晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『百万長者と結婚する方法』 75点

2011-05-19 17:53:26 | 外国映画 1946~59

百万長者と結婚する方法

1953年/アメリカ

3女優の魅力比べが楽しい

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 75

ストーリー ★★★★☆75点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆75点

ビジュアル ★★★★☆75点

音楽 ★★★★☆75点

ナナリー・ジョンソン製作・脚本によるロマンチック・コメディ。20世紀フォックスのシネマスコープ第2作目というのが売りで、冒頭音楽担当のアルフレッド・ニューマン指揮によるオーケストラ演奏がFIXで延々と続く。いままではフル・オーケストラは画面が切れて映らなかったという時代だったのだ。
物語はNYのモデル3人が金持ちと結婚するのを目的に高級アパートを借り相手探しをするという、コメディ向けのハナシ。リーダーは年上のシャッツィ(ローレン・バコール)で年下のポーラ(マリリン・モンロー)が親友のロコ(ベティ・グレイブル)を呼び寄せ同居が始まる。3人の魅力比べが最大の見どころ。R・バコールはハンフリー・ボガートの25歳年下の妻として名高く共演も多い。<ザ・ルック>といわれる上目づかいの表情と個性的なハスキー・ボイスが魅力的。ここでは初老の独身貴族ハンリイに気に入られ<「アフリカの女王」に出ていた年寄りの俳優が好きだ>という楽屋落ちの台詞があった。B・グレイブルも同じく<ハリー・ジェイムスの音楽ならすぐ分かる>という実生活の夫の名を出すが実際は違っていたというネタを披露している。彼女の魅力は気さくな下町娘という雰囲気と健康的な脚線美。ピンナップ・ガールとして米兵の人気者だった。本作でも充分その魅力を振りまいてくれる。そしてなんといってもM・モンローの愛らしさはこの年から。とくにメガネをかけた女は男に嫌われると思い、人前では裸眼で壁にぶつかったり、本を逆さに読んだりとても微笑ましくキュートな魅力が全開。3人の婚活が、好きでもない金持ちより貧乏でも好きな男になる展開に及ぶが、好きな男が金持ちなら最高だという当たり前のハナシは、古今東西普遍のテーマだった。