できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

特定秘密保護法に反対します(特定秘密保護法に反対する研究者と教職員の会)

2013-12-06 14:01:48 | アート・文化

こちらも掲載します。私も名前を連ねることにしました。

特定秘密保護法に反対します

教育は、真理の追究なくして成り立たない。正しい情報がなければ真理はくもり、ときの権力者に都合のよい情報だけが社会を覆い、子どもたちの未来を損なっていく。
憲法には、国家権力の暴走に歯止めをかける役割があるが、国家が何をしようとしているのかがわからなければ、国家権力の暴走を事前に予見して歯止めをかけることもできなくなる。特定秘密保護法は、憲法の存立にとっても脅威となる。
法案によれば、「安全保障上」秘密保持が必要なものを「特定秘密」として指定し、それを漏えいした者と「特定秘密」を取得した者には厳罰が科せられる。し かも、「特定秘密」の対象は、抽象的かつ広範に及び、拡大解釈される危険性もはらんでおり、防衛省や外務省の所管する情報だけではなく、原発事故への対応 や歴史問題へ
の対応など、文部科学省が所管する情報にも拡がってくる。その取り扱い基準の公表も義務づけられてはおらず、「何が秘密かは秘密」の法案である。
戦前日本の教育界では、真理の追求が制約され、研究者と教員による戦争への協力が行われた。子どもたちは侵略戦争の先兵として戦場に送り出されていった。こうした過ちを、二度と繰り返してはならない。
私たちは、ここに、特定秘密保護法に強く反対するものである。
  
          2013126

特定秘密保護法に反対する研究者と教職員の会
池田賢市(中央大学教授)
大森直樹(東京学芸大学准教授)
一木玲子(筑波技術大学准教授)
住友 剛(京都精華大学准教授)


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特定秘密保護法案の撤回を求める公教育計画学会理事会の声明

2013-12-06 13:36:23 | アート・文化

特定秘密保護法案を撤回せよ

       公教育計画学会理事会

 

国民主権を原理とする憲法の改悪を先取りし、国家権力の思うがままの国づくりをすすめるため不都合な情報を隠ぺいすることを目的として、国会での強行採決によって成立させようとしている特定秘密保護法は、到底認められるものではない。ここに同法の即時撤回を強く求めるものである。

この法律案では、「安全保障上」秘密保持が必要なものを「特定秘密」として指定し、それを漏えいした者、そして特定秘密を取得した者には厳罰が科せられることになる。しかも、その「特定秘密」の対象は抽象的かつ広範に及び、またつねに拡大の危険性もはらんでいる。国家安全に直接にかかわる防衛省や外務省が関係することばかりではなく、文部科学省も関係する事項にまで広がってくる。その取り扱い基準の公表も義務づけられておらず、まさに「何が秘密かは秘密」の法律案である。

同法成立をしゃにむに突き進んできた現安倍政権では、戦後教育の理念と制度を根本的に否定する教育政策が進められようとしている。同法が成立した状況においては、こうした教育政策を秘密裏に策定することが容易に可能になる。その一方で、公教育の理念に則して政策批判をする立場から情報を収集することには大きな制約がかけられる。

正しい情報が開示されず、それを知る権利を奪い、また政策のあり方について批判的な声をあげることを押しつぶすこの法律案の先には、国家権力が独走した第二次世界大戦前の社会の姿が見えてくる。

市民生活を委縮させ、市民を思うがままにコントロールすることを可能にする、この特定秘密保護法案を撤回するよう、再度、強く、強く求める。

 

201312月6日


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