晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『めぐり逢い(1957)』 80点

2007-09-29 14:44:11 | 外国映画 1946~59

めぐり逢い(1957)

1957年/アメリカ

ラブ・ストーリーのお手本映画

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆85点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

レオ・マッケリー監督が’39にシャルル・ボワイエ主演で撮った第一作を、’57にケリー・グラント、デポラ・カー主演でリメイクしたラブ・ストーリーのお手本映画。
名うてのプレイボーイ、ニッキー(C・グラント)が婚約者のいるアメリカへ船旅する途中テリー(D・カー)の毅然とした美しさに魅了される。テリーも夫がいるにも拘らず、ニッキーの世間の噂とは違う祖母想いの優しさと、一途さに惹かれて行く。
NYでの2人は互いの生活を見直し、半年後の7月1日5時、エンパイア・ステイトビル屋上での再会を誓い合う。
前半はラブ・コメディ風で、後半はドラマチックなラブ・ストーリーとして仕上がっていてナカナカ飽きさせない。
冒頭各国のメディアが報じるニッキーの婚約騒動も、お国柄の違いが出て面白い。またデッキでのラブ・シーンも、顔が写らないお洒落な映像に感心させられる。
如何にもハリウッドならではの得意なジャンルで、その後’94ウォーレン・ビューティ、アネット・ベニングでリメイクされたり、トム・ハンクス、メグ・ライアンでテーマ設定を模倣されたりしている。
この作品が秀逸なのは、交通手段が飛行機ではなく豪華客船の旅が憧れで、伝達手段も電報や備え付けの電話だった時代背景に見合ったラブストーリーであったこととは無関係ではない。残念ながら「再会することが愛の証し」というプロットは今では通用しない。金が全ての生活を投げ打って、なお「相手を思いやる心」に拍手を送れることも難しい。登場人物に悪役がいないのも現実離れしているが、そんなことは超越して夢心地で見て欲しい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿