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西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

「事業をスクラップする仕組み」に効果的なのは、新規事業を始める際には同じ数以上の事業を止めること。これ、12月議会で提案してみますかね???

2023-10-25 08:03:47 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

市長には、会派からの予算要望提出時に「本市の財政状況が、極めて厳しいことを市政ニュースに掲載するなどし、多くの市民に知っていただくよう努めるべき」と伝えていました。
で無事、掲載はされたわけですが、この内容で多くの方に伝わるかと言われれば、甚だ疑問…
多くの方は西宮市の財政状況に問題があるなどとは微塵も思ってもいないでしょうしね。。。
 ↓

さて本題。昨日、市HPに10/16の政策調整会議の簡易議事録が上がっていたので拝見しました。
ちなみに「政策調整会議」は、局長級以上という、民間企業で言うところの役員級が勢揃いする会議。
きわめて重要な会議と言えるでしょう。
と言うわけで今日は、その内容を読んでの感想など。
 ↓
【出席者一覧】


当然、現在の厳しい財政状況について議論が交わされたようで、なかなか興味深い意見がありますね。
具体的な内容は以下の通り。
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「人件費の抑制に関して」の「目標額を達成するためには、職員の削減だけでなく、給与構造そのものを変えなければならないのではないか」という意見などは、まさにその通りだと思います。
また、その前提として考課を厳しく行い、真面目に頑張っている職員さんが馬鹿を見ないようにすることは必須。
更に、そのためには職位に応じて求められる役割の明確化や、360度評価の実施等、上だけに受けが良くてもダメにすることもきわめて重要だと思っています。
ここらへんは従前から訴えてきている内容ですね。
 ↓
【ご参照】
課長になったら責任は増すし、仕事も増える。でも給料は上がらんし・・・ではダメなんです!@2015年7月のブログ
西宮市役所は「働かないおじさん」のパラダイス!? ~在宅勤務者の業務量の把握・進捗確認が必要です~ @2020年4月のブログ
組織・役職に応じた目標を設定し、その達成状況も含めて開示する。これこそが形だけになってしまっている制度に魂を入れるための第一歩です!@2020年6月のブログ
上の受けはいいけど、横と下には…な人っていますよね。そういうのを俯瞰的に見るためにも、360度評価は有効だと思うわけで。@2021年9月のブログ

また「給与カットする場合は、廃止する事業などを示した全体計画を作り、市民サービスへの影響も含めた全体像が見えなければ、実施は難しい」という意見なんかは、職員さんとか組合の側から見れば、そらそういう話になるわな...ということだとも感じています。
真面目に働く職員さんの側から見れば「俺ら、真面目に仕事してきたやん。税収も好調やって言うし財政危機とか、これまでなんにも聞いてない。それが突然やばいとか、給料カットとか言われても」という感じやろな...と思いますし。

私は「一律給料カット!」ではなく、上にあげたような、より効率的で効果的な組織を作ることにつながる人事・給与制度を構築するための機会として、今回の財政危機を活用してほしいと思っています。
が、それが出来ず、財政危機を脱することもできないなら一律カットもやむを得ないのでしょう。
そして、そういう展開になるなら、人事院勧告に基づき、周辺自治体等の給与改定がなされたとしても、西宮市も同じように増額改定することは難しくなるでしょう。
つくづく、このような状態に至るまで問題を放置し、後手に回ってしまったトップの責任は重大だと思います。
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全都道府県で2年連続引き上げ 人材確保へ初任給を大幅増―人事委勧告@2023年10月19日付・時事ドットコムニュース

あと気になったのが『事業実施後3年程度で指標により見直しを検討する「サンセット方式」など、事業をスクラップする仕組みを作る必要がある』という、この意見。
「事業をスクラップする仕組みを作る必要がある」という意見には大賛成ですが、より効果的なのは「新規事業を始める際には、同じ数以上の事業を廃止することを義務付ける!」だと思うんですよね。

役所は、一度始めた事業はなかなか手放しません。
またスタートすることで新たな関係者が出てくる以上、見直しを検討したとしても「やっぱり必要...」という話になることも多いでしょう。
だったら、新しい事業を開始するハードルを高くする。
それでも始めたいと思うくらい重要度が高い事業なら事業開始と、必要度が低くなっている事業の廃止をセットにする。
こうした取組を進めれば、おのずと事業の改廃は進んでいくと思うんですよね。
公共施設の総量縮減についても同じことを言っていますが、この視点、とても重要だと思っており、12月議会で取り上げることも考えています。
もちろん、その前に、現行の施策・政策や業務手順等を総点検し、徹底的に見直すことを前提としての話ですよ。
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【ご参照】
短期的課題が人件費の削減なら、長期的課題は施設総量の縮減。得た回答を確実なものにするため、継続して追いかけます!@2023年10月のブログ

それにしても考えれば考えるほど、今の財政危機って、突然、目の前に現れたものではないんですよね。
そして、やらなければならないことも原因も分かっている。
ならば、こんな状況に陥る前に対策を進めていくべきだったと思うわけで、忸怩たる思いを拭えません...

とはいえ、これをきちんと活用すれば、西宮市役所を、もっと活気に満ちた活力に溢れる組織に帰ることにつなげる機会にすることもできるはず。
その方向に持っていくことができるよう、引き続き、微力を尽くしてまいります。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。