晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『輝ける女たち』 80点

2007-04-21 18:09:46 | (欧州・アジア他) 2000~09

輝ける女たち

2006年/フランス

人を許すことは時間・空間が必要

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆75点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

新鋭ティエリー・クリファ監督が豪華キャストを擁しハートフルな物語を演出。
南仏のリゾート地ニースにあるキャバレー「青いオウム」のオーナー、ガブリエルを巡る人々が彼の死により久し振りに出会う。次々現れる登場人物の相関図を理解するまで落ち着かないが、臨場感溢れる舞台のシーンは、なかなか情緒があって素晴らしい。
ニッキー(ジェラール・ランバン)は、兄と慕うガブリエルを失い店を継げない苦境のなか、専属歌手レア(エマニュエル・ベアール)を追いかける。そのプレイボーイ振りは、老いる孤独さが滲み出ていてなかなか味のある演技だ。レアは憧れていたニッキーに想いを伝えアメリカへ旅立つ。E・ベアールが吹き替えなしで唄うステージも魅力的。元妻のアリス(カトリーヌ・ドヌーブ)は、自由奔放で人生を満喫し、自信満々の自立した女を演じ、さすがの存在感。幼馴染のシモーヌ(ミュウミュウ)は、対照的に男を立てながらも、生活力旺盛なしっかり者で意外性充分。2人の異母兄妹(ニノ・マリアンヌ)の人生も片や同性愛、片や夫と上手く行かず離婚寸前で養子を貰いにロシアへ行こうとする。
普通の人は一人もいない、個性豊かな登場人物のオンパレードだ。夫々悩みを抱えながら、疎遠になっていた人々が新しいスタートに踏み切るためには、現実を受け止めて人を許すことが必要だと教えてくれる。


『ローズ家の戦争』 75点

2007-04-21 11:12:33 | (米国) 1980~99 

ローズ家の戦争

1989年/アメリカ

男の未練が不幸を招く

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 75

ストーリー ★★★★☆75点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆75点

ビジュアル ★★★★☆75点

音楽 ★★★★☆80点

ダニー・デヴィートが2度目の監督をして自らも出演しているブラック・コメディ。
オークション会場でバーバラ(キャスリン・ターナー)との出会いで一目惚れしたオリヴァー(マイケル・ダグラス)は結婚して2人の子供に恵まれ、絵に描いたような一見幸せな家庭を築いていた。妻はマイホームを手に入れ子育てにひと段落の17年目に、2人の価値観が違っているのに気付く。夫の食事マナー・いびきの凄さに我慢できなくなってくる。
こうなると、女は心変わりは絶対しないのに、男は未練たっぷり。ここまでオーバーではないが、良くあるパターンだ。結局、男の未練が哀れな結末となるという教訓か?
観終わって何らかの教訓を得るか、単なるコメディと取るかは人サマザマだが、共通認識は「女は怖い」。