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ジャケットにはメイン・プレーヤー4人の名前が並列に記載されているため、正確にはBarney Wilenのリーダー作ではないと思うのですが、どうやらここ日本ではバルネのリーダー作ということになっているらしいので、当ブログでもそう紹介しておきます。さて、本作は1958年のパリで録音されたハードバップの佳作。しかしながら、Barneyを除く他のミュージシャンはModern Jazz Quartetの面々なので、そうした意味から言うと純然たるヨーロピアン・ジャズとは少し違うかもしれませんね。米仏親善交歓セッションとでも言うべきところでしょうか。とは言え、やはりLP通して最も目立っているのはバルネの吹くテナーであり、それがアルバム全体の雰囲気をヨーロッパ色に染めています。全体的に洒落ていて良い雰囲気なのですが、Gana M'Bowなるパーカス奏者を加えたクインテット編成で演奏される2曲が抜群。例のArt Blakeyによる「危険な関係のブルース」前夜と言った雰囲気のパーカッシヴな高速ハードバップ、A-1のSwing 39は現代のクラブでも充分に通用するのではないかと思います。いつものヴァイブではなくピアノを演奏するMilt Jacksonも良い感じ。アフロ・キューバン気味のB-6、Minor's Swingも取り立てた派手さはないものの、エスプリの効いたオシャレなバップで格好いいです。イギリスやイタリア、それからドイツ辺りに比べると、どうにも優れた作品が少ないように思えるフランスのジャズですが、中にはこう言った作品もあるので、やはり見落としは禁物。たしかJazz Next Standard誌にも掲載されていたはずです。
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