スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産省賞典中山大障害&無意識の意識化

2012-12-22 19:33:26 | 中央競馬
 除外馬も出てフルゲートとなったもののナリタシャトルが競走除外となり,15頭で争われた第135回中山大障害
 先手を奪ったのはセクシイスイートで前半は後ろを少し離しました。スプリングゲントが2番手でマーベラスカイザーとトウシンボルト。注目のマジェスティバイオは中団より後ろで,これはいつものポジション。
 アクシデントもなく,あまり馬順も変わらず後半戦に。スプリングゲントとマーベラスカイザーでセクシイスイートを追い掛けていき,トウシンボルトは後退。マジェスティバイオも漸進していきました。セクシイスイートは3コーナーでは一杯になり,一旦はスプリングゲントが先頭に立ったものの,外のマーベラスカイザーの手応えがよく,直線に入るとすぐに先頭に立ち,スプリングゲントは一杯に。マジェスティバイオと,好位でそれを待って一足先に上昇してきたバアゼルリバーの2頭が外から追ってきたものの,時すでに遅く,マーベラスカイザーが3馬身差で優勝。先んじたバアゼルリバーが2着でマジェスティバイオは4分の3馬身差で3着。
 優勝したマーベラスカイザーは昨年10月に障害初戦を勝利。4月に2勝目をあげた後,5月に重賞に挑戦して3着。そこから先月まで休み,復帰戦のオープンは3着でした。これまですべて3着以内と安定した成績を残していますが,中山はこれが初めてで,そこが最も憂慮されたところ。しかしその課題を克服し,初重賞制覇を大レースで達成しました。年が明けてやっと5歳という,障害では若い馬ですから,この後の活躍も大いに期待されるところです。父はマーベラスサンデー。祖母の兄に名種牡馬でアグネスワールドの父のDanzig
 騎乗した熊沢重文騎手は2005年の阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース制覇で,障害の大レースはこれが初勝利。平地と障害の両方の大レースを制覇する騎手というのは,今後は現れないのではないかと思います。管理している柴田政見調教師はこれが大レース初勝利です。

 意識と無意識の関係を前提とした上で第二部定理一二の新しい意味を理解しようとする場合,以下に示すような考え方が可能であることになります。
 人間の精神のうちには,自分の身体の中に起こることの混乱した観念があるのですが,これはその人間の精神の無意識の領域に関する言及です。僕たちはその無意識のすべてを意識するというわけではありません。いい換えれば,僕たちは自分の精神のうちにある観念に関して,そのすべての観念の観念というものを有するというわけではありません。したがって,意識というレベルで反省するならば,確かに第二部定理一二の新しい意味が述べている事柄は不条理に思えるかもしれませんが,それはまさにそれを意識のレベルにおいて反省しているという点から生じているのであって,実際には僕たちが意識していないようなレベル,すなわち無意識のレベルにおいては,自分の身体の中に起こることについて,僕たちの精神のうちにはそのすべての観念があるのだという考え方です。
 確かにこのように考えるなら,僕が抱いているような疑問というのが解決されるということは間違いありません。しかしこの解決法というのは,大きな難点があると僕は考えています。というのはこの主張は,単に第二部定理一二について考察する場合には妥当するでしょうが,『エチカ』のほかの部分との関連を重視するならば,むしろ齟齬を来していると思うからです。
 たとえば第二部定理四三証明です。ここでスピノザが主張していることを,僕は,自分の精神のうちにXの観念があるならば,その精神のうちにはXの観念の観念もあるというように理解します。そしてこれは単に必要条件だけを意味しているわけではなくて,Xの観念の観念がある人間の精神のうちにあるという場合の,十分条件を示していると理解します。いい換えればスピノザは,自分の精神のうちにある無意識の領域は,必然的に意識化できるようなものであるということを認めていると思うのです。今は実際に人間にとってそれが可能であるのかどうかは問題ではありません。スピノザがそういった論理を組み立てているという点が重要なのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする