できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

余計なことしてかえって混乱するくらいなら、教育予算だけ黙って潤沢につけて、あとは何もしないでくれ

2019-01-27 09:56:05 | 受験・学校

いじめ放置した教員は「懲戒」…改正法案提出へ(YAHOO!ニュース=読売新聞配信、2019年1月26日)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190126-00050055-yom-soci&fbclid=IwAR3FtSoCSEg9rsWmz717BDb4KXA8Nim9TE1rFHAs8XdsDbKHR6sS4UvjbT4

この記事で示された「いじめ対応が不適切な教職員に厳罰(懲戒)を」という流れって、2006年の教育基本法「改正」やその頃の教育再生会議の頃から、ずっと続いている流れですね。

でも、そういう過去の議論の経過を知っていたら、すぐに気付くかと思いますが…。

いくら法整備を通して学校や教育行政の関係者に懲罰的な対応を行っても、実際にたとえば適切な現場対応のできる教職員・教育行政職員を育てたり、あるいは、現場対応について適切なアドバイスのできる研究者・専門職を育成したり、そして、そのための人員配置等々の条件整備(=これは大学などでの研究助成も含む)を行ったりしなければ、一向に「その法の趣旨どおりに動ける人が育ってこない」わけですわ。

その結果が、いまのありさま。いじめ防止対策推進法ができたって、実際にその趣旨どおりに学校や教育行政の現場レベルで適切に動ける人が少ないわ、調査委員会を適切に動かせるだけの研究者・専門職も育っていないわ、学校や教育行政の被害者本人及び遺族・家族への対応も一向に改善されないわ…という現状です。

なので、私の立場からすると、「こんな法改正で問題が解決するようなら、誰も苦労しないよ、まったく」という感覚しかありません。

また、本来、政治家がやるべきことは、上記のような条件整備等々に対して積極的になるよう文科省等々へ働きかけることかと。

でも、むしろ上記のような条件整備よりも、こういう懲罰的な法整備に熱心になればなるほど、政治家は「私ら、対策とるよう法整備を行いました」という「言い訳」のもとに、本来なすべき条件整備等々をサボりつつ、他方で自らの政治家としての責任逃れをする&近い国政選挙の争点化回避をすることが可能になります。
そして条件整備が整わない、人が育たないから、現場レベルの対応は一向に変わらず、引き続き問題が起こりつつづける。問題が起きたら起きたで、また懲罰的な法改正で責任逃れをする&近い国政選挙の争点化回避をする…。こういう悪循環を続けている限り、なにも子どもや教職員、保護者の暮らしている現実は変わりません。

ついでにいうと、またまた、記事によると、この件でも馳さんが動いているようですが…。この馳さんこそが、政治家のなかではクセモノです。いろんな人びと(たとえばいじめの被害者家族・遺族など)の陳情を「よく聴いてくれる人」らしいですが。でも、その話を聴いたあと、本当に適切な課題解決の道筋を示しているかというと、私から見ているとかなり、疑問です。ほかにも「クセモノだ」と思う人は与野党問わずいるのですが、あえて名前は伏せます。

「余計なことしてかえって混乱するくらいなら、教育予算だけ黙って潤沢につけて、あとは何もしないでくれ」

これが、いま、学校教育や子どもの問題に関して、与野党を問わず、国政及び地方政治を問わず、すべての政治家に対して望むことです。



今日(1月27日)のプリキュアの話です。

2019-01-27 09:32:19 | プリキュア話

先ほど今朝のプリキュアおわりました。

もちろん今日が今年のプリキュア=HUGっとプリキュアの最終回です。

さて、この最終回の物語なんですが、基本的な流れとしては、「新旧プリキュアの引き継ぎ」「未来からやってきた人たちとの別れ」「おとなになったプリキュアたち」の3つのパートで構成されていました。

まず「新旧プリキュアの引き継ぎ」ですが。今日はHUGっとプリキュアの物語のなかに、来週からのスタートゥインクルプリキュアの主役・キュアスターが登場していました。

前回、プリキュアたちがクライアス社の社長プレジデント・クライとの対決に勝って、再び世界が時間の流れを取り戻しました。それでもなお街には時々、トゲパワワに満ちた人がいる。そのトゲパワワに満ちた人が猛オシマイダーになってしまうので、やっぱりプリキュアたちが変身して退治している。そこへ、助っ人としてキュアスターが登場する。ざっと、こんな流れでしたね。

そうそう。ここでプレジデント・クライが砂漠のど真ん中みたいなところで懐中時計を取り出し、「再び世界が時間を取り戻した」なんてことを言っていました。

なお、次週予告は当然、スタートゥインクルプリキュアになるわけですが、その前にもキュアスターとキュアエールの新旧引継ぎみたいなやりとりの場面がありました。また、今日から番組中のおもちゃのCMは、スタートゥインクルプリキュアのものに切り替わっていますね(早い!)。

次に「未来からやってきた人たち」との別れですが。この最終回の前半部分は、未来からやってきた人たち(ルールーちゃん=キュアアムールとハリー、はぐたん、そして元・クライアス社の社員たち)とプリキュアたちがいっしょにすごす「最後の日」という設定でした。

ドクター・トラウムのつくった「未来に戻る列車」(=このあたりは魔法つかいプリキュアを思い出させます)に乗って、未来からやってきた人たちは帰っていく。その前に、最後の日を楽しく過ごそう…。でも、いざ実際にその列車が出発するときには、みんな泣いちゃう。はぐたんは「どうしてみんないっしょじゃないの?」という顔しているし…。それでも、いまの時代に残るプリキュアたちは、笑顔ではぐたんを送り出そうとする…。まぁ、前半部分ではここが泣けるところですね。

そして、「おとなになったプリキュアたち」のところですが。どうもプリンセスプリキュアで少し「おとなになったプリキュア」を描いて以来、魔法つかいプリキュアで本格的にみらい(=キュアミラクル。異文化理解や観光を学ぶ大学生)・リコ(=キュアマジカル。魔法学校の教師)のおとなになった姿を描き…。そして、キラキラプリキュアアラモードでも6人のプリキュアの「おとなになった姿」を描いてきました。今回もHUGっとプリキュアの「おとなになった姿」を「2030年」という設定で描いていましたね。ちなみに、今のプリキュアたちは13歳(中学2年生)なんで、25歳くらいを描くということになりますか。

それでですね…。まず、えみるちゃん(=キュアマシェリ)はドクター・トラウムらしき年配男性に、「心とからだが成長するアンドロイド」として、ルールーちゃんをつくってもらいます。このルールーちゃん、今はまだ幼い女の子なんですが、えみるちゃんといっしょに歌が歌えます。「ずっと、会いたかった…」という話ですね。

次に、さあやちゃん(=キュアアンジュ)ですが、念願の産婦人科医になります。なぜか元・クライアス社のダイガンらしき人物が、同じ病院で勤務しています。

このさあやちゃんが、なんとまぁ、はなちゃん(=キュアエール)の出産に立ち会い、赤ちゃんを取り上げるというのが、この最終回後半の物語。また、その出産には、ほまれちゃん(=キュアエトワール)がスケートの国際大会で金メダルをとったあと、かけつける。そのかけつけるときに空港でぶつかった人が、どうも元・クライアス社のパップルらしき女性だった…なんてエピソードも盛り込まれていました。

そのはなちゃんなんですが、ファッションデザイナーで、服飾ブランドのアカルイアス社の社長になってます。それで、社長室で産気づいて、さあやちゃんの勤務する病院に運ばれる、という流れですね。また、そのアカルイアス社の前で、小学生くらいのチャラリート、ジェロス、ジンジン、タクミ風の子どもが話をしていたり…。このへんにも、元・クライアス社の人物が出ていました。

あと、はなちゃんの両親もさあやちゃんの勤務する病院にかけつけるのですが…。そのときにスーツを着た人物が、なぜか顔だけ隠して描かれます。これがきっと、未来のはなちゃんの夫なんでしょうね。

そして、さあやちゃんとほまれちゃんに付き添われて、無事にはなちゃんは女の子を出産します。「名前はどうするの?」とほまれちゃんに聴かれたときに、はなちゃんは「もう決めてる。はぐみにする」と答えます。これで、この赤ちゃん、「はぐたん」と呼ばれるわけですね。ちょうどその直前のタイミングで、未来のプリキュア(=はぐたんの成長した姿)と、未来に行ったはずのハリーのイケメン風の姿も、ほんのちょっとだけですけど描かれます。

ということで、このHUGっとプリキュアの最終回も、「ほんと、よくできてるわ~」という回でした。たぶん歴代プリキュアのなかでも私、このHUGっとプリキュアが一番好きかもしれません(それまでは魔法つかいプリキュアだったのですが)。それ以前の物語の展開も大きいですけど、やはり最終回とか、最終回間際の数回の印象って大きいですからねぇ。また、見事にプリキュアたち+元クライアス社の社員たち+プリキュアの家族や同級生たちをひととおり、この最終回に登場させていたのも、すごいな~の一言です(ちゃんとアンリくんやえみるちゃんの兄も、他の同級生たちも出ていました)。

そうそう。先週の放送分に出ていた洋館の白い服のおじさん(=どことなくプレジデントクライ風)、あれはいったい、誰だったのでしょうか? 結局、この最終回ではわかりませんでした。

それと、スタートゥインクルプリキュアの予告でひとつ、気になっていることが。それは当面4人でてくるプリキュアのなかで、ひとり褐色の肌のプリキュアがいるということ。HUGっとプリキュアは「男の子だってプリキュアになれる」でしたけど、今度のスタートゥインクルプリキュアは人種や民族の壁を越えることを意識しているのかな…なんてことを思いました。もしそうだとすると、これもまた、画期的なことかなとも思います。次のプリキュアも注目していきたいところですね。