ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

JR福知山線脱線事故

2006年04月25日 | 花物語
              宝  塚

一年が過ぎました。去年の今日の朝食を人生最後の食卓と一瞬でも思われただろうか?そんな事ありえませんよね。青年の狂った頭と心の運転によって多くの尊い命が奪われた。貴女の命もその犠牲になられた。神様は何ゆえこんなむごい運命を貴女に与えられたのだろう。

貴女と私がお会いした同じ時刻の快速電車は春休みの為だと思いますが、事故当日程、車内は込んでいなかった。私はあの時間に伊丹から乗りました。一つ空いていた座席に座り車内を見ると赤のブレザーが目に付きました。目を留めたその先に貴女の笑顔がありました。私も笑顔で目礼をしました。あなたはご主人様でしょうお隣の方に盛んに話しかけておられました。尼崎でお辞儀だけのご挨拶をして私は下車しました。事故当日も貴女は何時もの通り、何時もの時間に何も考えず乗り込まれたのでしょう。数分後に大惨事に巻き込まれるとは露知らずに・・・  

所属していた会では貴女は大先輩でした。クラブも違いましたが、その年は貴女のお仕事を手伝う事になりました。実際には貴女が全てをなさり私は名古屋であった日本大会の1日目に貴女の代理として出席しただけでした。「ごめんなさいね。貴女に何も相談せず、一人で予算を立ててしまって・・・」と気遣ってくださる優しい貴女でした。一年後お仕事が終わり、私は貴女にお礼のお葉書を出しました。この「宝塚」の写真を使って。貴女はとても喜んでくださって「私は字は打てるけれど、こんな綺麗な葉書は作れないのよ。機会があれば教えて欲しいわ」って。その後、会でお会いした時は大勢の人の中から私を見つけて声を掛けてくださいましたね。「宝塚元気にしていますか?」って。花は元気にしておりますよ。今年もようやく新芽が開き、まもなく花を咲かせますよ。「宝塚」を見るたびに貴女の笑顔を思い出します。ご冥福をお祈りいたします。

            ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

貴女にこの「宝塚」を頂いて早4,5年になりましょうか?いくこさんと二人に頂きましたね。余り丈を高くしたくないので切り詰めますが、幹の太さは頂いたときは1㎝ほどでしたが、今は3㎝ほどに太く花数も年々増えていますよ。その貴女が去年の9月脳血栓の二度目の発作で倒れました。目の前で起きたことなのに今だ信じたくない気持ちです。一度目の時も、その後、足を怪我された時も、私はお見舞いの葉書を(自分の作品を使ったもの)出し続けましたね。「私が元気になったからだと解っているのですが、貴女からのお葉書が来ないのがさみしい」とメールくださいましたね。「嬉しかったよ」と言う貴女の言葉を信じて、この度もリハビリ中は楽しいお葉書で貴女を励ますつもりで居りました。だのに、だのに、貴女はまだ眠り続けたまま・・・ 7ヶ月が過ぎようとしています。

私の「宝塚」は常識的には不吉な花の位置にいる。しかしそれ故に私はこの花が尚愛おしい。花を見てそれぞれの人との思い出を大切にしたいと思っている。





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2 コメント

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Unknown (ちっち)
2006-04-25 22:14:47
長生きは周りから親しい人が去っていく事なんですよね。特に同い年の人との別れは心がキリキリ痛みます。



今日の尼崎は喪服に花束を持った人が、

三々五々歩いているという感じでした。



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Unknown (いっさ)
2006-04-25 20:52:36
宝塚美しい花ですね。長く生きるという事は親しい人を見送る事も多くなるという事かもしれないと思っています。事故で突然お友達を亡くされたお気持ちお察しします。

ご病気と闘っておられるお友達のご回復お祈りいたします。
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