晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『オール・ザ・キングスメン』 80点

2007-04-16 09:51:15 | (米国) 2000~09 

オール・ザ・キングスメン

2006年/アメリカ

権力を持つと人間は変ってしまう

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆90点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆85点

音楽 ★★★★☆80点

ロバート・ペン・ウオーレンの原作を、「シンドラーのリスト」のスティーヴン・ゼイリアン脚本で製作・監督も手掛け「政治の腐敗」をついた社会派ドラマ。製作費8000万ドルという途方もない大金を賭けただけあってパヴェルム・エデルマン撮影・ジェームス・ホーナー音楽を始め豪華なスタッフ陣。
実在のルイジアナ州知事ヒューイ・P・ロングがモデルでショーン・ペンが人間味たっぷりに演じている。郡の出納官だったウィリー(S・ペン)は小学校建設入札の汚職を訴えクビになるが、欠陥工事で3人が死亡。新聞記事に取り上げられ一躍ヒーローになる。
当て馬州知事候補に祭り上げられながら、庶民の心を射止めた富裕層への挑戦の演説で当選を果たす。新聞記者だったジャック(ジュード・ロウ)の眼を通して善と悪、愛と憎しみの変遷を描いている。
人間は権力を持つと欲望の塊となり、それを維持するため理想を捨ててしまうのだ。このへんはウガンダ・アミン大統領の「ラストキング・オブ・スコットランド」と酷似している。
ジャックは父親代わりの判事(アンソニー・ホプキンス)や初恋の人アン(ケイト・ウィンストレット)とその兄アダム(マーク・ラファロ)も巻き込み犠牲にしてしまう。理想に燃えるウィリーの挫折を観ながら、人間は「愛と憎しみで思わぬ人生を送る哀しさ」を感じる。



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