晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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「マネー・ピット」(86・米 )60点

2019-02-14 16:26:01 | (米国) 1980~99 


・ 若きT・ハンクスのコメディアンぶりを楽しむ。


今やハリウッドの大御所的存在のトム・ハンクス。「スプラッシュ」(84)以来コミカルな青年の役がはまり役だった頃のコメディ。

製作総指揮にS・スピルバーグの名があり若きT・ハンクスの主演となれば、期待が膨らむ。

駄作ではないが、期待するほどのものでもなかったのは、監督(リチャード・ベンジャミン)脚本(デイヴィッド・ガイラー)のせいか?

ロック専門弁護士ウォルター(T・ハンクス)とヴィオラ奏者アンナ(シェリー・ロング)のカップルがアパートを追い出され、20万ドルで豪邸が手に入ると欠陥だらけのマイホームに悪戦苦闘するという泣き笑いコメディ。

日本ではドリフのコメディでお馴染みだが、チャップリン、キートンなど無声映画時代のスラップスティック・コメディへのオマージュか?

見かけは豪邸だった家は、水道から泥水が出たり、派手に階段が崩れ落ちたり、床が抜けたり、ハチャメチャ。その都度T・ハンクスの孤軍奮闘ぶりは加藤茶を思わせ今や貴重な映像だ。

アンナの元夫で指揮者マックスを演じたアレクサンダー・ゴノドフは、元ボリショイ・バレエ・ダンサー出身で俳優に転身したが早逝してしまった。スタイリッシュで自信過剰なアーティストの雰囲気が出ていたが役柄としては中途半端。

いつまでたっても修理が終わらないが<あと2週間で完成>を繰り返す現場監督が気を惹いた。

疲れを癒すにはもってこいの粋なエンディングが楽しいアメリカン・コメディだ。