At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

We Shall See Him As He Is / The Family Tree

2018-12-21 | CCM
少し前にかった中古レコード。このところめっきり中古盤を買うことが少なくなり、何だか寂しさを感じたりもしますが、まぁたまにはいいかなということで久しぶりに手を出してみました。The Family Treeなるグループによる一枚で、ジャンルとしてはモダン・ゴスペルになるのでしょうか。フェンダー・ピアノのJulius Brockington(ジュリアス・ブロッキントン)を中心とした大編成ユニットによる作品で、おそらく70年代後半に制作された一枚かと思われます。リリース元はCheri Recordsというゴスペル系のマイナー・レーベルですが、Alaというレーベルからもジャケ&タイトル違い(God Is Big Enoughという作品になっています)でリリースされており、どちらが先かは不明。ボーカリストが14名もクレジットされていますが、この手のゴスペルものにありがちな合唱モノではなく、曲ごとにしっかりとリード・ヴォーカルが配置されており、やたらとジーザスが連呼されていることを除けば、かなり真っ当なモダン~クロスオーバー・ソウル作品と言えましょう。全体的な質感としては、コーティアルとエロール・ノウレズの人気盤「Don't You Think It's Time」あたりに近いかなという印象。冒頭からミディアム・ソウルで聴かせるA-1のタイトル曲や、グルーヴィーなベースラインにフルートやエレピなどの優しい上モノとジェントルな歌声が乗るB-1のJesus、イントロがミニー・リパートンのLovin' Youに少し似ているB-2のNever Be The Sameあたり、この手の音が好きな人はハマると思います。特に初期のフリーソウル編集盤が好きな人には、かなりおすすめ。そして何といっても本作最大の注目は、A-4に収録されたスティービー・ワンダー"As"の高速カバー。原曲とは全く異なる、パーカッションを効かせたラテン・ソウル風アレンジとなっており、同じくスティービーのカバーで有名なSolのBird Of Beautyに近い雰囲気になっています。Muroさんのスティービー・ワンダー・トリビュートミックスや、川辺ヒロシさんのRise-1で効果的に収録されているのがコレですね。あいにくCD化はされておらず、ゴスペルという性質上これからもCD化されることは難しいと思いますが、中古市場にはときどき流れている感じなので、気になる人はチェックしてみてください。
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Refiner's Fire / Friends of Jesus

2015-06-14 | CCM
一部マニアの間ではそれなりの知名度を誇ると思われる自主系CCM。総勢12名の大所帯バンドによる1979年の作品です。情報が少ないため細かいことは分からないのですが、クレジットを見る限り外部プロデューサーであるSteve Shafer(スティーヴ・シャファー)が製作における中心人物だったと思われます。バンド内にリード・ボーカリストが5人もいるため曲によってメイン・ボーカルは異なり、収録曲中には正直駄作と思われるナンバーも少なくないのですが、なんと言っても冒頭A-1のAll My Love All My Lifeが奇跡。この時代らしいダンサンブルでアップテンポな16ビートに、軽やかなサックスと甘いボーカルが乗るミラクルなナンバーに仕上がっています。ダンクラとAORとフリーソウルがクロスオーバーした正に「良いとこ取り」のサウンドとなっているので、これらのキーワードにピンと来る方ならおそらく試聴一発でやられるはず。これほどイカしたナンバーが、何故こんな片田舎オハイオのローカルなCCMバンドから産み出されたのか非常に謎です。同じCCM関係だと以前ここでも紹介したWall Bros Band(ウォール・ブラザーズ・バンド)が1978年にWind On Summer Nightsという奇跡のミディアムアップ・ナンバーを発表していますが、このAll My Love All My Lifeもそれに勝るとも劣らない名曲。さらに、この手のクロスオーバー系ナンバーは選曲時、タイプの異なる曲間をつなげる接着剤の役割も果たしてくれるので、そうした意味でも高得点。ちなみに他の曲では続くA-2のI Love You With My Lifeが込み上げ系ミディアムAORでなかなか。ロブ・メールあたりが好きな人ならば多分気に入ると思います。自主系CCMということでそれほど見かける作品ではありませんが、気になる方は是非探してみてください。
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He Will Always Be / Promise

2015-05-31 | CCM
カリフォルニアの白人4人組による1978年の一枚。Promiseというバンド名からも何となく察しがつく通りCCM作品です。牧歌的なジャケットからはちょっと想像が付きにくいですが、サウンド的にはわりと洗練されており、自主制作盤ながら同時代のメジャー系CCM作品と比べても遜色のない内容。目を見張るようなキラー曲は収録されていないものの、この程よいイナタさとメロウな質感は好きな人にとってはたまらないことでしょう。収録曲が全てオリジナル作品ばかりで占められているのも高得点。メンバー4人中の3人がそれぞれ自作曲を持ち寄っており、メインヴォーカルも曲ごとに持ち回り制となっています。AORファンから受けがよさそうなのは冒頭A-1のTake Time。キーボードを務めるRon Sawyers(ロン・ソーヤーズ)による作品です。いかにもキーボーディスト作らしい揺れるエレピと煌めくシンセ・ストリングスが印象的。歌メロ自体も往年のサバービア・ファン好みの高揚感に満ちたものとなっているので、その手のサウンドが好きな方ならまず間違いなくやられるはずだと思います。またベースのBill Lund(ビル・ランド)が手掛けたA-5のWait Upon The LordとB-1のHere And Goneは、どこかロード・ムービーを思わせる牧歌的なサウンドに柔らかくジェントルな歌声が乗るミディアム・ナンバー。昔フリーソウル・シーンで人気があったSpacearkの1stあたりに近い質感のPre-AORとなっています。CCMの自主盤という特性上、おそらく通常の流通には全く乗らず、現存するLPは彼ら自身が手売りで捌いたもののみと思われますが、その完成度の高さゆえ、このまま眠らせてしまうのは惜しい一枚。もしもどこかで見かけた際にはぜひ針を落としてみてください。
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Bix / Bix Phillip

2014-05-28 | CCM
一部マニアの間で知られるマイナー系CCMレア盤。クレジットの記載がないため詳細はよく分かりませんが、音の雰囲気的におそらく80年代前半に製作されたものと思われます。音数も少なく際立った派手さはないものの、ギターとエレピ中心の非常に洗練された作品となっており、AORファン受け良さそうな爽やかな歌声含め全体的に良い雰囲気。マイナー盤らしい手作り感に満ちたブルーアイドソウル名盤に仕上がっています。マイケル・ジェイムス・マーフィーの2ndやジム・シュミット辺りの作品が好きな方ならおそらく間違いなくハマることでしょう。軽やかに始まる冒頭A-1のHe'll Never Let You Goを筆頭にアップ~スロウまで全曲良いですが、中でも特に聴きどころなのがB-4のLord Love His Children。いかにも日本人受け良さそうなメジャー7th系の展開が心地よいライトメロウなミディアムアップで、ババドゥのWords To A Songをもう少しシンプルにした感じのナンバーなため、あの類の曲が好きな人は確実にやられるはず。個人的には以前ここでも紹介した同じくマイナーCCMであるレジー・デヴォーンのI'll Be With Youから繋げて聴くのがお気に入りです。その他の曲ではイントロの眩いカッティング・ギターと都会的なサックスが心地よいB-1のLove's Not Just A Feelingが絶品ライトファンクで良い感じ。全盛期の山下達郎が予算を潤沢に使えるメジャーでなく自主製作で音源を残していたのなら、きっとこんな雰囲気の曲になっていたことでしょう。僕自身は数年前に購入したため、ぎりぎり高騰する前のタイミングでゲットすることが出来ましたが、最近は海外含め知名度も上がってきたようで、某サイトではとんでもない値段で売られている模様。残念ながら今では一般の音楽ファンが気軽に手を出せるレベルを超えてしまいました。内容的には抜群なため、初回限定生産でリイシューすれば一部マニア層にはそれなりに需要がありそうな気がしますがいかがでしょう。細々と人知れぬマイナー盤を掘ってきた方は怒るかもしれませんが、個人的にはリイシュー希望の一枚です。
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Spread The Word / Infinity

2014-02-04 | CCM
しばらく和モノの紹介が続いたので、気分を変えてこんな作品を。一部で知られるサンフランシスコ産のマイナーゴスペルです。いわゆるモダンソウルのくくりで捉えられることが多いですが、1984年の作品ということもありサウンド的にはもう少しブラコンというかAOR寄り。何年か前に再発がリリースされ話題になったアイラ・ワトソン辺りの音に近い雰囲気なので、あの手の音が好みの人はおそらくハマるはずかと思います。バンドのキーマンはおそらくギタリスト兼ヴォーカルのLeonald Lothlen。ジャケット写真のどの人にあたるのかは分かりませんが、ヴォーカル兼ピアノのRodney Bellとの共作を含めると収録曲の半数にあたる5曲を書いており、そのうち4曲が上質なメロウグルーヴとなっています。特に、針を落とした瞬間にアーベインな夜の雰囲気に包まれるA-1のPeace And Harmonyや、いかにもリアルタイム派のAORリスナーが好みそうなA-5のEternal Lifeなどはミディアム好きにはたまらないのではないでしょうか。ただ個人的に一押しなのはB-1のAll The Way With The Lord。フリーソウルマナーに沿ったグルーヴィーなミディアムアップで、爽やかな曲調と微かに見え隠れするディスコっぽさが印象的なキラーチューンです。この手の白人音楽と黒人音楽の境界に立つナンバーは昔から僕のツボど真ん中なこともあり、この曲を聴いた瞬間に購入を決意しました。なお冒頭にも書いたようにゴスペル畑のマイナー作品なのでLPはなかなかにレアかと思いますが、どのような経緯なのか現在はダウンロード販売が行われているようなのでitunes等にて普通に購入可能です。アイラ・ワトソンのファンはもちろんですが、どことなくSpacearkの2nd辺りにも近い質感なので、その手のメロウグルーヴが好きな方は是非先入観を持たずに一度聴いてみてください。お勧め盤です。
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Back To The Rock! / Various Artists

2013-12-02 | CCM
カナダのレリジャス系レーベルと思われるMaranatha! Musicから1981年にリリースされたコンピレーション。発売に至る経緯については良く分かりませんが、どうやらMRC(Ministy Resource Center)なるレーベルからの曲を中心にコンパイルされた作品のようです。以前Creole Stream Musicから再発され話題となったハワイアンAORのロブ・メールのLPがリリース元が実はこのMRCで、本作にもLPのリード曲であるHouse On The RockというナンバーがB-4に収録されていることが知られているため、その筋では比較的有名な一枚。他にはライトメロウ系CCMで一部マニアに知られるTamarackのアルバムから2曲収録されており、こちらの知名度もそこそこなので、ほとんどの方はこのいずれかに惹かれて手にするものと思われます。ただ、実はこれら以外にも見逃せないナンバーが二つあり、それがB-1のGotta Keep Loving YouとB-3のChild Of The Father。前者はBen Mendoza(ベン・メンドーザ)なるシンガー・ソングライターによる、おそらく本作エクスクルーシブのブルーアイドソウル系CCMナンバー。さりげなくブルース・ヒバードとケリー・ウィラードがコーラスで参加していることもあり、同時代に製作されたコイノニア周辺あたりのCCMやエリック・タッグの2ndが好きな方はまず間違いなくハマる曲かと思われます。また後者はMike And Von RogersなるグループによるPre-AORナンバー。きらきらとしたギターの音色と美しいコーラスが印象的な名曲で、以前ここで紹介した自作のコンピレーションにも収録しました。こちらはエクスクルーシブではなく、きちんとLPでリリースもされているようなので機会があれば是非オリジナルLPを聴いてみたいものです。ちなみに本作、日本で見かけることは少ないですが北米では比較的流通しているようで、海外から取り寄せれば入手は容易です。またアメリカ版のitunesではダウンロード販売もしているため、LPが聴ける環境にない方はそちらで聴いてみても良いかもしれません。ジャケットは何だか残念な一枚ですが、なかなかにコストパフォーマンスが高くお勧めのアルバムです。
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Run From The Night / Omega Sunrise

2013-11-13 | CCM
以前紹介したカリフォルニア産CCMバンドによる1985年の2nd。どことなくオーシャンメロウな香りが漂っていた前作とは異なり、この時代特有と言うべき硬質なクリスタル・サウンドに彩られたヴォーカル系フュージョン作品です。このところ相場が落ち着いてきた感のある1stと比べやたら高値で取引されている一枚ですが、70年代後半~80年代前半の音作りがどんぴしゃな自分にとっては全体的にまぁそれなりと言った印象。ただメインヴォーカルを務めるデビー・セイバート嬢は本作でもやはり抜群の美声で存在感を示しているため、そう言った意味では聴く価値のある作品だとは思います。巷ではキレ味鋭いホーン・セクションが印象的なA-1のDestinyが取り上げられがちですが、個人的には跳ね系ビートが心地良いB-1のVictoryがブラコン・テイストで好み。ブリッジ部の展開がグッと来るライトメロウなシーウィンド風ファンク・ナンバーです。ちなみに本作でもホーンアレンジを務めるのはキム・ハッチクロフト。これではシーウィンドを連想するなという方が無理というものです。その他の曲では収録曲中唯一のインストでほのかにアイランドっぽさ漂うB-2のRendezvous、それから当時のUKサウンドや和製AORにも似た歌謡テイストが心地良いB-3のHeartbreakerあたりがなかなかの出来。全体的にフリーソウルっぽさは希薄なので、その手の音作りが好みの方が大枚を叩いてまで買うほどの一枚かというと個人的には同意しかねますが、もう少しバリバリの80'sサウンドが好きという方は聴いてみても良いかもしれません。なお本作、実は少し前に韓国のBig PinkというレーベルからひっそりとCD化済み。内容が気になる方は、高価なオリジナルに手を伸ばす前に、まずそちらで確認してみることをお勧めします。
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Faith Is The Key / Enlightment

2013-10-21 | CCM
アメリカ東海岸メリーランド州で人知れずリリースされた奇跡のモダン・ゴスペル。プロデューサーであり中心人物であるLarry H. Jordan(ラリー・H・ジョーダン)を中心とした男性1人女性3人によるヴォーカル&コーラス・グループ、Enlightmentによる1984年の唯一のLPです。既に内容を知っている人には説明不要と思いますが、ゴスペルとは言っても一般にイメージされるようなスピリチュアルなものとは異なり、全編にわたり現代的なAOR~モダンソウル風楽曲で構成された作品で、かつ全ての楽曲がハイレベルという驚きの一枚。フリーソウル上がりな音楽ファンの心を鷲掴みする都会的でメロウな大傑作盤です。H=D=H風のアップテンポなモダンソウルで聴かせるA-1のタイトル曲やB-1のWhat's Happening People、心地良い高揚感とライトメロウなメロディーが胸を打つミディアムアップなA-4のUp And Away、まるで同時期のカーティス・メイフィールドみたいなB-4のI Got To Get Awayなどなど、とにかくアルバム全編通してこれでもかというくらいに名曲のオンパレード。20年前のリリース作でありながら、今の時代のニーズに完璧にマッチングした内容で、ライトメロウなAORファンからモダンなディスコブギー系ファンまで必聴の一枚と言えるでしょう。正直ここまで内容の良いLPに出会うのは本当に久しぶり。元々がゴスペルという事もありオリジナル盤は非常にレアかつ高額なため、普通の人が手に入れることは非常に難しいと思いますが、どうやら今年に入りどこかの音楽ファンが愛で少量ながらリイシュー盤を制作したらしく、そちらであれば少し頑張れば入手が可能です。僕が持っているのもこのリイシュー盤。おそらくブートながらジャケットや盤自体の作りもそれほど悪くないので、よほどのマニア以外はこちらで手に入れた方が良いかと思われます。ちなみにアルバムのクレジットを見るとリズム、ストリングス&ホーンのアレンジとエクストラ・ヴォーカリストに、何とあのアル・ジョンソンが参加している様子。ゴスペルらしからぬ都会的でAORな音作りにも納得です。絶対のお勧め盤。気になる方はブート盤が完全に市場から消えてしまう前に是非是非聴いてみてください。
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Crystal Clear / Sapphire

2013-10-16 | CCM
ずいぶん前に金澤さんのLight Mellow on the webで紹介されていたCCMのレア盤。マイケル・ジェイムス・マーフィーの2ndと同じMilk & Honeyレーベルから1980年にリリースされており、全編に渡ってハドリー・ホッケンスミスが演奏に参加。おまけにそのホッケンスミスとブルース・ヒバードの共作による提供曲もありと、とにかく煽り文句には事欠かない一枚です。ただし、いざ実際に聴いてみると内容的にはまぁそれなりと言ったところ。ある程度心得のあるリスナーとしては、この組み合わせだとどうしてもロビー・デュークやマイケル・ジェイムス・マーフィー、それからレジー・デヴォーン辺りのライトメロウ路線を期待してしまいますが、実際の作風としてはシーウィンドを地味にしたオメガ・サンライズを、さらにもう一段階地味にしたような仕上がりとなっており、少なくてもライトメロウな雰囲気を味わうことは難しいかと思われます。雰囲気や音作り的にライトメロウ路線に最も近いのはA-3のThrough Lookin'と思われますが、あいにくメイン・ヴォーカルを務めるAmy Swartzendruber(エイミー・スワーツェンデュルバー)の歌声がかなり体温低め。残念ながらいわゆるライトメロウな楽曲に求められる爽快感は感じられません。ただそう言った先入観を一通り捨てて聴くならば、デンマークのエリアル辺りにも似た雰囲気なので、これはこれで悪くないです。ちなみにその他の楽曲では、同じくスワーツェンデュルバーのペンによるA-4のStand On The Promise、ややSSW調な男性ヴォーカルによるB-2のSarah、イントロや間奏のシンセ使いにマイケル・ジャクソンの影響が感じられるアップテンポなB-3のRain辺りが聴きどころ。ホッケンスミス参加などという前口上を鵜呑みして血眼になってまで手に入れるべき作品とは思いませんが、どこかで安く見つけたら聴いてみてもいいかもしれません。少なくともレア盤であることは間違いなく、またジャケットの雰囲気も悪くないので、数千円台前半で手に入れることが出来ればそれなりの満足感を得られるのではないかと思います。
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Things I Can't Deny / Ken Priddy

2013-10-14 | CCM
今の時期に聴くのにぴったりなマイナー系ピアノSSWの好盤。このケン・プリディーなる人のことは正直良くわかりませんが、鍵盤奏者のSteve Bassett(スティーヴ・バゼット)がプロデュースをした一枚のようで、ギターにはスティーリー・ダン参加などで知られる職人エリオット・ランドールが参加しています。曲タイトルを見ると分かりますが基本的にはCCMなので、どの曲も非常に優しいメロディーとアレンジになっており、また肝心のヴォーカル自体もAORファンに好まれる非常に甘い白人風なため、こうして休日の午後にのんびりと聴くには最適な一枚。とりたててキラーと呼ばれる類の曲こそ収録されていませんが、全体的に手堅くまとまった良質なライトメロウ系作品と言えるでしょう。まったりとした雰囲気で始まるA-1のThank The Lordからもう完璧にトロトロのプレAOR。続くA-2のThe Christian UndergorundはCCMにしては珍しいマイナー調。まぁ歌詞で扱っている内容が内容なので、当たり前と言えば当たり前なのですが、これはこれで新鮮な雰囲気で悪くないですね。個人的に特に気に入っているのはA-5のGod Only KnowsとB-4のGoing Home。どちらも正に日だまりのCCMと言った雰囲気のゆったりとした暖かいナンバーで、聴くものの気持ちを自然と落ち着ける素敵な仕上がりとなっています。マイナーレーべルからのリリースということもあり、なかなか手に入り易い一枚とは言えないので、万人向けにお勧め出来る作品と言うわけではありませんが、もしもどこかで見かけたら耳を傾けてみても良いかもしれません。何年か前に韓国から再発CDもリリースされたパーシー・メイスあたりの牧歌的SSW系CCMが好きな人にはお勧め。何かのついでにでも発見したら、ぜひ聴いてみてください。優しい気持ちになれること請け合いです。
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