウダージ感に満ちた最高のリミックスに仕上がっています。いずれにしろ、リリースされたばかりの作品で手に入れやすいと思うので興味のある人は是非。クラブだハウスだということはあまり関係なく、純粋にグッド・ミュージックとして多くの方に聴いて頂きたいと思います。
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