前から気になっていることに、プリのOPT一次側のインピーダンスが有る。
電流と電圧を測定して計算すると、パワーの初段のグリッド抵抗の値にもよるが、10kΩで使うと大体12k~16k位になる。
この数値の信頼性:この時の電流と電圧は、直流の影響を受けないか?
DMMのメーカーに問い合わせたら、影響ないと思われる、だった。
直流と交流の境界ってどうなってるの?
イメージ的に直線とサイン波って同時に発生してるの?
先日ヒーター電圧を測定して6.3Vが50V程出たことが有った。
直流が交流に影響していないとは言い切れないよなあ~と思えてきた。
10k:600の昇圧比は公称4.1、インピーダンス比は16.7になる。
NP‐126の私の測定結果はこれより高めに出る。
参考に20kΩでも高めだった。
プリが仕上がって測定した時は、出力インピーダンスZoutが198Ωとなった。
そして電圧測定により算出した5687の内部抵抗rpは2.2kΩだった。これを使ってインピーダンス比を出すと22.2となる。
rpは直流電圧から出しておりこの時は無信号なので交流は流れてないはず。
ZoutはOPT二次側の交流電圧から出しているが、二次側に流れる直流電流はNFB分で極小により無視。
測定結果の信頼性はあると思う。
電流と電圧を測定した時のデータを拾ってみた。
此方は直流と交流混合になるで信頼性が怪しい。
VpriとVsecはNP‐126の電圧値で、基本的にVsecが1Vの時の値としている。
この時の電圧比がratioE、この二乗がratioIMP。
参考に5687の内部抵抗rpを挙げて置く。
パワーの初段Rgによってインピーダンスは変わるか?
(下図の測定結果は現状に近いものを合わせたので完全な実測ではない)
※明らかにおかしい数字が4つあったのでそれは省いた。
上から四つはRgが6kΩ以下の時でインピーダンス比が高く出ているが、それ以降はRgに依らずだいたい21~24の範囲にある。
中間を22.5とする。
これは先のZoutと5687rpから出した22.2と近いのではないか。
以上によりNP‐126は、巻線比は公称4.1に対して4.7と少し大きめに巻いている、と見る。
パワーのIPTも考えてみる。
A‐8713の電圧を測ると公称電圧比5.8に対して4.5~5.1(Rg≒4.7k~12k)と低めになった。これはパワーのIPTには直流は流れてないはずなので影響されてないと考える。
此方の場合、高抵抗(14.3MΩ)でインピーダンス比は5.76、解放で5.75と定格に近い。
抵抗を下げ電流を流すと電圧が下がるので、この比が下がってくる。
BTS規格のトランスらしいので定格より低いのはどうかと思うが、
A‐8713は定格で使うもの。
NP‐126は実用範囲で性能が出る。
ということかなと思う。
偉そうなことを言っててしまった。
ただーし、以前頂いたコメントを見直してたら出てきた。
A-8713は本来20k:600で使うもので、昇圧比が少し高めに出てて(NP‐126と同じか)、反転使用では電圧が小さめに出る。
その時は「そんなもんかなぁ」くらいで思ってたが、今なら納得できる。
NP‐126の昇圧比が高めなのと似たようなものなんだ。
へぇ~~~~~~~~~。
反転使用、こんな問題が隠れてたとは。
雑誌で「タンゴのトランスは良く考えられた製品だ」と有った。
真空管らしい音を出すトランスなのかな、と解釈してたが、以上のことかもしれない。
・・・おかしいな。
認識と違うことが有るが次回とする。
20210705