緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

NLPによって対人恐怖症は改善されるのか(11)

2023-09-01 23:26:23 | 心理
(前回からの続き)

【最後に】

対人恐怖症の解決に取り組むこと、35年。
それまでの間、殆どブランクなく様々な心理療法を試してきた。この間の人生と言えば、仕事と心理療法とギターと絶え間ない自己分析の作業しかなかったと言っていい。

正直なところ、対人恐怖症に有効な心理療法は未だ現れていない。
虫恐怖、乗り物恐怖、会食恐怖といった恐怖症であればNLPによる潜在意識や記憶の書き換えでも上手くいくかもしれない。
しかし、何十年にも渡る自己否定や人間不信の体験を起因とする重い対人恐怖にはこのような療法は歯が立たないと言っていい。

最近ネットを検索していると、誇大な表現で、何十年もの苦しみ、悩みがたった〇回、たった〇分で治るとか、半年から1年くらいの期間で心理セラピストとして独立開業可能と謳って、巧妙な勧誘方法で高額な料金で申し込みさせる手法を使った心理ビジネスを見かけるようになった。
ひと昔前までは、カウンセラーなどの心理職はせいぜいイエローページに広告を出す程度で、細々と対面でセッションを行う人が殆どであったが、ネットの普及で大きく状況は変わった。
今は、zoomなどのネット環境で、多くの人対象に講習や養成講座を開設し、億単位の売上を上げ、それを公言している人もいる。

しかし私もこの種の講座を受けたことがあるが、苦しみの解決に確実な効果を出せるものはなかった。
虫歯を治してもらいたくて歯医者にいったけど、高額な料金を取られたうえに治らなかったならばその歯医者には2度と行かないだろう。
しかし現実には心理療法の世界には、治せないのにお金をクライアントから得ている方はたくさんいる。
医療と違って、治せなかった事実に対する責任を負うという、明確な事実を突きつけられることが無いからだ。クライアント側に問題があるなど、いくらでも理由を付けて問題に直面することを回避することが出来る。
しかし治せないというのはクライアントに問題があろうがなかろうが紛れもない現実なのだ。

自己否定が今まで書いてきた方法で解消されてきたら、こんな方法で対人恐怖が改善していくのではないかと思っている。
それは何人かの心理スタッフと共に、少人数のクライアントとともに、ある活動をすることである。
ある活動とは、例えば、手つなぎ鬼、ドッジボール、(S)陣取り、探検、小旅行、ホームパーティー、ハイキングなどをスタッフとクライアントたちで行うことで、我を忘れて笑ったり、楽しんだりする過程で、人間が本来持っている根源的な自己肯定の感情や、人に対する優しさ、人といることの安らぎ、前向きな行動力、創造力を取り戻していくことを目的としたものである。
幼少期から思春期、青年期のそれぞれの人生過程において、得たくても得られなかった体験を遅ればせながら体験し、人間らしい感情を取り戻していくのである。

このやり方は重い対人恐怖症者にとってかなり有効な方法ではないかと思っている。
ただこの活動をする前段階として、自己否定と自己否定した自分を抹殺し異なる自分になろうとする強迫的衝動による行動パターンは最低限、ある程度解決が進んでいる必要がある。
これは個人セッションにて対応する。

そしてボランティアに近い低料金で行う。だから副業としてか、退職してから行うことが条件だ。高額料金は取らない。

まだ夢の段階だが、自分の苦しみが完全に解消された時、このようなことをしようという気持ちが強まっているかもしれない。
こう考えるだけでも気持ちが前向きになってくる。
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