２００６年３月１４日 叱る親

　スーパーで買い物中に凄まじい泣き声を聞いた。ぐずる息子を父親が叱りつけ、更に機嫌をそこねた坊主が怒り狂い、ギャーギャーとわめき出したのだ。泣き出す少し前の会話はこんなところ。まとわりつく坊主を制しつつ「ちゃんとしていなさい。嫌なら先に帰れ」「いやあだっ。帰らない。ちゃんとしてるもん」と言いつつもぐずぐず歩く。たまらず親父は「いいから、もう帰れ。いい加減にしろ」の捨て台詞。じだんだを踏む息子をおいてきぼりにして、ひとりレジに並ぶ。　
　それまでにも何回か、同じようなやりとりをしていたのかも・・・・。見たところ親父はきちんとした躾を心がけていそうなタイプ。巷で問題視されている虐待とは異なって見えた。レジを待つ間も坊主のわめきは治まらず、逆にヒートアップすらしていたようだった。けど、親父はひるまなかった。周りで見守る私達にしても余計な口出しはしない方がいい、と判断させられるものだったのだ。
　ここまで堂々と、自信を持って子育てができれば素晴らしい。何かとガキに甘い風潮にある今、こんな父親がいることを心強く思った。