緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

不平不満の正体と解消方法

2020-09-28 22:02:50 | 心理
先日行った小旅行記を書くつもりだったのだが、なかなか筆が進まない。
明日は在宅勤務で朝は少しゆっくりできるので、寝るまでの間、別のテーマを書くことにした。
人間の心理だ。
「不平不満」の心理について考えて見た。

常に不平不満を抱えた生き方って辛い。
恒常的な不平不満でやっかいなのは、その感情が正義感、正論、といったものに姿を変えて表現されることだ。
当の本人は不平不満をこのようなものに置き換えて表出していることに気付かないし、このような偽装された感情を向けられた側もなかなか気づけない。
私の経験上、もっとも避けなければならない人間関係というのがこのパターンだ。

では何故、人間は恒常的な不平不満を持ってしまうのか。
いくつかの原因を考えてみた。

①人生のプロセスで不幸な人間関係から受けたトラウマなどが原因で自分の潜在意識の深いところに、自分の本当にやりたいこと、本当の感情の表現を規制する働き(心理的ブロック)が根付き、その規制の働きと自分の本当の感情との間の葛藤が怒りの感情を生みだし、その怒りをストレートに表現できない状態が、不平不満という形となって表れる。
この規制は強い恐怖と結びついた想念のようなものである。

②①のような自分の気持ちに規制がかかった状態だと、自分の気持ちのとおりに行動することが出来ない。だから自分で行動しないで他人に依存することになる。
自分の力で気持ちを満たすよりも、他人に何かをして欲しい、他人に何かをしてもらいたいという心理傾向が恒常的となる。
その結果、ますます自分が頼りなく感じるようになり、それがまた他人に対する依存心を助長させていく。

要は不平不満とは、心の中に自分でどうすることも出来ない心理的な規制があるために、自分の気持ちを自分の力で満足させることが出来ず、その結果、他人に何とかしてもらおうと依存する状態で出てくる感情なのだ。
だからこの気持ちがストレートに現れずに、他人や政府、政治家などに対する批判とか、有名人のスキャンダルに対する誹謗、中傷などといった形で現れることもある。
自分のその感情を認められないからである。

ではこの不平不満を解消するにはどうしたらよいのか。
まず2週間でもいいから、この不平不満を封印する。
不平不満がいつものように出そうになったら、ガマンする。
自分の心の問題から来る不平不満を、他人などへの正義、正論といった批判の形で、偽装された転換をしない。

こういうことを実践していけば、自分の心の中に強い恐怖とセットなった心の規制が存在していることに気付くに違いない。
そしてこの規制と自分の本当の気持ちとの葛藤が不平不満を生みだしていることに気付いていく。

しかし気付いたからと言って、この規制は簡単に取れるものではない。
まずはこの規制の存在に気付きながらも、心の奥底の本当の気持ちを満たしていく。
要するに規制と自分の本当の気持ちとを切り離してみるのである。
規制は多くの場合、強い恐怖であるが、この恐怖を感じながらも、自分の本当にしたいことに気付き、それを実行していく。
そうすると他人に対する依存する気持ちもなくなっていくのではないか。
他人に依存して不平不満を言っているくらいなら、自分のしたいことを実行した方が、よっぽど気持ちいいということが体感されていくからだと思う。

規制が強い人は、人に心を開いていけない。
規制の強さに押しつぶされて、エネルギーを消耗しつくしている。
辛い思いをしてまでエネルギーを枯渇させるくらいなら、独りでいた方がましだ、という心境であろう。
だからあえて人と関わらずに、自分の世界の中で楽しみを見いだす人もいる。
このようなタイプの人は不平不満は少ないが、孤独で、人と関わる喜びを体験していないから、世の中で生きるという現実感を感じていない。

規制の強さには個人差があるだろうが、強い規制がある人が自らの力でそれを解消していくことは並大抵のことでないと思う。

次回の心理のテーマではこの「規制」とどう向き合うかについて考えていきたい。
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