ブログ 「ごまめの歯軋り」

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文芸散歩 倉野憲司校注 「古 事 記」 (岩波文庫 1963年)

2017年10月06日 | 書評
稗田阿禮が誦習した古代の神話・伝説・歌謡を太安万侶が書き留め、712年に成立したわが国最古の歴史書 最終回
下巻
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第29代 欽明天皇
天国押波流岐広庭命、師木島の大宮で即位。宣化天皇の石ヒメを娶って生まれた御子は、八田王、沼名倉太玉敷命、笠縫王の三柱。また小石ヒメを娶って生まれた御子は上王一柱。また春日の日爪臣の娘、糠子郎女を娶って生まれた御子は、春日山田郎女、麻呂古王、宗賀の倉王の三柱。また蘇我稲目宿祢大臣の娘、岐多斯ヒメを娶って生まれた御子は橘豊日命、妹石?王、足取王、豊御気炊屋ヒメ命、亦麻呂古王、大矢王、伊美が古王。併せてわせて25柱の御子が生まれた。沼名倉太玉敷命、橘豊日命、豊御気炊屋ヒメ命、長谷部の若雀の命が皇位を継いだ。

第30代 敏達天皇
沼名倉太玉敷命、他田宮で即位。在位14年であった。母違いの妹豊御気炊屋ヒメ命を娶って生まれた御子は、静貝王、竹田王、小治田王、葛城王ら八柱。伊勢の大鹿首の娘、小熊子郎女を娶って生まれた御子は布斗ヒメ命、寶王の二柱。他の妾より七柱であった。御陵は河内の科長にある。

第31代 用明天皇
橘豊日命、池邉宮にて即位。3年間の在位であった。天皇蘇我稲目宿祢の娘意富藝多志ヒメを娶って生まれた御子は、多米王一柱。また庶妹間人穴太部王を娶って生まれた御子は、上宮の輕戸豊聡耳命(聖徳太子)、久米王、植栗王、茨王の四柱。當麻の倉首比呂の娘、飯ヒメを娶って生まれた御子は、當麻王、須賀志呂吉郎女。御陵は石寸の掖上にある。後に科長の陵に移した。

第32代 崇峻天皇
長谷部の若雀の命、倉橋の柴垣宮で即位。在位4年であった。御陵は倉橋の岡の上にある。

第33代 推古天皇
豊御気炊屋ヒメ命、小治田宮で即位した。在位37年であった。御陵は大野の岡の上にあったが、後に科長の陵に移した。

(完)