角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

第二、第三の‥。

2006年06月15日 | 地域の話
今日の草履は、5月19日、新潟市からお越しくださった奥様のオーダー草履です。
「完全お任せ」とのことでしたから、これまで一度もしたことのない組み合わせにしてみました。
エンジ基調のトンボ柄に、青の矢絣を合わせた配色Ⅱパターンです。ときは夕暮れ、水辺に遊ぶトンボをイメージしていただけたら幸いです。
大変遅くなりました、本日の便で出発しています。

町内に暮らす知人に、数年前から「提灯作り」に取り組んでいる兄弟がいます。「提灯」は角館のお祭りに欠かせないアイテムの一つですから、元来はそちら方面を念頭にはじめたようです。
もちろんほかに本業があって、基本的に趣味が高じての「提灯作り」なんですが、一昨日、角館を旅するお客様に「角館の一品」としてどうだろうと訊かれました。

もちろんOKです。なんら懸念はありません。『提灯のほがに、傘も張ろうがど思ってらどもよ‥』。ますますOKです。懸念の欠片も見当たりません。
角館を旅する方々に、「提灯張り」と「傘張り」の実演をご覧いただきながら、気に入ってくださったお客様からオリジナルオーダーを頂戴する、サイコーじゃないですか!

数日前、この春角館を訪れ、私の草履をお買い上げくださったお客様から、古着が届けられました。中を開けてみるとお手紙が一通。旅の思い出が綴られた文面の最後は、
『これからも良いお仕事頑張ってください』。

昨日、オーダー草履が届いたお知らせメールをいただきました。その中には、
『お元気で、少しでも多くの人を楽しませてください。会話の少なくなってしまった日本では貴重です』。

近い将来、私と同じ喜びを味わう兄弟がこの町に誕生することでしょう。

コメント (2)
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