ON-OFF法によりOPT・IPTの各入出力インピーダンスを以前算出したが、これがどの程度合っているのかを確かめたいと思っていた。
インピーダンスについては実際に測ってしまったら分かるのか?
まずは設計値。下図になるはずである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1a/e5/87943571c1a2fb923cc666a1d1f8a0d3_s.jpg)
そして各部の実測。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/51/06aaa939a6fee6af642e5a421b831611_s.jpg)
発振器はプリの入力に接続し、600Ωラインの電圧が1Vになるよう設定し、各部を測定した。
① プリの出力管5687プレートとOPTの間にデジタルマルチメーター(DMM)を繋いで電流値を測る。
同時にOPTのB-P両端の電圧を測る。
これでOPT一次側のインピーダンスを算出する。=9,686Ω
② パワーのIPT一次側600Ω巻線の両端の電圧(=1V)をみながら発振器の出力を調整する。
同二次側20kΩ巻線両端の電圧を測る。=4.47V
これでIPTの電圧比を出し=4.5、インピーダンス比を算出する。=20
③ 合わせてプリOPTの昇圧比=6.8 ・ インピーダンス比=46 を出す。
この昇圧比6.8(デカすぎでねか?3/31)というのは奇しくも3/14に試算した数値と同じ。パワーのIPTのインピーダンス比だ。ここは伝送インピーダンスを600ΩにしようとするとIPTの昇圧比からRgは2kΩにしなければならない。
④ プリとパワーピンケーブルの代わりにDMMで繋ぎ電流を測定=2.7mA、600Ωラインのインピーダンスを算出する。=370Ω
最終的にプリのOPTインピーダンスが5687のrpの何倍になるか?(OPT/rp)を算出する。=3.0
⑤ 参考にプリの出力に600Ω固定抵抗を接続してOPTのインピーダンスを測定してみた。=13,813Ω
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/47/f4/c4b2782f658c2d22b5a84ccf15d07445_s.jpg)
プリOPT一次側インピーダンス(プッシュ側):実測Ωの値が13,813Ωと10kΩより高いのは、これが真の値に近いと思う。上の①が10kΩに近いのは負荷のパワーのインピーダンスが低いのに引っ張られていいとこに行ったのではないか。
以上により、OPT、IPTの昇圧比がおかしい。両方とも5.8になるところ、
OPT(NP‐126)は6.8・・・③
IPT(A‐8713)は4.5・・・②
⑥ これ等よりパワーU7のRgを4.7kΩにした時、プリのOPT一次側のインピーダンスは 21,645Ω(P-P間)となる。
⑦ 600Ω伝送ラインは1V÷2.7mA(実測)=370Ω
問題点
② と ③ の電圧がともに5.8V出てればすべて問題無くなる。測定方法が間違ってるのか、なにか条件が有るのか?
トランスの電流と電圧の計り方は間違ってないのか?
⑦ 370Ωはオンオフ法で測った数値に近く、これを600Ωに近付けるためパワーのRgを大きくすると、プリのOPTインピーダンスが大きくなってしまう。
20210307