2.ヴァイオリン
今年の夏ごろに、ふとJ.S.バッハのヴァイオリンソナタとパルティータを聴きたくなって、今まで持っていたジョルジュ・エネスコやヨーゼフ・シゲティ、ヨーゼフ・スークのCDの他に、この組曲の代表的な演奏者たちの録音を買い求めて聴き比べをしてみた。
結局昨年から今までに聴いた演奏者は下記となった。
①ヘンリク・シェリング 旧録音
②ヘンリク・シェリング 新録音
③ジョルジュ・エネスコ
④ヨーゼフ・シゲティ
⑤ヨーゼフ・スーク
⑥ギドン・クレーメル
⑥ヤッシャ・ハイフェッツ
⑦ナタン・ミルシティン
⑧和波孝禧 旧録音
⑨和波孝禧 新録音
⑩オスカー・シュムスキー
⑪カール・ズスケ
ヴァイオリンは今まであまり聴いてこなかった。
本格的に聴いた演奏は、20代の頃に姉の誕生日に買ってあげ、後でカセットに録音して聴いたヘンリク・シェリングのバッハの組曲の演奏(旧録音)。その後はヨーゼフ・シゲティの同組曲の録音ぐらいである。
理由は音が自分の趣向に合っていないと感じていたこと。
しかしバッハの音楽を理解するためには、この代表作であり傑作のヴァイオリン組曲を聴くことは必須である。
①~⑦は昨年の夏に集中して聴き比べをしたが、正直どれがベストか自分なりに結論を出すことはできなかった。
やはりこの楽器の音楽の聴き込みが足りないし、バッハの音楽の理解がまだまだ未熟であるからだ。
夏が過ぎ秋にはヴァイオリンから遠ざかったが、冬になり原博の「ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのシャコンヌ」を聴きたくなり、持っていたCDを久しぶりに聴いた。
このCDはライブ演奏であったが、以前から何か心に残るものがあり、折に触れて何度か聴き続けてきたのであるが、この曲の演奏者の和波孝禧氏の演奏をもっと聴きたいと思うようになっていた。
そんな時、12月24日に彼のコンサートが開かれることを知り、彼の生演奏を初めて、そしてヴァイオリンの生演奏を初めて聴いたのである。
実はこのコンサートで彼が生来の全盲であることを初めて知った。
とても驚いたがコンサートの演奏も素晴らしく、会場で売られていた邦人作曲家の曲を集めたCDとバッハの組曲の新録音のCDを買い、その後バッハの旧録音も手に入れて、年末年始に聴き込んだ。
彼の音、演奏は、くせがなく、正統的な解釈のもと真摯なものである。
あっさりしているようで、心に残り続ける。
地味だからであろうか。それとも国際コンクール上位入賞者だけをもてはやす日本音楽界の実情からであろうか。
和波氏の存在はクラシック界であまり知られていないのではないかと思う。
しかし彼の演奏は何度も聴くに値するものだと思う。
和波氏のこれまでどのような人生を歩んできたか知りたくなり、彼の著作である「音楽からの贈り物」という本を買った。これも近いうちに読む。
それと最近、ヨハンナ・マルツィ(Johanna Martzy 1924-1979)という女流ヴァイオリニストの存在を知った。
Youtubeでしか未だ聴いていないが、彼女の弾くバッハのシャコンヌやメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調の音に釘付けとなった。
今まで聴いたヴァイオリニストの誰よりも力強く、生気に満ちた音、演奏であった。
幸いバッハのソナタとパルティータの全曲録音が出ており早速注文したが、楽しみだ。
ギターのセゴビアのように、楽器の持つ音の神髄を真に熟知した演奏家かもしれないと思った。
これもいつか記事にしようと思っているのであるが、Youtubeでセゴビアのドキュメンタリーがいくつか投稿されており、その撮影の中で生演奏されるセゴビアの音が物凄いのだ。
これだけの音を楽器から引き出す能力はまさに神業といっても大袈裟な言い方ではないとその時思った。
ヨハンナ・マルツィの音も同様な感じがした。
あわせてヒラリー・ハーンという若い女流ヴァイオリニストのシャコンヌも聴いてみたが、17、8歳で録音されたというその演奏を聴いて、その年で想像できないレベルの演奏解釈、音の表現、技巧、音程の正確さを聴いて驚嘆したが、何度か繰り返し聴いてみるうちに、何か物足りなさを感じるようになった。
10代後半の未だ若い時の演奏だからなのであろうが、何かもっと深いものが足りないように感じた。
バッハの組曲など、そう簡単にベストの演奏を選び抜くことなどは出来ない。
しかし昨年から今年の初めにかけて何度も聴き比べして少しは前進したような気がする。
今年はもっと聴き込んで、何か掴みたいと思っている。
今年はヴァイオリン鑑賞も新たに加わるからお金がかかりそうだ。
今年の夏ごろに、ふとJ.S.バッハのヴァイオリンソナタとパルティータを聴きたくなって、今まで持っていたジョルジュ・エネスコやヨーゼフ・シゲティ、ヨーゼフ・スークのCDの他に、この組曲の代表的な演奏者たちの録音を買い求めて聴き比べをしてみた。
結局昨年から今までに聴いた演奏者は下記となった。
①ヘンリク・シェリング 旧録音
②ヘンリク・シェリング 新録音
③ジョルジュ・エネスコ
④ヨーゼフ・シゲティ
⑤ヨーゼフ・スーク
⑥ギドン・クレーメル
⑥ヤッシャ・ハイフェッツ
⑦ナタン・ミルシティン
⑧和波孝禧 旧録音
⑨和波孝禧 新録音
⑩オスカー・シュムスキー
⑪カール・ズスケ
ヴァイオリンは今まであまり聴いてこなかった。
本格的に聴いた演奏は、20代の頃に姉の誕生日に買ってあげ、後でカセットに録音して聴いたヘンリク・シェリングのバッハの組曲の演奏(旧録音)。その後はヨーゼフ・シゲティの同組曲の録音ぐらいである。
理由は音が自分の趣向に合っていないと感じていたこと。
しかしバッハの音楽を理解するためには、この代表作であり傑作のヴァイオリン組曲を聴くことは必須である。
①~⑦は昨年の夏に集中して聴き比べをしたが、正直どれがベストか自分なりに結論を出すことはできなかった。
やはりこの楽器の音楽の聴き込みが足りないし、バッハの音楽の理解がまだまだ未熟であるからだ。
夏が過ぎ秋にはヴァイオリンから遠ざかったが、冬になり原博の「ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのシャコンヌ」を聴きたくなり、持っていたCDを久しぶりに聴いた。
このCDはライブ演奏であったが、以前から何か心に残るものがあり、折に触れて何度か聴き続けてきたのであるが、この曲の演奏者の和波孝禧氏の演奏をもっと聴きたいと思うようになっていた。
そんな時、12月24日に彼のコンサートが開かれることを知り、彼の生演奏を初めて、そしてヴァイオリンの生演奏を初めて聴いたのである。
実はこのコンサートで彼が生来の全盲であることを初めて知った。
とても驚いたがコンサートの演奏も素晴らしく、会場で売られていた邦人作曲家の曲を集めたCDとバッハの組曲の新録音のCDを買い、その後バッハの旧録音も手に入れて、年末年始に聴き込んだ。
彼の音、演奏は、くせがなく、正統的な解釈のもと真摯なものである。
あっさりしているようで、心に残り続ける。
地味だからであろうか。それとも国際コンクール上位入賞者だけをもてはやす日本音楽界の実情からであろうか。
和波氏の存在はクラシック界であまり知られていないのではないかと思う。
しかし彼の演奏は何度も聴くに値するものだと思う。
和波氏のこれまでどのような人生を歩んできたか知りたくなり、彼の著作である「音楽からの贈り物」という本を買った。これも近いうちに読む。
それと最近、ヨハンナ・マルツィ(Johanna Martzy 1924-1979)という女流ヴァイオリニストの存在を知った。
Youtubeでしか未だ聴いていないが、彼女の弾くバッハのシャコンヌやメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調の音に釘付けとなった。
今まで聴いたヴァイオリニストの誰よりも力強く、生気に満ちた音、演奏であった。
幸いバッハのソナタとパルティータの全曲録音が出ており早速注文したが、楽しみだ。
ギターのセゴビアのように、楽器の持つ音の神髄を真に熟知した演奏家かもしれないと思った。
これもいつか記事にしようと思っているのであるが、Youtubeでセゴビアのドキュメンタリーがいくつか投稿されており、その撮影の中で生演奏されるセゴビアの音が物凄いのだ。
これだけの音を楽器から引き出す能力はまさに神業といっても大袈裟な言い方ではないとその時思った。
ヨハンナ・マルツィの音も同様な感じがした。
あわせてヒラリー・ハーンという若い女流ヴァイオリニストのシャコンヌも聴いてみたが、17、8歳で録音されたというその演奏を聴いて、その年で想像できないレベルの演奏解釈、音の表現、技巧、音程の正確さを聴いて驚嘆したが、何度か繰り返し聴いてみるうちに、何か物足りなさを感じるようになった。
10代後半の未だ若い時の演奏だからなのであろうが、何かもっと深いものが足りないように感じた。
バッハの組曲など、そう簡単にベストの演奏を選び抜くことなどは出来ない。
しかし昨年から今年の初めにかけて何度も聴き比べして少しは前進したような気がする。
今年はもっと聴き込んで、何か掴みたいと思っている。
今年はヴァイオリン鑑賞も新たに加わるからお金がかかりそうだ。