ブログ 「ごまめの歯軋り」

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文芸散歩 倉野憲司校注 「古 事 記」 (岩波文庫 1963年)

2017年10月05日 | 書評
稗田阿禮が誦習した古代の神話・伝説・歌謡を太安万侶が書き留め、712年に成立したわが国最古の歴史書 第17回
下巻
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第24代 仁賢天皇
復讐の鬼となった弟袁祁の石巣別命(顕宗天皇)の後を継いで、兄意祁命、石上の広高宮に即位。仁賢天皇は大長谷若建天皇の娘、春日太郎女を娶って生まれた御子は高木郎女、財郎女、久須毘郎女、手白髪郎女、小長谷若雀命、真若王の6柱。丸邇の日爪臣の娘、糠若小郎女を娶って生まれた御子は、春日の山田郎女。合計7柱であった。小長谷若雀命が皇位を継承した。

第25代 武烈天皇
小長谷若雀命、長谷の列木宮で即位。8年の在位であった。この天皇には子がなかった。御子城として小長谷部を定めた。御陵は片岡の石坏の岡にある。品太天皇の五世の孫、袁本杼命が淡海国より登らせて、手白髪命と結婚して皇位を継いだ。

第16代 継体天皇
品太天皇の五世の孫袁本杼命、伊波禮宮で即位。継体天皇が三尾君の娘若姫を娶って生まれた御子は、大郎女、出雲郎女二柱。尾張連の祖凡連の娘、目子郎女を娶って生まれた御子は、広国押建金日命、建小広国押楯命二柱。大后手白髪命を娶って生まれた御子は天国押波流岐広庭命一柱。その他の妾より生まれた御子を併せて19柱であった。広国押建金日命と建小広国押楯命と天国押波流岐広庭命が皇位を継いだ。この天皇時代に筑紫国君石井は天皇の命に逆らい乱を起して、物部荒甲連と大伴の金村連の二人が乱を平定した。天皇は43歳で崩御し、御陵は三島の藍にある。

第27代 安閑天皇
広国押建金日命、勾配の金箸宮で即位。この天皇には子はなかった。御陵は河内の古市の高屋村にある。

第28代 宣化天皇
建小広国押楯命、檜?の廬入野宮で即位。意祁命(仁賢天皇)のヒメ、橘の中ヒメを娶って生まれた御子は、石ヒメ、小石ヒメ、倉の若江王の三柱。他の妾より生まれた御子は二柱。

(つづく)